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「 赤と青とエスキース 」

帰省した時に母から借りた本。難しく考えないで読めて優しい気持ちになれる本を借りたいって言ったらこの本を貸してくれた。

一枚の絵画を巡る連作短編集。ひとつひとつの短編は独立してるように思えるが、最後まで読むと一本の線として繋がっていく。そこがすごく面白かった。

全体的にロマンチックだなあとは思うけど、ところどころ共感できる現実の部分もあり切なさも感じた。登場人物の弱さや不器用さも、まだ20年ちょっとしか生きてない私にも響くものがあった。読み終わって、人がくれることでしか得られない温かい優しさに浸れた。

現実は、優しい人は傷ついて終わることとか長い時間をかけても上手くいかないことの方が多いかもしれないけど、縁を大切にしながら自分の人生を誠実に生きたくなる本でした。


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