見出し画像

ゆるっとマストドン生活3ヶ月目

 マストドンにアカウントを作り3ヶ月が経過しました。このちょっと"丼くさい"名前のSNSとの日常が軌道に乗ってきたので、少し自分の経験を振り返ってみることにしました。Twitterを離れた理由は今回のメインテーマではないので、またの機会にしたいと思います。

 ところでマストドンって何?という説明が必要かと思いますが、分散型SNSだの、ActivityPubだのと難しいことを言うと混乱するので、とりあえずはTwitter同様のミニブログという理解で良いかと思います。機能はかなり似ていますが、Twitterが140文字しか書けないところ、マストドンは標準でも500文字、私が現在メインで使っている深淵では2023文字が可能です。

マストドン投稿画面例

 こうなるとTwitterで本の感想を140文字内に収めることに苦労していたことが嘘のようです。文字数の縛りがないと頭の中は解放され、集約の過程でアウトプットがずれるようなこともだんだんと少なくなっていきます。


アカウントを作る

 3か月前、マストドンを始めてみようと思い立ったものの、最初にアカウントを作るところで数日悩みました。マストドンを使うには、このネットワーク世界(Fediverse=Federal + Universeの造語)につながっているどこかのサーバーに、アカウントを作る必要があります。簡単に見えて意外と敷居が高い。そもそもどうやって登録できるサーバーを探せばいいのかがわかりません。いろいろ検索していると、joinmastodonというサイトが見つかったものの、あれ、日本語は意外とサーバーの選択肢が少ない?と困惑しました。

 実はこのサイトに紹介されているのは本当に一握りで、宇宙に無数の星があるように、Fediverseには数えきれないサーバーが点在しているのです。ほとんどのサーバーは個人が無償で運営し、他のユーザーのために開放しています。それが同じ通信プロトコルでデータをやりとりして緩やかに繋がっていると考えると、なんとなくロマンを感じました。(ということも後から知ったんですけど)

 ちなみに全然わからなかったので、最初はmstdn.jpにアカウントを作りました。誰もが通りがちな道です。作ってすぐに、Twitterの知り合いが何人かフォローしてくれたので(告知していないのにすぐ見つけてくれてありがとう)寂しい思いはしませんでした。それは導入部分としてはラッキーだったと思います。その後は、ぽつぽつとつぶやきながらフォローする人を探しました。海外サッカーファンがいるといいなと思ったのですが、なかなか見つけることができません。

マストドン・メニュー例

 標準的なマストドンの各サーバーには上記のような【ローカル】と【連合】というメニューがあり、【ローカル】は自分のアカウントがあるサーバーのユーザー、【連合】を選ぶと世界のユーザーの投稿が滝のように流れ始めます。デフォルトは、自分がフォローしている人たちの投稿が表示される【ホーム】です。この【ホーム】がTwitterのタイムラインと同義になるかと思います。

 【ローカル】や【連合】を見て気になるユーザーを探したりもしたのですが、流れが早すぎたり、コンテンツが好ましくなかったりで早々に諦めました。ハイライト表示やハッシュタグ検索ができる【#エクスプローラー】の方が、最初にフォローするユーザーを見つけるには役立つかもしれません。

引っ越しをする

 ところで、自分がTwitterに感じていた魅力の一つは、やはり世界とダイレクトにつながっているという点でした。マストドンももちろん世界とつながっているのですが、しばらくすると、mstdn.jpは問題となる投稿も多く、海外のかなりのサーバーから接続を除外されていることを知りました。海外とは制約なくつながっていたいなあと思い、jpからfedibirdというサーバーへ引っ越し、さらにその後でtoot.blueへと引っ越しました。3か月の間に2回、まさにヤドカリです。居心地が悪ければ他の選択肢があるというのはTwitterと大きく異なる点です。

 マストドンの中での引っ越しは簡単で、新しい所にアカウントを作り、古いサーバーで引っ越しのメニューを選ぶだけです。フォロー/フォロワーはそのまま引き継げますが、残念ながら古いサーバーで自分が投稿したログは新しい所へは持っていけません。ただし、TwitterでいうTwilogのようなサービス(notestock)があるので、そこに保管し、公開することはできます。

 引っ越し先を見つけるために、ハッシュタグの活用は欠かせません。検索用の窓に【#サーバー紹介】というハッシュタグを入力すると、いろいろなサーバーが紹介されてきます。続いてサーバー管理者さんを何人かフォローしてみました。各サーバーは多かれ少なかれ管理者の色が出ていると思うので、彼らのふるまいで雰囲気も想像できます。楽しみながら緩くコントロールしている人もいれば、好きに使ってと放置してくれる人、あるいは外からのデータをきっちり管理して、中の人たちが安心して使える環境を気遣ってくれる人など本当に様々です。これは個人の感想ですが、大規模なサーバーよりも中小規模のサーバーの方が管理者の方々のモデレーションがしっかりしているので、気持ちよく過ごすことができる気がします。

 最初は【ローカル】の存在が気になり、目立ちたくないと投稿を遠慮していましたが、3か月経ってどうなったかというと、ほぼ気にしなくなりました。誰も注目していないことが段々とわかってくるからです。もちろん時には【ローカル】に流れないように、投稿の公開オプションを指定したりしますが、神経質になりすぎる必要はないかなと思いました。

 2番目に引っ越したfedibirdでは、この【ローカル】が表示されない設定になっています。【ローカル】がないから気兼ねなくつぶやけると思ったのですが、次のサーバーへ引っ越してみたら、やはり【ローカル】はあった方がいいかもと考えを改めました。普段は存在をあまり意識しなくても、同じサーバーにいる人との交流が楽しいときもあるからです。自分がフォローしている【ホーム】中心に、ときどき【ローカル】で遊ぶのが、マストドンならではの楽しみ方かもしれません。 

必要なニュースはBotで追う

 ニュースが好きなので、Twitter同様、ここでもいろいろとフォローをしています。RSSを元にした非公式のニュースBotがほとんどですが、中にはtaz(Die Tageszeitung) のように公式のニュースアカウントも存在します。

 下記は私がフォローしているニュース関連(一部)です。シャルケがないのは残念ですが、そのうちできるかもと気長に待つつもりです。それか自分でbotを作るというのもありかも!? つい先日、Flipboardのマストドン参入も発表されました。気になるニュースを追うことがより手軽になってきそうです。

ニュースBot一覧

 この3か月ですごく面白いなと思ったのは、マストドンを利用する側にも大きな変化が起きているということです。そしてその変化の波を参加者として観察できる楽しさ。例えばドイツは最近Twitterとは別に、マストドンに国内の行政サービス専用サーバーを開設しました。social.bund.deというドメインの元で、すでに100近いアカウントが活動を始めています。外務省や気象サービス、バイエルン州政府など、新しいアカウントが次々に誕生するのを見ていると、Zeitenwende(時代の転換)はここにも?とわくわくしてきます。

ドイツ行政機関のサーバー

 長くなりすぎてしまったので、近況報告はとりあえずこの辺で。マストドンを語る上で省略すべきでない説明もあるのですが、細かく書いても混乱すると思うのでかなり削りました。下記に参考になったサイトもリンクしておきます。親切なユーザーの皆さんのおかげで、ゆっくりとマストドン生活を楽しんでいます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?