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世界のデファクトスタンダードを、次の社会を、あなたと【NTT Digitalでともに挑戦を vol.1 遠藤英輔】

ブロックチェーンをはじめ、デジタル技術の社会実装を担う存在として2022年に誕生したNTT Digital。本当の意味でweb3を見つめ、人々に価値を届けるNTT Digitalではたらく意義や醍醐味、挑戦を後押しする環境の魅力などを伝えていく企画が「NTT Digitalでともに挑戦を」です。

「NTT Digitalでともに挑戦を」のvol.01では、株式会社NTT Digital取締役の遠藤英輔(えんどうえいすけ)が登場。経営の立場からNTT Digitalをどのようにしていきたいか、どのような人材を求めているかなど、多様な観点から語っていただきました。



世界のデファクトスタンダードに。次の社会のインフラを生み出していきたい

【プロフィール】遠藤 英輔
NTT ドコモにおいてネットワークエンジニアとして3G、LTE、5Gのシステム開発、保守運用、ネットワークアーキテクチャ設計に従事。5G開発ではコアネットワーク機能のAPI化、MEC対応などを実現。2022年より取締役としてNTT Digitalの立ち上げを担い、2024年1月よりCISOおよびサービス開発責任者。


はじめに、NTT Digitalを設立された意図を教えていただけますか?

遠藤 英輔(以下、遠藤): NTTドコモグループはこれまで、電話、インターネット、モバイルのインフラをつくってきました。web3はまだまだ黎明期ですが、次の社会のインフラになる可能性を秘めていると考えています。人と人、人とモノがフラットに繋がる社会の実現のためにこれからのインフラをつくる、それがNTT Digitalの役割であり、使命だと思っています。

NTT Digitalに向いているのはどのような方だとお考えですか?

遠藤:私たちは、ブロックチェーンやウォレット、トークンに関する技術を通じて、社会の皆さんがweb3を使いやすくする、黒子として取り組んでいきたいと思っています。様々なプレイヤーやパートナーを支える技術・仕組みを生み出し、その人たちとともに社会に貢献していく。間接的ではあるけれど、より幅広く社会に貢献することに意義を感じられる方が向いているのではないかと思います。人々が日々の生活の中で意識をしなくても自然に使っている、そういった基盤をつくりあげていくことに、ともにチャレンジしていただきたいです。

未来の基盤をつくるというのはチャレンジングな取り組みですよね。一方で、インフラというと公益性が強くなると思いますが、ビジネスの観点はどのようにお考えですか?

遠藤:インフラは中立性が重要です。利益を一社が独占しようとすれば多くの人や企業が嫌厭する一方で、私たちもビジネスとして成立させないとはいけない、という難しさがあります。国内市場だけを考えると、事業規模・成長が大きく見込めず、中立性と経済性の両立で課題を抱えることになるため、視野を世界に広げることに活路があると思っています。世界の様々な人々、企業のみなさまに使いやすいものをつくり広げていく、NTT Digital発のインフラで世界のデファクトスタンダードを取っていくんだ、という気持ちで進んでいきたいと思っています。


今までは見過ごされてきた価値に新しい経済循環を

NTT Digitalを通して生み出していきたい価値はありますか?

遠藤:誤解を恐れずに言えば、大企業はスタートアップに比べて、課題の汎用性が高く技術的な難易度が高くない課題にフォーカスしがちなのではないか。その結果、困っている人が少ない課題や技術難易度が高い課題はずっと取り残されているのではないか、と感じていました。そういったこれまで取り残されてきた課題の解決をweb3で実現したいと考えています。

今の経済社会の問題ですよね。

遠藤:そうなんです。継続的・持続的に課題に取り組むためには民間企業の関与が必要である一方で、民間企業が取り組むためには経済性が必要というジレンマがあります。これまで、地域に根ざした文化や、完成までのプロセスにある意味、こだわり、価値観、モノづくりに至る背景のような、現状では貨幣価値がつきにくいものが取り残されていると感じていました。たとえば、クラフトマンの技術が不当に買いたたかれるというようなことがおきています。そのような状況に対して、価値の可視化・小口化・流動性を高めることが可能なトークナイゼーションによって、経済合理性の外側にあった今まで見過ごされてきたものにも価値を与え、新しい経済循環につなげていけるのではと考えています。そうすれば、これまで取り組めなかった社会問題に企業がアプローチしていくことができるのではないかと。

web3という言葉は最近バズワード化していますよね。

遠藤: web3は確かにそうですね(笑)。web3という言葉は数年後なくなっているかもしれません。web3という言葉自体にこだわりはないというのが本音です。それよりも思想面が重要で、未顕在の価値が可視化され、トークナイゼーションで価値の移転がオープンにできるようになったり、人々が信頼する情報・相手を自分で選べるようになったり、そういう社会をきちんと見据え、進んでいきたいと思っています。

言葉遊びでは意味がないですよね。AIとweb3も対比されますか?

遠藤:よくされますね。AIとweb3は対比するものではなく、どちらも手段の一つだと思っています。何を成し遂げたいかが重要で、その実現のためにどの手段を使うかを考えるべきだと思います。ブロックチェーンに縛られる必要もないと考えており、たとえばトークナイゼーションを進めていくためにAI技術が有効であれば、活用を検討する可能性も十分にあります。

話しかけやすいようにつねに上機嫌に。フラットでいたい。

NTT Digitalではどんな社風やカルチャーをつくっていきたいですか?

遠藤:私は役員という立場ですが、それは単なる役割だと思っています。現場に入れば、私より技術や法律、サービス設計に詳しいメンバーもいます。頼れるメンバーのたくさんいるチームだと心の底から思っています。それぞれのメンバーが強みを活かして役割を果たし、チーム全体として目標に向かっていければと考えています。そのためにも、役職や年齢にとらわれないフラットな文化にしていきたいですね。

遠藤さん自身が大切にしていることはありますか?

遠藤:若手と接するときと、社長や幹部に接するときとで、私自身、スタンスを変えないように心掛けています。なぜなら、社長に頼るときもあれば、若手に頼るときもあるから。メンバーをリスペクトし、フラットでいたいと思っています。

でも、役職があると気を使われることもあるんじゃないですか?

遠藤:フラットと言っても、気を使ってくださることも確かにあるんですよ(笑)。話しかけやすい空気感がまずは大事だと思っているので、常に上機嫌でいるように自分を律してますね。そのほうが自分自身も楽しいですし、そうしているとメンバーも話かけてくれるのではないかなと。

これからをつくっていくのは若い方ですしね。

遠藤:その通りです。新しい技術や文化は、年齢に縛られず若い感性を持った人がつくっていくのだと思っています。むしろ私が学ばなければいけないことや、私が違和感を感じることにこそビジネスチャンスがあると考えています。オープンに議論し合えるよう、上下の関係はあまり意識していないですね。

NTT Digitalという組織に入ろうよ、ということではなく仲間になろうよ、ということですね。

遠藤:それぞれ強みを持ったメンバーが集った場にしたいですね。業務内容やフェーズによって誰かにスポットライトが当たることがあるかもしれない、でも、それを他の人も喜べる、そんなチームにしたいなと思っています。

プロジェクトごとに。それが成長にもつながっていく

NTT Digitalではプロジェクトごとにチームをビルドアップしていると伺いました。複数の業務を兼務している方も多いのでしょうか?

遠藤: まだ事業立ち上げ期ということもあり、複数のプロジェクトを兼務しているメンバーもいます。人材育成やチームビルディングの観点からは複数業務を兼務することもいいことだと思っています。一つのポジションでしか見えない世界だとどうしてもそのポジションが世界の中心みたいになってしまいがちです。メンバー間の協調性を高める意味でもすごく価値があると思いますし、たとえば同じ一年を過ごすのだったら複数の視点を持った方がキャリアアップにもつながるかなと感じています。

実際、その中で社員の方の成長はいかがですか?

遠藤: 若手の成長度のすごさは実感しています。自分自身が歩んできたような専門性の中で長い時間をかけて一つの仕事をやるときとは比べ物にならないくらいのスピードで成長していると思います。

どういうところでその成長を感じますか?

遠藤:技術はもちろん仕事に対する当事者意識、責任感、ものの見方とか、様々な面でそう感じます。彼らが成長するから、結果として私も頼りたくなるし、若いからということがなくなってフラットな関係にもなっていく、それがカルチャーを生み出す一助にもなっている気がします。

若いとか経験値が浅いとかはむしろポジティブ

いろいろお話をお聞きしましたが、最後にどのような方に来ていただきたいかをお教えください。

遠藤:エンジニアの方の中には、ブロックチェーンと言うとクリプトのための技術で懐疑的に思われていた方もいるのではないかと思っています。そういう方たちに仲間になろうよと伝えたいですね。もちろん、エンジニアの方以外も来ていただきたいと思っています、

年齢や経験値という面ではいかがですか?

遠藤: 経験値が浅いとか若いというのは私からするとポジティブだと思っています。年齢の若さだけではなく、感性の若さも、新しいことを創造していく上では大切だと思います。経験がないこともときにはよいことかもしれません。なぜなら私たちが飛び込んでいるのは誰もが経験したことない領域だからです。そこでは経験値よりも、乗り越えていくという当事者意識と、新しい地平を切り拓いていく情熱や意志が重要だと考えています。よく未来はどうなっていくか、と聞かれることもあるのですが、そのような問いはナンセンスかもしれません。私たちが責任を持って取り組んでいく、それがそのまま未来図になっていく、そんなすばらしい機会がここには存在しています。

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