【Look back at that day 13-P】

 職業を選ぶべきだが会社は選ぶべきではない。極論だが最近の私の境地である。会社を選ぶ際は客観的な数値を参考にすることが多い。客観的なものは比較可能だ。そして優れていると思われるものを選ぶ。当たり前のことだがこれに翻弄される人がどれほど多いのか。私もOne of themなのだ。だが、参考になるようなことは言えそうもない。

 劣等感は持ってはいけない。いけないと断言できる。それは人を腐らせる。腐りながら無理をさせる。だからもろいのだろう。

 学歴には自信があったはずなのに大学受験で挫折した。正確に言えば学歴を意識したのは大学受験に失敗したからだ。流石の私も「僕の通っている中学の偏差値は・・・」などと考えたことはなかった。はずである。学名を出すことも憚れる大学を受験し、見事散った私は自身が堕ちてしまったことを切実に感じた。羨望の眼差しが憐憫に。いたたまれない、逃げ場がない、だから大学時代はまさに酒と薔薇の日々である。酒はいいですよね。合法的なヤクですからね。

 そしてよせばよいのに一発逆転を狙ってしまった。就職である。冒頭に申し上げたように私は職を選んではいなかった。有名で、だれもが知っている会社にのみ入社したかったのだ。兎に角、【一流企業に】

 その夢はかなわなかった。当然である。当時1.5流の私立大学が超超一流企業に入社しようと思えば【コネ】が必要だったのである。私の父母にそのようなものはあるはずもない。中途半端なお金だけだ。

 こうして私は当然の帰結の如く1.5流の一部上場企業に入社した。何度も申し上げるが、職業を選んだのではない。

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