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麻に啼く

1. STORY

SMバーで働く結衣子は、店に訪れる客の密かな願望を叶えるため縄を握り鞭を振るう女王様でありながら、マゾヒストの癖を秘めている。ある日責め縄の緊縛師・仲秋国重の緊縛ショーに魅了され、「わたしを縛ってくれませんか」とステージに上がり、その場でTバック一枚になった。気概を買った仲秋はこれを快諾。縛られているうちに、結衣子は仲秋がサディストの癖を秘めていることに気づく。


2. BOOK

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3. SERIES

4. DATA

2021年09月22日  小説現代長編新人賞一次通過
2020年10月25日  WEB公開

5. REVIEW

縛りが魅力的によく掛けていると感嘆した。テーマは純愛。縛り師の仲秋も、彼を取り巻く女たちも良いが、主人公に都合の良い展開が惜しかった。
――小説現代編集部

6. Readers REVIEW

結衣子さんがまだお店を始める前ということで、今よりも少女らしさや初々しさを残した姿がとても新鮮で凄く可愛く感じます。
かと思えば苦悩を抱えるお客さんを慈愛深く受け止めたり、周囲によく思われていなくとも堂々と振る舞う芯の強さだったり、結衣子さんらしさが昔から健在で改めて魅力的なキャラクターだなと感じました。
相変わらず緊縛描写の美しさに驚くばかりです。
一方で今日昨日の地震で縄を切る場面もそうですが、普通のSMものでならあまり描かれないであろう時には危険と隣り合わせの緊縛の危うさがしっかり描写されていて、美しさだけではないリアリティというかフィクションな筈なのに緊迫感のある空気がこちらにまで伝わってきて流石の表現力…!と感動しています。
先生と結衣子のお話、途中まで読み進めたもののその先を考えると続けられず、一時中断。気持ちを整えてから一気に読みました。
やはりというか、思った以上に気持ちを揺さぶられています。
大胆でありながらも、不器用で臆病な結衣子。他人の感情の機微に聡くありながらも自身の動向は危うく刹那的で。
「おままごとのような数日間」も「互いに求め交換しあう欲情」も、別れるために過ごした日々のように思えて読んでいてツラかったです。
と、言いつつ何度も読み返しています。

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