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許すことは、自分のためになる

昔、ぶつかったことのある相手、すれ違ってしまった相手。憎悪の気持ちさえもった相手。いろんな過去が人にはあります。でも、それをずっと怒りや敵対するままでいて、一番損をしているのは、自分自身なのです。

1,「許せない」のはなぜですか?

人間、表に出すか出さないかは別として、過去のやりとりや言い合い、言葉によって、怒りを持ち続けたり、許せないという感情を持つ相手が一人ぐらいはいることでしょう。

それが、職場なら、環境を変えることができますが、家族や親族などでは、そう簡単に解決できるものでもなく、ましてや幼馴染や関係の深い友人関係などは、なかなか悩ましいところ。

「許せない」と思った過去を引きずったまま、今を生きているのはとても苦しいものです。

似たような顔つきの他人を見るだけで…

同じような服を着ている他人を見ただけで…

スマホに入っている連絡先がたまたま目に入っただけで…

偶然街中で見かけてしまったりしただけで…

過去の思いに一瞬でタイムワープして、あのときの苦々しい気持ち、苦しい思い、行き場のない怒り、押しつぶされた不満など、様々な負の感情が湧き上がってくることでしょう。

でも、そんな過去のこと、本当に、今でも、今のこの瞬間に、あなた自信を傷つけたり、苦しめたり、縛ったりしているでしょうか。

相手はいま目の前にいないのです。そして、関係や連絡も断っているのです。それでもなお、自分の頭の中や、心の中をたまに支配する。それは、あなた自信が、決めていることなのです。

2、「許す」ことは、事実を受け止めること

今を生きる間でさえ、相手や物事に怒りを感じることがあるかもしれません。それでも、「事実」と「感情」を切り分けることで、無用な混乱や無駄な取り乱しをなくすことはできる。

起きていることはしょうがなく、それにどういう気持であるか、立ち向かったかは別なものとして考える。それが心が穏やかでいるために必要なこと。

過去についての「怒り」や「許せないこと」も同じであり、「起きてしまったこと(事実)」とそれに伴って「思い浮かんだ気持ち(感情)」とに整理するのです。

私達はまだ、残念ながら、タイムマシンを手に入れていません。だから、過去に戻って、その事実を再び変えることはできないのです。

そして、もし、タイムマシンが完成し、過去に戻れたとしたら、その過去から未来である「今」は、その変化を踏まえて得られる結果になっているはず。

ということは、過去を何度変えたとしても、今というこの時が過去から脈々とつながっている以上「今」が正しいのです。

ですから、「今」をどう捉えるか。過去にどんなことがあっても「今」として受け止めることが、未来をそして、今の不安定な感情を収めることになる。

余計なことは考えず、「許せばいい」のです。起きてしまったこと。その時の相手。事実だけを淡々と整理し、「あったこと」として受け止めればいいのです。

なんであんなこと相手は言ったんだろう

なんでわたしはあの時こう言ってしまったんだろう

お互いが、お互いに作用されて、その時々を判断している以上、お互いにいいところもわるいところもあるのです。

ボタンのかけちがえかもしれないし、たまたまタイミングが悪かったことも。本当は、直接会って、謝ったり、もう一度やり直したりしてもいいですが、それも「今」を生きている以上、いつまでも過去にさかのぼってもしかたありません。

「時間」が過ぎたことが解決してくれる。そう信じて、心の中で、ちょっぴり自分の中にあった悪いことは反省し、未来へ向けて「今」を進むようにしましょう。

「許すこと」はあなたの敗北ではなく、あなたが自分自身を縛り付ける「過去からの開放」なのです。だから、勝利でもなく、敵対でもなく、無理やりな解決策でもない。ただ、淡々と「事実を受け止める」という節目をつけることなのです。

3、「許し」はあなたを自由にする

今この瞬間も、時間は過ぎています。たった1分前のことも、過去。あっという間に進むのです。今起きていること。それは必然。そこからどう感じ、どう思い、どう対応するかは、あなた次第。

苦々しい思い出や、憤りを感じる過去に縛られる人生を解き放ち、軽やかな未来に向けて生きていくほうが、ずっとのびのびとイキイキした人生が送れることでしょう。

そして、相手と再びあったときに、過去は過去として「今」という瞬間で向き合えばいいのです。

「あ、そういえば昔はすいませんでしたねえ」

なんて、一言が、お互いの凝り固まった氷河を一気に融解してくれるかもしれません。心が氷河期のままでは、今さえも温かい気持ちにはなれない。そんな風に、「今」を基軸として、人と向き合うことができるようになれば、怒ることも、憤ることも、不満に思うことも、そう起こることもないでしょう。

あなたは、許せる人。そして、許せないことなどない人。だから、誰もが関わりやすく、話しやすく、一緒に取り組みやすくなる。ほら、いいことばかりじゃないですか。

自分自身だけが思っている呪縛や縛りをもっと開放できれば、きっと気持ちは軽くなると思うんですよね。「許すこと」何か1つでもはじめてみれば、きっと他のこともうまくいくはずです。

あなたの心の不自由をつくっている「怒り」や「許せないこと」は、あなた自身によって、自由を手に入れることができるのです。

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