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【マンガ感想】読切シキガミが面白すぎるとか【30/22年週刊少年ジャンプ】

ヒロアカのエンデヴァーがベジータと重なってエモかったです。
たぶんオマージュですね。
読切のシキガミがセオリーを踏襲しながら、しっかりと面白い最高の読切になっていました。必見です。
たぶん連載すると思います。

星5個くらいを満点としてざっくり評価。
星1:下手い。
星2:悪くはない。このレベルなら満足。
星3:良い。このレベルなら嬉しい。
星4:非常に上手い。
星5:神。

サカモトデイズ(76話)-★★★

安定の面白さ。
アクションのスタイリッシュさと日常グッズが良い。

シンだけでなく、サカモトも活躍するのは先週から同じ。
サカモトのビジュアルが変わっているから味変感があるのも良いです。

”データバンク”がどんなふうに物語になっていくか期待です。
あと、シンの成長も。


僕のヒーローアカデミア(357話) -★★★★★

エンデヴァーの命の炎。
さながらドラゴンボールのベジータです。

わりとマジでオマージュなんじゃないでしょうか。
魔人ブウ戦でトランクスやブルマのために自らの命を使った最高の名シーン。

鳥山明「ドラゴンボール 39 」(ジャンプコミックス, 1994年)110, 111頁。

AFOオール・フォー・ワンに対して焦凍や燈矢のために命を投げ打つエンデヴァー。

堀越耕平「僕のヒーローアカデミア」(「週刊少年ジャンプ」30号、集英社、2022年)74, 75頁。

コマ割りなどは結構違いますけど展開は似ています。
エンデヴァーも自分のために戦ってきたヒーローですから、息子たちのために死力を尽くす雄姿が重なって見えました。

勝手に感じとって、好きになってしまいます。


しかし、奥の手があったようで倒すには至りませんでした。
エリちゃんが出てきたのでそういう能力でしょうかね。

このダメでした~。ってやつを最後に描いたのは良し悪しありそうです。
自爆で終わっていたら、エンデヴァーが格好良く盛り上がりも最高です。
しかし、今回は「効かないねぇ」のところまでやりました。

これを考えると、盛り上がりが最高ではない選択肢を選んでいます。
堀越先生がこれを想像できなかったというのも有り得ないので、分かっていて敢えて「効かないねぇ」まで描いた、と。

毎回盛り上がりが続いているヒロアカなので、「倒した(効いた)かも!?」と毎週思わせると読者が気疲れしてマンネリしてしまいます。
そのマンネリを避けるためのネタばらしだったのかなと考えました。そういうバランス感覚も素晴らしいです。


呪術廻戦(189話)-★★★★

1回転目で当たりました。
まあ、当たるよね。

面白かったです。
電気分解とかのぶっ飛び方も良かったです。


アオのハコ(58話) -★★

大喜は勝ちました。

大喜が勝つ事に読者への説明はありました。
昔から練習頑張ってたというやつですね。

でも、大喜の実力が伸びている的なファクトに寄った説明がありませんでした。
これが読んでいて物足りなかった原因なんじゃないでしょうかね。

ジャンプではスポーツマンガでも、理由を求めることが多いように思います。
どういう能力の向上があったかを説明する事で勝利に説得力を付ける方法ですね。分かりやすくするために必殺技をよく使います。

そういった話無しに、努力していたから勝った。とぬるっと決着したので少しビックリです。
しかし、アオのハコらしくはある

さらに、スポーツマンガではないので全然あり。
最後の千夏先輩もドキッとするよいイチャイチャでした。

雛……。どうして……。

色々考えてアオのハコらしくって良いスポーツパートだっとは思いますが、イマイチ票に繋がるようにも思えなかったので評価は普通。
味変としては満点クラス。


僕とロボコ(94話)-★★

センターカラー。アパレルコラボの広告。

普通のロボコの面白さを保ったまま宣伝もしていて偉い。


ルリドラゴン(3話) - ★★★★

かわいい。

眞藤雅興「ルリドラゴン」(「週刊少年ジャンプ」30号、集英社、2022年)123頁。

黒板の絵とルリ。
この扉絵めっちゃ良いですね!
カラーで見たかったですね。
髪の表現がホントに良い。
遠近感がもうちょっと強くて出ても良かったかも?
若干藤本タツキ先生っぽさもありますね。

今回の内容は、頑張って学校に行く話。
めちゃくちゃゆるいルリドラゴンの特徴として”ドラゴン”設定への対応というのがありました。
その”ドラゴン”に一番順応できていないのが本人のルリという構図でした。
これも上手いですね。

眞藤雅興「ルリドラゴン」(「週刊少年ジャンプ」30号、集英社、2022年)149頁。

そして今回も困り顔が可愛い
なんか可愛ければ満点みたいな感じ。
このマンガを読むときだけ大幅にハードルが下がっています。

1話で気になった背景もかなり良いです。
少なくとも線の太さにバラツキはありませんし、描き込みにムラがあったりしません。
トーンを全然使わないタイプの画風なのでちょっと分かりにくい部分もありますけど、日常マンガなので雰囲気で想像できます。
(能力バトル系だと人が浮いていても不思議じゃないので、このレベルだときつそうです。)

そして、この作品の一つのテーマが判明しました。
”多様性”みたいです。

眞藤雅興「ルリドラゴン」(「週刊少年ジャンプ」30号、集英社、2022年)164頁。

この世界での”ドラゴン”の位置がイマイチ不明ですが、ルリ本人もクラスメイトも知らないし、見たことないみたいです。

その中で”ドラゴン”と人間のハーフとして生きるルリの人生の物語という側面も描かれていくみたいです。
どっちに転ぶか分からないですけど、この間のワンピースよろしく色々ジャンプもやってきますね。

正直今出さなくても良かったのでは……。
とも思ってはいます。


エイリアンズ・エリア(4話)-★

今回の扉絵が初めて二人じゃなかったです。

偶然大事件に関わることになったみたいです。
最初のタコ星人が仕込みなんでしょうかね?


あかね噺(19話)-★★

センターカラー。勢いに乗っているあかね噺。

原作 末永裕樹, 作画 馬上鷹将(「週刊少年ジャンプ」30号、集英社、2022年)179頁。

今回のカラーは良かったです。
顔の大きさが違っていたり、背景の主張が少なかったからかもしれません。
どっちにしろ好みの話です。

本編は、勢いそのまま本選かと思いきや、いったん準備回でした。
一剣師匠と榊さんの紹介。
そして一生師匠の表の顔。

その一生さんからからし君のキャラ立てに繋いでそのまま落語の引きへ。

後半の流れるような作話には、流石の一言。

原作 末永裕樹, 作画 馬上鷹将(「週刊少年ジャンプ」30号、集英社、2022年)216, 217頁。

自信家で改作落語で勝負するタイプみたいです。
まずは実力披露。

「凄い奴だ~」路線でいくのか、「なんだかんだ素人だよね」路線でいくのかどっちでしょうね。さすがに一旦は「凄い奴だ」路線でしょうかね。

内容は普通に満足だったんですけどセンターカラーにしてはイマイチだったので低評価の星2。


すごいスマホ(8話)-★

まあまあ。

原作 冨澤浩気, 作画 肥田野健太郎「すごいスマホ」(「週刊少年ジャンプ」30号、集英社、2022年)235頁。

Dr.STONEみたいなロードマップが出てきました。
このコマを読まない人にもやることが雰囲気で分かる内容になっていたのでそこもしっかりしてました。


ウィッチウォッチ(67話)-★★★

久々の真桑&嬉野コンビ。
ビックリの文字数でした。

面白いんだけど大好きなウィッチウォッチじゃなかったら読めなかったかもしれません。

おじさん構文ネタも良かったです。
そこからの真桑先生の閃き表現が意味不明でツボりました。

篠原健太「ウィッチウォッチ」(「週刊少年ジャンプ」30号、集英社、2022年)256頁。

なにこれwww

一流の作家はこうなるんでしょうかね?
いやなりませんよね。
絶対ならないこのシーンをぶっ飛んだギャグにしようと思った時点で発想の勝利ですね。
めちゃくちゃ美人の作画で描いている真桑先生だからこそ

考えてみると英語の教科書ネタもやってますし、口調ネタの焼き増しなんですけど、普通に面白いのが好きです。


逃げ上手の若君(68話) -★★

腐れ外道へと進化した国司。
このバケモノ感が松井先生らしいですね。
若がトドメを差しに行くみたいです。


愚人礼賛(読切) -★

神?と思われる存在からの仰々しい始まり。
長い歴史の中で変わらない愚かな人間を見つめてきた。

中卒のメイドカフェ店員と出会い、自分の傲慢さに気づく話。

結局はタバコ吸っても良いじゃん。
お前も吸ってみろよ。
くらいのメッセージしか感じなかった。

雰囲気づくりは出来てた。


シキガミ(読切) -★★★★★

センターカラー。カラーは上手ではあるけどこの時点では波動を感じない。

雨宮ケント「シキガミ」(「週刊少年ジャンプ」30号、集英社、2022年)277頁。

あらすじ

頭に響く声の正体を探していた燐太郎
森の中で人形と出会う。
その人形は学校にも現れ、燐太郎のことを”我が主”と呼ぶ。

絶望を振りまく”厄災”が現れるらしく、それを祓うために”神器”は居ると言う。
嫌な予感がして、駆けつけると”厄災”に巻き込まれた夏未。
その人形、”神器”と共に”厄災”を祓う

かんそう

めちゃくちゃ面白かったです。
セリフが多いとか、説明が説明しすぎていて目が滑るとか。
粗い部分はあるんですけど、補って余りある面白さ。

いきなり凄そうな存在から”我が主”呼びされる。
少年マンガっぽくて最高。
自分も凄い存在になったかのような錯覚が気持ち良い。

内容からジャンルを考えると、変身ヒーロー物です。
ヒロアカや怪獣8号、古くは戦隊ものの特撮など似たような作品があるそこそこ一般的なジャンルです。

人形と合体するシーンはシャーマンキングキルラキルを思い出すようなアツさがありました。
このアツさが重要なので、それが出来ています。

雨宮ケント「シキガミ」(「週刊少年ジャンプ」30号、集英社、2022年)左から331, 336頁。

燐太郎がなぜ主人公なのかと言うと、千年前に予見で選ばれたから。
しかし、燐太郎は当然しらない話。

これだけなら格好良くはなりませんよね。
燐太郎が格好良くなっているのが次のコマ。

雨宮ケント「シキガミ」(「週刊少年ジャンプ」30号、集英社、2022年)318頁。

嫌な予感が頭に流れ込み、その瞬間に走り出すコマです。
予感を受け取れる特異性
瞬間に走り出すスピード感が最高です。

”神器”だとか、”厄災”とかのキーワードの説明はされるんですけど、この予感する能力は説明されないんです。
そして、感じ取った瞬間に走り出せるのも。

私は当然このコマを思い出しました。

堀越耕平「僕のヒーローアカデミア 1」 (ジャンプコミックスDIGITAL, 2014年) 48, 49頁。

noteにも記事として書いています。そのくらい好き。

そんな風に主人公らしさをしっかり描けていたので良かったです。

そしてその胆の部分を説明してない点も掘り下げてみます。
説明したい事がありすぎて色々省略したんでしょうけど、この予感を感じ取る能力の説明も省いたんじゃないかなと。

省いても普通に分かるようになっていたのが素晴らしいです。
読んだ時の小さな疑問を
目まぐるしく進むマンガのテンポ感が
押し流していく感覚。
上手すぎか?


まとめると、粗い部分もあるにはあるけど、面白い。
読切ですが、連載1話目のような内容でこの完成度。
間違いなく連載するんじゃないでしょうか。
少年マンガの波動を感じます。

雨宮ケント先生、覚えておきます。星5。


マッシュル(113話) -★★

普通に作画頑張りすぎなレベルの完成度でした。

面白いんだけど、バトルじゃなくてキャラクタが面白いんですよね。
マッシュの起きない話はちょっとくどかった気がします。

次回、超重大発表 表紙&巻頭カラー!!!
らしいです。
良い話ならアニメ化などのメディアミックス。
悪い話ならジャンプ+への移籍でしょうか?

まさかグッズ展開程度のしょぼい話じゃないですよね?


アンデッドアンラック(116話) -★

タイトル「剣魂一擲」
格好良いですね。

乾坤一擲がそもそも、運命をかけての勝負な訳で。
その勝負を剣と魂でやるから「剣魂一擲」と。

内容はニコの自我が崩壊して、ゴーストとの戦いが始まったと思った。
しかし、ニコは生きていた!
となって、斬った。

ちょっと展開が性急だったのが残念。
内容自体はすごく良かったはず、エモの波動を感じなかったのは惜しい。

①ニコ崩壊、ゴースト出現
②アンディヤバいかも
③アンディ魂になって頑張る
④風子が人質
⑤ニコは生きていた!
⑥一瞬の隙が出来、アンディ一閃。

これ全部1話に詰め込んでるんですよね。
なんか2話か3話になりそうな内容です。
②で読者の不安を煽って③で「アンディ格好良い!」と解決しても良し。
④で読者の不安を煽って⑤⑥で「良かった、アンディ格好良い!」とやっても良い。

なので、不安を感じれる要素があったのにドンドン物語が進んでしまってついていくのに必死でした。
感情の反復横跳び現象ですね。
ドロンドロロンで最近よく言っているヤツですけど、他のマンガでもやはりあるんですね。
そして、やはり感情が忙しくなると面白みに欠けると。

ドロンドロロンのおかげで、また一つマンガの解像度が上がったみたいです。
ドロンドロロン、ありがとう。
そして、さようなら。

いや、ドロンドロロンの記事じゃない。
アンデラは次号センタカラーみたいです。


PPPPPP(38話)-★

ラッキーは自分のエゴに気づいたみたいです。

「…表情が変わった」とかサダメ君は感じ取れていますが、私には感じ取れませんでした。
髪型を変えるとか、髪色を変えるとかくらい分かりやすくても良いかも?

そういうマンガじゃないことは知っているので、些細な変化の方はファンの方に任せましょう。


夜桜さんちの大作戦(135話) -★★

新鋭の人気に押されこの位置に。

高校生なのに、妻が居て。
裏の世界に片足ツッコんでて、なにやら強い。

こういうところから始まったのに、ずいぶん遠いところまで来たもんだ。
そういう物語の進みに合わせて読者の求める部分を少しずつズラしていくのって途方もなく難しいですよね。

ヒロアカはヒーローとヴィランの物語という軸はブレないのでなんとかなっているんでしょうね。
夜桜んちは日常っぽさがあるマンガという印象が私の中にあったのが最近の違和感の正体な気がしました。
最近の夜桜がらみの展開は日常感無いですよね。家族と家族愛のテーマは最初っからブレていないのに感じ方が違っていて難しい。

いつか言語化出来たら良いな。

新キャラはよかったです。


高校生家族(91話)-★

将棋回。
真剣師のパパとの一局。格付けは済みました。

速く棋士と戦って勝つくらいまでぶっ飛んで欲しいと思います。
将棋界の一回目からそれを思ってたんです。
でも、それって普通なんですよね。
だから仲間先生もやっていないのかな、と。

9歳で大人顔負けの強さ、棋士(プロ)をハッとさせる筋の良さ。
これって将棋界では日常なんですよね。
藤井5冠を見れば明白ですが、渡辺名人も中学生の時点で棋士になっていますし、レジェンド羽生善治も。

高校生家族の一番の特徴は年齢的なズレ設定。
これがズレていない普通になってしまう内容です。
だから仲間先生はそっちに持って行かないんでしょうね。

しかし、マンガとして面白いかと言われると。
微妙じゃないかな。


地球の子(18話) -★★★

想いの力。

真空状態での生還例なども引き合いに出して説得力を増していたのが好印象。
肝心のかれりさんがフィクション描写なのも良い。

神海英雄「地球の子」(「週刊少年ジャンプ」30号、集英社、2022年)464, 465頁。

強い打ち切りの波動を感じる。
しかし、前回からさらに増して内容は良かった。


ドロンドロロン(28話) -★★

ここに来てキャラを増やして風呂敷を広げてきました。
同時に終わりを不安にさせる設定も紹介してます。

一番面白かったのは、ここ。

大須賀玄「ドロンドロロン」(「週刊少年ジャンプ」30号、集英社、2022年)476, 477頁。

こういうテンションは呪術の東堂さんっぽいですね。

最後のドラとクサナギの会話も終わりに向かっているように感じます。
最後まで応援したい。

今回は感情の反復横跳びは無かったですね。
次に打ち切りになると4巻完結でしょうかね?
あんまり見ないですよね。
大抵3巻か5巻のイメージです。

頑張っているもののもう一歩読者を唸らせる展開が起死回生には必要か。


目次コメント

・呪術廻戦(芥見先生)

くられさんに監修してもらいました!!混ぜるな危険は混ぜちゃだめだぜー!!

くられ先生の監修には驚きましたけど、果たして要るのか?と思ったのは内緒。
くられ先生の書籍や動画も面白いので見た事ない方はぜひ。

電子化していないので紙をしたかなく購入した本です。
技術書以外は電子化しているので、小さい本棚にこれがあるとちょっと恥ずかしいのも内緒。

内容は厨2的な思想を、大人の知識で肉付けした本。
そんなに重い本じゃないので箸休めにちょうど良いかも。

もっと実験チックな内容はこちら。


さいごに

今週は面白かったです。
なんと言ってもヒロアカとシキガミ。
大満足でした。

次回はマッシュルが巻頭で発表があるそうです。
さらにDr.STONEの読切も載るそうな。

大きな流れとして、女性キャラクタが可愛くてたくさん出てくるマンガが人気になりやすい時勢がありそうです。
ジャンプのアツいバトルとの化学反応が見れたらさらにマンガが深く幅広くなりそうです。

今週も最後まで読んで頂きありがとうございました!
来週も学校・仕事に、趣味と頑張りましょう!


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