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Baltimore

「バルティモア Baltimore」は1927年にジミー・マクヒューが作曲し、Dan Healy, Irving Kahalによって歌詞が付けられたジャズ・ソング。スタンダードの一つ。”The Baltimore”という表記もある。ちなみにニーナ・シモンが歌っている曲とは同名の別曲。そっちはランディ・ニューマンが作曲。

ここで言われているThe Baltimoreとはメリーランド州のバルティモアが発祥のダンスの形態のこと。ヴァースではまず「ディキシーランドからカリフォルニアのフリスコ湾まで、どこのキャバレーでもこの踊りをするようになる In most every cabaret from Dixie to Frisco Bay They'll all be doing it soon」とある。そんなわけでバルティモアが出版されたときは、そこまで有名なダンスだったわけではない。またダンス自体の知名度も少し劣る

さて、この曲は、ほかのダンス指南曲たとえばBallin the JackBlack Bottomと同じようにダンスのやり方を教えるような曲。「古いシーソーみたいに揺れて、ステップを踏み始めたら、ビートを数えて、2倍にして、繰り返して、そして足を床の上に滑らせる」。文字で読むとめっちゃ難しい。検索してみたらYouTubeにバルティモアがあったので見てみると、すごくステップしていた。なんだか楽しそう。

録音

ビックス・バイダーベックの関連する録音をたくさん聴いていた時期に知った曲。そこまで録音は多くないように思う。
Frankie Trumbauer & His Orchestra (New York, September 28th, 1927)
Bobby Davis (Alto Saxophone); Adrian Rollini (Bass Saxophone); Don Murray (Clarinet, Baritone Saxophone); Bix Beiderbecke (Cornet); Chauncey Morehouse (Drums); Eddie Lang (Guitar); Frank Signorelli (Piano); Bill Rank (Trombone); Joe Venuti (Violin)
たしかに同世代のシカゴやニューヨークの録音とは違うアプローチだけど、こういったジャズももう少し評価されていいように思う。ジョー・ヴェヌーティ好きとしてはとっても好きな録音だし、やはりビックス・バイダーベックのコルネットがよい。

Janet Klein and Her Parlor Boys (Los Angels February 2006)
Benny Brydern (violin); Corey Gemme (cornet ); Dave Jones (Bass, cymbal); Brad Kay (Piano, Cornet); Janet Klein (Vocal); Tom Marion (Guitar); Billy Steele (Guitar); Dan Weinstein (Trombone, Sousaphone ); Randy Woltz (percussion)
安心と信頼のジャネット・クラインの録音。だいぶ好きなアレンジ!歌のうしろのバイオリンもかっこいい!

Tongue in Cheek Jazz Band (Baltimore 2017)
Zach Serleth (Banjo); Bridget Cimino (Vocals); Kevin Myers (Trombone); Matt Andrews (Violin); Ed Golstein (Tuba); Nick Stevens (Drums); Steven Cunningham (Trumpet); Jonathan Jensen (Stride Piano)
ジャネット・クラインのフォロワーとして数えられるメリーランド、バルティモアのTongue in Cheek Jazz Band。アレンジもダンサンブルで好き。


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