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Down At The Old Village Store

「ダウン・アット・ザ・オールド・ヴィレッジ・ストア Down At The Old Village Store」は、おそらく1936年にリル・ジョンソン Lil Johnson が作詞作曲したジャズ・ナンバー。作者にかんしては、ウォッシュボード・サム Washboard Sam(資料によってはロバート・ブラウンRobert Brown名義)が作詞作曲との資料があるがどれが正しいのかいまいちわからない。まったくスタンダードではない。ゴスペルから影響を受けたブルース形式のヴォードヴィル・ナンバー。

リル・ジョンソンについて、実は詳しいことはなにもほとんどわかっていない。わかっているのは女性の黒人のジャズ/ブルースシンガーということ。1929年にシカゴで初めて録音をし、1937年に録音をした。その後の詳細は一切不明。記録がないし、写真もそんなに残っていない。そんな謎のシンガーなのだが、優れた語感とスウィング感覚を持っている。

歌詞のなんとなくの意味はわかるんだけど固有名詞と比喩がなにを意味しているのかわからない。もしかしたら卑猥な意味もあるかもしれない。「兄弟たちよ!村の古い店で会おう!イートン牧師のところで集会を開き罪を床に置こう!」とはじまる。イートン牧師がだれかわからないが、まあここらへんはわかる。ただ「ジュリア助祭、明かりを低くしてきれいなシーツに着替えよう!牧師の豚肉と一緒に彼女の罪を床に置いていこう」という箇所などがいまいちわからない。ここらへんは卑猥にも聴こえるし、なにか別のことを意味しているようにも聴こえる。

録音

Lil Johnson (Chicago, December 3, 1937)
Lil Johnson (Vocal); Black Bob (Piano); Big Bill Broonzy or Willie B. James (Guitar); Unknown Artist (Bass);
リル・ジョンソンのものすごいパワフルな録音。もう決定的に素晴らしい。どうしようもなくよい録音。

Washboard Sam ( Aurora, IL, March 14, 1938)
Washboard Sam (Vocals, Washboard); George Barnes (Electric Guitar); Arnett Nelson (Clarinet); Black Bob (Piano); Unknown (Bass)
ウォッシュボード・サムの録音。おそらくブラック・ボブ絡みで録音をしたと思うんだけど真相はわからない。この録音もだいぶ素晴らしい。

Sticky Bones (Rome, Italy, Not Given)
Mama Ines (Vocal); Emiliano Federic (Piano); Floriano Andolfo (Guitar); Maurizio Capuano (Bass); Frank Marsigliese (Cornet); Phil Marino (Clarinet)
ローマで活動しているスティッキー・ボーンズの録音。おそらく2018年か2019年くらいの録音。


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