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【執筆記】主人公の課題克服の観点から小説全体を可視化する

何度も書くけどコヤツの話です


作品について作者が語るべきでは無い、という常識をフル無視

連日、執筆記を書き、手の内心の内をさらけ出しまくっております。

そもそも、創作大賞という場を選んだ時点で、執筆中の右往左往七転八倒をさらけ出すスタイルで行こうと思ってました。
しかしまぁここまでさらけ出そうとはね……。

皆様、他山の石としてくださいよ。
これは1人の人間が、諦めかけた作品をどうにも諦めきれず、悪足掻きだか良足掻きだかする記録です。

改稿の鉄則「文字数を減らす」忘れちゃったカナ?

前回

いっぱい改稿したよ!と書きました。
その全てが、場面の追加。
8000字書き足して、目出度く12万字突破。

いや。目出度くないんだわ。

全く知らん奴の書いた小説なんて、10万字でも大概長いのに、12万字誰が読むのよ。
そして改稿の鉄則「削る」これ忘れた?

という訳で今回は削りました。
まぁ細かく色々削ったのであえて書くほどでもないのですが。
その時点で11万字。1万字削った訳です。えらいね。

さて、これ以上削れ……るのか?
出来れば削りたいが。
しかし削ろうと思うと、1個設定減らすくらいの気概がないとな……
という訳で、現状把握と削れる要素を探すために、表を作ったので見たって下さい。

なおこの先、ゴリッゴリにネタバレします
未読で、絶対新鮮な気持ちで読みたい、という方は画面閉じるかブラウザバック推奨です。

もう読んだよ、あるいは読む予定ないけど他人の執筆プロセス気になるよ、あるいは「先の展開が分かってるとめちゃくちゃ安心して読めるよ」という人はどうぞご覧下さい。

1.あらすじ

今更感あるけど、各話のあらすじを作成しました。
話全体の展開を確認するためです。

目を凝らせば読めるけど、あんまり読む気にならないフォントサイズにしときましたよ!

2.登場人物の課題と各話の構成要素

今回、登場人物が直面する課題はいくつかあります。
それが何本なのか、どこで動きがあるのか、いつ解決、つまり山場を迎えるのかを可視化しました。
さらに、「編み物」「タトゥー」という2つの創作を通じて課題を克服していく話なので、その2つがどう絡んでいくかも表に加えました。
この表はもう清々しいほどのネタバレ。
未読の方、これを見たあとは「文章を味わう」というスタンスで作品を読んでくださいね🫶🏽

8話がアツいね。
9話、完全にたっちゃんのターン。
まぁまぁ満遍なく分散しているかな?と思いました。
4話は何も動きナシ。いいのかしら……と不安になりました。


3.課題克服プロセス

2の詳細版です。
課題ごとにストーリーラインを確認します。

2話と4話が課題克服に絡んでこないので網掛けにしてます。そして熱い弁明でエピソードを守る。

2話「シンプルにエンタメとして面白いので残す」
自信満々でスキ。

4話、真剣に削れないか検討。
でもやっぱなー、レオがまだ「保護される立場である」ことを描きたいし、削っちゃうと「親は何やってんだ」感でるし、「ストーリーを転がすのに面倒な『家族の存在』を意図的に無視してる」感もでる。
と思いまして、残そうと決めました。
かなりの大手術になる上に、文字数減る以上の効果がない気がして……


課題の縦横の繋がりを確認

以上1~3で、課題克服プロセスと、課題同士の横の繋がりを確認しました。
その上で、「この課題の克服がなければ、別の課題が克服出来ない」という玉突きというか横の繋がりが生じていることを再確認。

やっぱり、スタートを「編み物」「協働」にした以上、この展開よりスリム化することは出来ない、と結論づけました。

それに、表にするとよく分かりますが、物語はたっちゃん側の課題克服で終わります。
つまり、ほぼダブル主人公な訳です。
ダブル主人公かつ、旅行という大きな場面転換のある話を、10万字以下で書く。これは多分無理だと思いました。


もういいじゃない。
これがこいつのあるべき姿だよ。

以上の通り、ストーリーおよび課題克服プロセスの可視化を経て、私はこれ以上のスリム化は諦めました。

1個設定を、具体的には「編み物」「色覚特性」を削る方法もあるにはあると思います。

しかし、やっぱ編み物は読者のみなさんの反応が良かった。
ルイの、2人の編み手がひとつのものを編む話とか、すごく好きなので。

色覚特性についても……レオが夢を諦め(かけ)るが、いやいやそういう自分でも創作を楽しめるぞ、仕事に直結するだけが「学ぶ」ことの意義ではないぞ、という展開は描きたいので、削れませんでした。

たっちゃんは言わずもがな。

そして恋愛感情の変遷。
こんなもん削れるかー!!!
というか、もはやこの時代、性的マイノリティ(というのもどうなのか)がひとつの属性であると考えるのも違うだろうと。
少年が初めての感情を得て戸惑い受け入れる、これは普遍的な物語である!と言い聞かす。

最終的に、いくつか要素と課題はありますが、それらが絡み合ってはいて、「これストーリーラインに関係なくね?」というものがない。
(それはそうなるように七転八倒したからなんだけど)
この状態からの大手術は不可能と結論づけ、これ以上の大きな改稿はせんぞ!と誓いました。

いや、毎日言ってる〜〜〜

正直、門司の観光パートとか全然深められてないと思うので、そこは書き込むかもしれないけど、そういうピンポイントの補強以外は多分しない。

作ったあと気づいたけど、この課題克服プロセス表、「プロット」ってやつなんじゃない?

執筆前に作るやつなんじゃない?


はい、終わります。

みたらし団子を買って執筆のガソリンにします