留学のはじめ方
2020年の5月から医学研究留学を始めました。
日本生まれ、日本育ち。日本で医師をして10年目、大学院を卒業して2年。学生時代からいつか留学をしたかったので、ついにアメリカに留学することができた。
場所はサンフランシスコ。寒いイメージがあったけど、日差しが強いので日中は暖かく、過ごしやすい。
はじめは、留学が決まるまでの流れについて自分の経験を記録しておきます。
留学先の検索
留学先の探し方は大きく二つ。誰か(先輩など)が行っていたところに行く。または、自力で探して申し込む。
前任者がいなかったので自力で探すしかなかった。
まずは、2019年頃から留学先をネットなどで検索をし始めた。
探すときに大事にしていたことは2つ。
やりたい研究かどうか。住みたい場所か。
探し方は、とりあえずいろんな大学の研究室を検索して、自分に興味のありそうなものを探していた。場所は英語圏が良かったため、アメリカやオーストラリアの大学を検索していた。google mapで場所を見ながら、いろいろ生活を妄想しながら探していた。
そのほか、ポスドクの募集サイトなどを見て、自分の研究分野のものを探したりしていた。
まだこの時点では夢見る段階。
留学先へのアポイント開始
実際に留学先にアポイントをとりはじめたのが、2019年9月頃。
たまたま検索していた大学のラボのHPにPostDocの募集があったため、そこに申し込む。まずはCV(履歴書)をかいて、メールに添付して、応募。返信がないことも多々あるようだが、すぐ返事をくれた。
しかし、すでにポジションが埋まってしまっており、奨学金などがあれば検討してくれるとの返事。奨学金は持っていなかっため、別のところに応募することにした。
留学先の決定
上司の元留学先のボス(すでに退官されているのでそこには留学できない)に相談して、おすすめのところを聞き、そこに応募した。メールをするとすぐ返事が来て、ちょうどポスドクを探しているとのことで、Skypeで話したいと言われ、数日後にSkype面接。面接までに留学先の論文を読んだり、自分の研究を英語で話せるように練習した。
いざ面接当日。ほとんどがボスが自分のやりたい研究のことを話して、自分のことはこれまでやってきたことについて少し説明しただけで、あとは事務的な話。いつからこれるかとか、家族はいるか、奨学金はあるか、給料、や保険についてなどなど。こちらは大学と手続きを進めるから、まずは推薦状を3通用意してと言われた。また定期的にSkypeで話そうといわれ、終了した。
あまりにあっさり終わったので、これで留学の受け入れが決まったのか不安だったが、その後も何回かミーティングするうちに、だんだんと確信に変わっていった。
留学に大事なこと
留学にはコネと運が大事と思っていたが、まさにその通りだった。
留学するまでに論文などで実績をあげることも大事だが、それ以上に信頼できる人からの紹介は非常に強いようだ。
また、留学したいときにポストが空いていなければ、なかなか難しい。応募して2件目、探し始めて1ヶ月で決まったのは非常に幸運だった。しかも場所も研究内容も自分の希望通りだった。1件目のところは、場所(サンディエゴ)は良かったが、研究内容がやや興味と少し違っていた。
自分でできることとしては、やはり論文を書くこと。
研究者の場合、質の高い研究をしている、Impact Factorの高い(質の高い)論文を持っているかが大事だが、日本でなかなかIFの高い論文を書いて実績を残すのはハードルが高い。
そこで、自分の場合は、留学を見据えて、第一著者の論文数を増やすことを考えていた。大学院時代に研究論文を3本、臨床論文を3本、大学院卒業までに研究論文1本、臨床論文を3本。留学前に計10本を目標にして、周りの助けもあり実際にその通り書くことができた。
論文が留学の決め手になったわけではないが、CVを書くときにあまりにスカスカでは恥ずかしいし、論文を書いて投稿する基本的なトレーニングになったので結果的には良かったと思う。
次回は、留学が決定してから渡航するまでの準備について書きます。
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