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Beale Street Mama

「ビール・ストリート・ママ Beale Street Mama」は1923年にロイ・ターク(Roy Turk)、ジョセフ・ラッセル・ロビンソン (Joseph Russell Robinson)によって作詞・作曲されたポピュラーソングで、現在ではジャズ・スタンダードとなっている。ウェスタン・スイングのスタイルでもたびたび録音されている。

「ビール・ストリート・ママ」は浮気(two time)が歌詞のテーマになっている。いろいろな解釈が可能だが、さしあたり娼婦/浮気相手がママ(パパ)に対して「家に帰りな」と言っているように聴こえる。またこの曲の作者のロイ・タークとラッセル・ロビンソンは 「アグラヴェイティン・パパ」も書いており、そこでも浮気がモチーフとなっていた。また、「ビール・ストリート・ブルース」とは直接的に関係がある曲ではないが、同じビール・ストリートを描いた曲。

この曲は1946年に公開された『ビール・ストリート・ママ Beale Street Mama』という映画の着想に貢献する。なお映画はスペンサー・ウィリアムスが監督・主演をしている。

映画『ビール・ストリート・ママ』のポスター。

録音

The Two Man Gentlemen Band (Pasadena, CA 2014)
Andy Bean (Tenor Guitar, Vocals); Fuller Condon(Bass, Vocal); Brian Kantor (Drums); Jeffrey Moran (Guitar)
残念ながら解散してしまったTwo Man Gentlemen Band。このバンドの録音で「ビール・ストリート・ママ」を知った。現在のスリム&スラム的なデュオ。YouTubeで見られるライブでもとても楽しそうな演奏を繰り広げている。最高!

Bob Howard (NY July 26 1938)
Bob Howard (Vocals); Haig Stephens (Bass); O'Neil Spencer (Drums); Teddy Bunn (Guitar); Billy Kyle (Piano)
ファッツ・ウォーラーのフォロワーのボブ・ハワードの録音。オニール・スペンサーという最高に気持ちのいいドラマーにテディ・バンがギター、さらにルイ・アームストロングのバンドのレギュラーになるビリー・カイル、そして売れっ子だったハイ・スティーヴンスという組み合わせ。かなりリラックスしたすごい録音。

Milton Brown And His Brownies (New Orleans March 3 1936)
Milton Brown (vocalist); Cecil Brower (violin); Derwood Brown (vocal, guitar); Cliff Bruner (violin); Fred Calhoun (piano); Wanna Coffman (string bass); Bob Dunn (steel guitar); Ocie Stockard (tenor banjo)
キング・オブ・ウェスタン・スイングは何人かいるんだけど、その一人のミルトン・ブラウン。ダブル・フィドルでスイングしている。ホンキートンクなピアノもかっこいい。30年代のウェスタン・スイングの傑作。


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