keino glass|winter forest《1》
Text|KIRI to RIBBON
ここモーヴ街7番地《スクリプトリウム|菫色の写字室》は、修道院をイメージしたオンライン上の建物です。本イベントより、草花と共に暮らし、自然の風景へ想いを馳せながら創作活動を行うガラス作家・keino glass様を新メンバーとしてお迎えすることとなりました。
keino glass|ガラス作家 →HP
子供の頃は硝子瓶に惹かれ、 古い質感や傷がついているモノに愛着が湧き、樹々や植物に安らぎを覚え、冬の森を・・・雪の中を歩きたい、しんと静かな雰囲気を表現したいという思いからガラスに絵を描きはじめました。
一つ一つ同じものなく大きさカタチも違いますので 是非、お気に入りを見つけていただけましたら幸いです。
keino様は暮らしを彩るノーブルな作風のガラス工芸品を制作発表すると共に、建物を象ったガラスに祈りの風景を刻んだオブジェ作品でも名高く、この度、スクリプトリウムに《keino glassのガラス工房》を構えて頂けますこと、本当に夢のようです。
keino様は同時に、ご自身で撮影される日常の風景や作品写真がひときわ美しいことでも知られています。ここ《keino glassのガラス工房》では、keino様が撮影されたお写真(クレジット付写真)にて作品をお披露目しますのでどうぞご期待下さい。
本イベント《モーヴ街のクリスマス》へは、冬の空気を纏ったオブジェ作品とリキュールグラスを寄せて頂きました。これまでご参加頂いた展覧会の思い出を織り交ぜながら、ご紹介したいと思います。
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新作のご紹介
《1》
——winter forest シリーズより——
《winter forest》と題された新作6点のオブジェ作品のうち、まずはステンドとクロスのある3点から。
keino様が歩いた森の記憶をガラスの中に刻んだ静謐を極めるシリーズ——その場に漂う空気まで捉えた美しい写真と共にお楽しみ下さい。
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静まり返った森の中で、散策する足音だけが響いている。樹木の枝の間をゆっくり通り過ぎ、屋根や地面にしんしんと舞い降りる粉雪があちこちで煌めいて——
物語の一場面のような風景がガラスの透明に刻まれています。
オブジェは自然光で鑑賞した時(ひとつ前の写真)とライトを当てて観た時(上写真)ではその表情も変わります。刻々と変化してゆく自然を目の当たりにしているような、不思議な感覚を覚えます。
思いがけず動物に出会えた時の嬉しさと緊張感までもがガラスの中に——
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動物が雪宿りをする風景が刻まれた一作。
動物と植物がただそこに存在する、それだけで美しい——keino様の透徹の視線が注がれた自然讃歌を、私たちはオブジェを通して追体験することができます。
大きな針葉樹はたわわな枝で雪を支え、屋根を作っている——ちいさなガラスを覗くとそこには大自然が広がり、冬の空気の冷たさや動物の体温、息遣いがすぐそばで感じられるかのよう。
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ガラスは光と影の芸術。まだ何も存在していない透明なガラスの塊に、keino様の記憶を彫刻してゆくことで陰影が生まれ、小宇宙が誕生する。刻まれた風景は光の加減によって様子を変え、特別な時を刻み始める——
森の中に訪れた聖夜と天使の祈りが封印された一作は、静かに過ごすクリスマスに蝋燭の灯りで眺めてみたい。
小川の清流がガラスの透明感をいっそう引き立て、森に訪れた聖夜を祝福しているかのよう。keino様の自然への溢れ出る想いがどこまでも端正に昇華された、心洗われるシリーズです。
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オブジェ作品はグレイのBOX入り。シックな佇まいに開封する前から胸が高鳴ります。
蓋を開けるとkeino様のカードと一緒に森の記憶を伝える一枚の葉が——オブジェに辿り着くまでの素敵な演出もお楽しみ下さい。
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——レースガラスの思い出——
霧とリボン企画展
《菫色の実験室vol.3〜菫色×結晶》
2018.4.29〜5.5
此処は、菫色の実験室。
菫色について、日夜研究しています。
プレパラートの上には様々な結晶群。
そこに、菫色の薬液を一滴、二滴、三滴……
果たして、どんな化学反応が起きるのでしょう?
顕微鏡の先にひろがる菫色の世界に、ようこそ。
……展覧会DMより
keino様が霧とリボンにはじめてご出品下さった思い出深い展覧会の記録です。ノーブルでモダンな菫色のレースグラスのあまりの美しさに、会場のそこここからため息がこぼれ、keino様への賛辞が行き交いました。
器になる前の、素材となる精緻なレース棒もお披露目して下さり、その複雑な工程を経て届けられたレースグラスにいっそう敬意の念が深まった菫色のひととき——
ロマンティックなレース模様をモダンな造形感覚と硬質なテイストで魅せる稀有なるセンス。グラス、ドーム、コンポートなど多彩な作品が展覧会を彩りました。
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作家名|keino glass
作品名|winter forest 家へ続く道
ソーダガラス/ステンド部分:真鍮・ハンダ
作品サイズ|高さ10cm(クロス部含む)
制作年|2020年(新作)
*別ショットの画像含め、詳細はオンライン・ショップに掲載しています
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作家名|keino glass
作品名|winter forest 雪宿り
ソーダガラス/ステンド部分:真鍮・ハンダ
作品サイズ|高さ8.5cm(クロス部含む)
制作年|2020 年(新作)
*別ショットの画像含め、詳細はオンライン・ショップに掲載しています
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作家名|keino glass
作品名|winter forest 祈りの森
ソーダガラス/ステンド部分:真鍮・ハンダ
作品サイズ|高さ9.3cm(クロス部含む)
制作年|2020 年(新作)
*別ショットの画像含め、詳細はオンライン・ショップに掲載しています
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