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The Chant

「ザ・チャント The Chant」は1926年にメル・スティッツェル Mel Stitzelによって作曲されたジャズ・ナンバー。インストのシカゴ・スタイルのトラッドジャズ・スタンダード。

メル・スティッツェルは1920年代にシカゴで活動していたドイツ生まれのピアニスト。ニューオーリンズ・リズム・キングスNew Orleans Rhythm Kingsでの活動がもっとも有名。この曲は1926年に書かれたのでニューオーリンズ・リズム・キングス解散後に書かれたということになる。

タイトルの「チャント chant」とは、「フレーズの繰り返しによって構成される曲」や「スローガン」を意味する。実際にチャールストンのリズムが繰り返し使用されており、そうしたリズムがほかのメロディと対比されている。

録音

Jelly-Roll Morton's Red Hot Peppers (Chicago September 15 1926)
Jelly Roll Morton (Piano); Omer Simeon (Clarinet); George Mitchell (Cornet); Kid Ory (Trombone); Johnny St. Cyr (Banjo); John Lindsay (Bass); Andrew Hilaire (Drums)
記念すべき初録音。ジェリー・ロール・モートンの録音で、この曲の録音で最高の吹き込みの一つ。アレンジはモートン自身。

Bob Greene's Jelly Roll Morton Jazz Band (Hatfield May 9, 1982)
Bob Greene (Piano); Herb Hall (Clarinet); Ernie Carson (Cornet); Bob Conners (Trombone); Marty Grosz (Banjo); John Williams (Bass); Tommy Benford (Drums);
ボブ・グリーンのモートン・トリビュートのイギリスでの実況録音。重厚な演奏となっており、ディキシーランド・リバイバルの延長に位置付けられる。

The Fat Babies (Chicago 28 May 2013)
Paul Asaro (Piano); John Otto (Clarinet); Andy Schumm (Cornet); Dave Bock (Trombone); Jake Sanders (Banjo); Beau Sample (Bass); Alex Hall (Drums);
ポール・アサロ率いるシカゴのファット・ベイビーズの録音。アレンジやソロももちろんなんだけど、とくにハル・スミスの後継者というべきアレックス・ホールのドラムがかっこいい。


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