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初春の令月にして気淑く和らぎ

いつの間に一年経ったんだろう・・・。
今日が大晦日とは、本当に驚き。
お正月を迎えるにあたって、今年はミニ門松を作った。
大きな通常サイズの門松を家の玄関にドーンと飾るというのも、
一抹の憧れではあるけれど、現実的な事情によりミニ門松。


縁起の良さはミニじゃない卓上サイズ門松

黒塗りの竹に金の模様
両側に松のプリザーブドフラワー
キラキラ・ラメラメ・水引で縁起を担ぐ。


ご贔屓筋の店先に置いていただく用


我が家の住人用


今年一番の大きな出来事というか、人生の中でもかなり大きな出来事。
我が家の住人の一人(18才少年)が大学生になり、家を出た。
3人の子を持つ職場の先輩が、3番目の子供が家を出た時、時々涙ぐむような精神状態に陥っているのを見た。
その先輩は、もともとそういう人ではなく、何があっても大丈夫そうに見えたし、自分の仕事をバリバリやっていくタイプだったので、すごく意外だった。
こういう人でもそうなるのだから、私も覚悟しておこうと思った。

件の少年は、変わった子供で、幼少の頃から修行僧のようなところがあり、
自己を滅して人のために奔走する事に楽しみを見出しているようだった。
忙しければ忙しいほど、辛ければ辛いほど生き生きとしている。

小・中・高と、登校はもちろん開門前である。
中学生時代などは、ー10°の真冬でも朝5時台の始発で学校に行っていた。
お寺の開門を待っているわけではない。学校が開くのを待っている。
その頃、世の大人達(特に学校の先生)は、働き方改革が起こっており、
我が家の少年には、あまり早く学校に来ないように、との通達がやってきた。
修行僧に付き合う親も大変だったが、先生も大変だった。

修行少年は、ボーっとしていない子供だった。
ただ何となく漠然と、この人は、いずれ世の中の誰かか何かの役に立つ何かをするんだろうな、と思った。
私の仕事は、この少年をマトモな人間にして世の中に送り出すこと。
そう思うと、自立して家を出ていくことは、メリットしかない良い事だった。


少年が修行に勤しんでいる一方その頃。
私は、ほのぼのと農園を作る的なゲームに勤しんでいた。
軽快なBGMと共に、作物を育て農地を広げる。


音楽と記憶は結びつきが深い。
軽快で明るいBGMを聞くたびに、少年が家をでた寂しさが蘇り、
りんごやトマトを収穫しながら涙ぐむ支離滅裂な母である。


初春の令月にして、気淑く和らぎ、梅は鏡前の粉を披き、
蘭は佩後の香を薫らす

はつはるのれいげつにして、よくやわらぎ、うめはきょうぜんのふんをひらき、
らんははいごのこうをかおらす

皆様、良いお正月をお迎えください。


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