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青春短編声劇台本集

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ポッドキャスト配信中 https://anchor.fm/story-office オリジナルの短編声劇台本(短編ラジオドラマ・ボイスドラマ)作品集です。 想定尺は140秒を基本…
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#キュン

【声劇台本】027「ギリで駆け込んだトイレに貞子がいた」

今日はフォロワーのdramaさんからのタイトルリクエストでお届けします声劇です! いつもより少し長めになってしまいました(笑) ■登場人物 貞夫(17)高校2年生。 万里江(17)高校2年生。 ■本編 万里江のMO「来る!? きっと来る? ううん。もう来ないな。待ち合わせ場所の東校舎の屋上に貞雄はいつまでたっても現れない。約束したのに! 告白だって期待したのに! 最低!」 貞夫のMO「その頃、俺は人生最大のピンチに襲われていた!」 貞夫「ト、トイレ……!」 貞夫のM

【声劇台本】026「あべこべ連打」

<配役> まきちゃん(16)高校1年生。 わたるくん(16)高校1年生。 ーーー本編ーーー まき「好きなら、つき合ったらいいじゃん!」 わたる「それが、わかんなくて……」 まき「はあ!? 自分以外、自分の気持ち、ほかに誰がわかるんだよ?」 わたる「でも……」 まき「曖昧な態度は告ってくれた子に失礼だ!」 わたる「本当によくわかんなくなってて……」 まき「グズグズしない! 返事してこい!」  まきのMO「そう言って君を突き放してしまったこと。実は後悔しています」 わたる「

【声劇台本】025「一人静、二人喧嘩」

おはようございます。今朝は文机さんからのリクエストで「一人静、二人喧嘩」をお送りいたします。男女の喧嘩のようなセリフのやり取りにぜひご注目ください! <配役> 佳苗ちゃん(17)高校2年生。 沙良ちゃん(17)高校2年生。 土田君(17)高校2年生。 <本編> 佳苗のMO「なんでいつも顔を合わせると喧嘩になっちゃうんだろう。君は私の言葉にいちいち反抗的で。ホント、イライラする……!」 沙良「え? また土田君と喧嘩したの?」 佳苗「まっ。土田との喧嘩は、挨拶みたいなもんだ

【声劇台本】024「サンダルとマルガリータ」

猫とぽてち。さんからのお題「サンダルとマルガリータ」ということで書いてみました。 いつもと少し変化をつけて、ちょっぴり感傷的な男子の恋の思い出物語風にしてみました。 <配役> 若い男と女 ―――本編――― 男のMO「一人の夏の夜。仕事帰りにいつものバーでマルガリータを頼む。俺はいつになったら彼女の事を忘れることができるのだろうか」    SE 海。波の音。 女「賢君! 早くしないと消えちゃうよ」 男のMO「そう言って、彼女は打ち寄せる波の合間を見計らって、細い指先

【声劇台本】023「ごめんの代わり」

<配役> まいちゃん(17)高校2年生。 梶くん(17)高校2年生。 ーーー本編ーーー まいのMO「夏休み。君と約束した花火大会は思ったよりも混んでいて、君と手が触れたりするけど、そのたびに私たちは『ごめん』って謝って、距離を取り直していた」 梶「人多いな」 まい「そ、そうだね」 梶「あっ、ごめん」 まいのMO「別になんていうことはない。いつもと変わらない距離を保てばいいのだ。学校と同じ。そう自分に言い聞かせて私は会場まで歩いた」 梶「どこにする?」 まい「見晴らしの

【声劇台本】022「赤い背表紙」

夜の本屋さんを舞台にした、キュンドラマ! <配役> 安田ちほちゃん(16)高校1年生。 相沢亮くん(16)高校1年生。 ーーー本編ーーー ちほのMO「夜の本屋さん。小説コーナーの片隅で本を読みふける君を見つけた私は知らぬフリをしてそっと近づいた。学校では見せない真剣な表情をした君がそこにいた。私はその表情に思わず引き込まれていた。君がちらりと私の方をみた。目が合ったので、私たちは軽く会釈しあった」 ちほ「あ、相沢くん。こんばんは」 相沢「安田。いま帰り?」 ちほ「うん。

【声劇台本】021「海に飛べ!」

<配役> 翔太くん(16)高校1年生 七海ちゃん(16)高校1年生。 ―――本編――― 七海「世界が変わらないなら、私が変えてやるんだ! さあ、行くよ!」 翔太のMO「そう言って、君は堤防から勢いよく海へ飛び込んだ。僕は慌てて浮き輪を探して君に投げた。全く……本当に、君の行動は予測できない!」 七海「あーっ。初夏の海は気持ちいいよー!」 翔太「危ないよ。溺れたらどうするんだよ!?」 七海「翔太がいるから心配ないよーっ!」 翔太「そこ、人を頼らない」 七海「えーっ。私がお

【声劇台本】020「忘れ物」

<配役> みどりちゃん(16)高校1年生。 たくや君(16)高校1年生。 ーーー本編ーーー みどりのMO「数学の教科書、英単語帳、世界史の便覧……憧れの君と一緒に帰れる日は、決まっていつも学校にわざと忘れものをした。教室まで戻って一緒に探してくれる君の優しさに甘えたくって……」 たくや「見つかったか?」 みどり「あっ! あった! あった!」 たくや「ホント、そそっかしいよな!」 みどり「よかった! これないと予習できないから」 たくや「帰るぞ!」 みどり「はーい!」 み

【声劇台本】019「言葉にできない私たち」

<配役> かおるちゃん(16)高校1年生。 小林くん(16)高校1年生。 ―――本編――― かおるのMO「大体、君に好きだと言われたことがない。告白もない。でも、私たちはいつも一緒に並んで帰る。これって付き合っているとは言わないよね? どうなんだろう!?」 小林「悩み事って? 勉強?」 かおる「違います。これ、友達の話なんだけど。好きな人が「好きだ」って言ってくれないんだって」 小林「なんだそれ。ってか、俺に恋愛相談するなよ」 かおる「小林の意見がほしいの!」 小林「うー

【声劇台本】018「真夏の紙飛行機」

おバカな男子とお茶目なお女子のお話です! <配役> たくろう(15)高校1年生。 なつき(15)高校1年生。 <舞台> 青空のきれいな、高校の校庭が舞台です。 ―――本編――― たくろうのMO「台風一過の昼下がり、校庭で空を見上げていた俺の後頭部に紙飛行機が直撃した。思わず振り返ると、校舎の二階の窓辺で君が爆笑していた」 なつき「みごと命中です!」 たくろう「なにすんだよ!」 なつき「なつきさんの的確ショットだよ!」 たくろうのMO「俺は悔しくなって、紙飛行機を拾っ

【声劇台本】017「流れ星」

見えないものをみようとして…… BUMP OF CHICKEN の「天体観測」を聴きながら…… <配役> 男子(16):凌太くん 女子(16):そらちゃん ―――本編――― そらのMO「今日も夜中にこっそり部屋を抜け出して、君と公園で夜空を見上げて流れ星探しをする。中学を卒業してから別々の高校になった私たちがずっと変わらないままでいられますように、と。そう、願いをかけたくて。流れ星を探しているのだけれど。全然巡り合えないでいた」 凌太「そっちは? 見つかった?」 そら「

【声劇台本】016「睡眠観察」

<配役> 男子:渡部君 女子:夏樹ちゃん ―――本編――― 男子のMO「5月の連休明け。久しぶりの学校生活の憂鬱を噛みしめながら、俺は机を枕代わりにうたたねをしていた。ふと目を開けると、隣の席の夏樹がこっちをじっと見ていた」 女子「渡部。寝てなよ」 男子「いや……つーか、そんなマジマジ見られてたら、全然寝れないっていうか」 女子「見てないよ。これは、観察しているのです!」 男子「観察?」 女子「そう。観察」 男子「どう違うんだよ……」 女子「じーっ!」 男子「お前な……

【声劇台本】015「君色トランペット」

<配役> 女子:桜井さん 男子:五十嵐くん ―――本編――― 女子のMO「夏の校舎に響く、トランペット。調子外れでまっすぐな音色が君だってこと。私にはわかる。今日も下校する君がやってくるのを偶然を装って待ち伏せした」 女子「五十嵐君!」 男子「桜井。いま帰り!?」 女子「うん。部活、おつかれ!」 男子「桜井もお疲れ」 女子のMO「自然な流れで、一緒に帰る。駅までの短い距離が私たち二人のお話コースだ」 男子「桜井は勉強?」 女子「図書室で本読んでた」 男子「真面目かよ」

【声劇台本】014「夏を駆ける!」

男子2人と女子1人の、熱い夏の始まりの物語。 個性的な男子二人の声が重なり合うように演じられると素敵になるかも!? <人物> 大輝(16)高校2年生。陸上部。 友也(16)高校2年生。陸上部。 奈緒(16)高校2年生。陸上部マネージャー。 ―――本編――― 大輝と友也のMO「夏を待ってなんかいられない! 俺たちは陸上部で百分の一秒の差を競い合う良きライバルであり、マネージャーの奈緒を取り合う恋のライバルでもあった!」 友也「大輝。今日の100m、俺たちのヒロインを賭け