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2020年9月 千葉市美術館

千葉市美術館で開催中の宮島達男「クロニクル 1995-2020」に行ってきました。あわせて、千葉市美術館の常設展も。

はじめに

千葉市美術館を訪れるの初めて。外観及び中も、趣のある建物だなと思いwikiを調べてみると、下記のように古い建物をそのまま抱き込むように新しい建物を建てる「鞘堂(さやどう)方式」が採用されているとのこと。

・・・新ビルで旧川崎銀行千葉支店を覆うようにする「さや堂」方式を用いて保存・修復と区役所と美術館の新設を両立する計画とし・・・

さて、宮島達男さんを知ったのは東京都現代美術館の常設展で展示されている「宮島達男 -Keep Changing, Connect with Everything, Continue Forever-」がきっかけです。

赤色のLEDで数字が表示されているデジタルカウンターで、目立ちますし常設展の最後に展示されていることから、印象に残っている方も多いかと思います。

上記作品のタイトル「Keep Changing, Connect with Everything, Continue Forever-」にある通り、現在においても作品制作のテーマとなっている「それは変化し続ける」、「それはあらゆるものと関係を結ぶ」、「それは永遠に続く」という3つのコンセプトを考えている中で、LEDと出会い制作に用いるようになったとのこと。

この展覧会は千葉市美術館の開館25周年記念として開催されているもので、宮島達男の個展としては、首都圏の美術館では12年ぶりに開催される大規模なものとのことです。

8階

展示は8階から7階という順路になっています。8階には「Counter Skin on Faces」、「Counter Voice in Wine」、「Counter Voice in Chinese Ink」といった作品が展示されています。

どういった作品かは、下記美術手帖の記事に写真が記載されていますので、ご参照ください。なお、「Counter Voice in Chinese Ink」に映っているのは、宮島達男本人です。

こちらは、窓に表示されているデジタルカウンターの作品。撮影自由でしたので、写真撮影致しました。

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観覧者参加型の「Deathclock」という作品がありまして、自分の死ぬ年月日を想像して入力すると秒で表され、自分の顔写真を背景にカウントダウンされていくというものです。

命とか寿命とか、高齢になるまではなかなか意識しにくいことも、このようにカウントダウンされる秒で表現されると、自分がまさしく刻一刻と死に向かいつつあることを意識させられます。

また、過去この作人参加されたと思われる方々の写真が各々が入力した寿命(秒数)とともに表示されているのですが、この中にはすでに亡くなられた方もいらっしゃるのではと思いを馳せたりしました。

1945年、長崎で被爆しながらも生き残った一本の柿の木の苗木と種を世界中の子供たちに手渡し、平和を育む「柿の木プロジェクト」の紹介展示も素晴らしかったです。

7階

7階には、「宮島達男といえば!」のLED作品集のコーナーがありました。こちらも撮影可能。

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東京都現代美術館に展示されているのと似た作品もありました。

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常設展

同じチケットで常設展も観覧できます。伊藤若冲の作品が何点か展示されていまして、鶏図という作品の解説を読み、鶏の羽の質感を表現する「筋目書」の美しと見事さに見とれてしまいました。

下記の記事で詳細が説明されていますが、「筋目書」は若冲が開発した手法とのこと。

遠藤健郎という画家の「夕日」、「冬の朝」という作品も好みのものでした。

おわりに

宮島達男の作品をまとめて観られるだけでなく、充実した常設展も同じチケットで観ることができて、非常に満足致しました。

千葉市美術館の建物自体も趣のあるものでしたので、また訪れたいと思います。

おまけ

ちょうどお昼時であったため、駅から美術館に向かう途中にある「うおはな (魚波菜)」というお店でランチ致しました。

このボリュームで(確か)1,200円程で、お味も美味しく、大変お勧めです。千葉市美術館訪れる際は、またこちらでランチしようかなと思います。

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