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15年位前に買ったパタゴニアの帽子をリペアに出したらしっかり直って戻ってきた

パタゴニアで15年ほど前に購入したキャップを、気に入って長らく使っていた。激しく色落ちし、元がどれほど鮮やかだったかわからないほどに。色落ちは全く気にならない。むしろビンテージっぽくって雰囲気が増す。でもサイズを調整する後ろのストラップ部分が千切れてダメになってしまった。

普通の帽子なら、そこでお役御免と捨てることになる。でもこいつには愛着があった。ちょうどそんなとき、パタゴニアは自社製品の修理を受け付けていることを思い出した。

キャップ の後ろの部分なんていう小さなところでも受け付けてくれるのか?確信を持てないままパタゴニアの修理ページを見てみると、あった!

パタゴニアのウェブサイトより

まさに私が必要とした箇所を直してくれる。ここは「バックストラップ」と呼ぶらしい。

パタゴニアの修理関連ページはここ。

さっそくパタゴニアの店舗に出かけて修理を依頼し、約3週間。見事に修理してくれたバックストラップ付きのキャップが戻ってきた。色もまさにぴったりだ。

修理料金は500円ほど。何と良心的。材料費+作業代だろう。修理から儲けようとしていないことが感じられて好感度が大いに増した。

高級服飾ブランドならいざ知らず、私が普段使うような普及品の衣料ではメーカーが修理を受け付けてくれるところを他に知らない。せいぜい、不要になった自社製品を店舗に持っていけば回収するというぐらいだ。その点、パタゴニアの取り組みは素晴らしい。利益は生まなそうだし地味なことではあるが、顧客との関係を強めて信頼感を高めるという意味では、かなり強力なブランディング手法になっていると思う。

もっとも、「パタゴニアもアウトドアをテーマにした高級服飾ブランドだ」という意見があれば、半分頷ける。私はパタゴニアが好きだが、定価で買えるのはキャップとかせいぜいバッグぐらいだ。環境負荷を減らした製品づくりなどを進める分本国でも高めの値段設定ではあるが、それが日本に入ってくるとさらに高くなる。正直、「それ高すぎるでしょ」というぐらいに。

コロンビアとかノースフェイスとか、他のアメリカのアウトドラブランドと比べてもパタゴニア製品の日米値段差は大きいんじゃないだろうか。実際に比較した訳じゃないので、あくまで印象論でしかないが、多分的外れではないと思う(ノースフェイスは、ゴールドウィンがライセンス契約で日本向けに独自開発した製品も含まれるから、単純な比較ができない部分もある)。

まあ無印とかユニクロも海外に出店しているところに行くとびっくりするような高値を付けたりしているから、ある程度はそういうものなんだろう。

ともあれ、これでうちにあるわずかなパタゴニア製品を使い続けていけることになった。

私のひとつの目標は、「色褪せたキャップが似合うおやっさん」になることである。ただのくたびれたオッサンではない。いい感じで枯れてきた人間の味と色褪せたキャップが程よく一体となるような、そんな関係だ。

その雰囲気を纏えるようになるために、このキャップにはまだまだ活躍してもらわないといけない。リペアしてくれた方は「よくまあこんなボロボロの帽子を」と思ったかもしれない。それでもストラップをちゃんと直してくれたことに、感謝します。




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