見出し画像

「対話」には大事な前提がある

こんにちは。cokowill代表の寒川です。

4月末から「チームを考える学校」がスタートします。教室、職員室などの様々な場でより良い教育の土壌づくりに向けて変化を生み出したいと考えている先生方が集う9ヶ月間のプログラムです。

リアルな接点を持ちながら学びを進めていく集合型のプログラムのスタートを前に、チームを考える学校オンラインをスタートすることにしました。その背景には、学校の行事や部活、家庭のご事情でプログラムへの参加が難しい先生がいらっしゃっこと。先日、フィンランドから配信を行った際、(当然ではあるのですが)エリアに縛られることなく参加いただける場になったこと、親子で参加してくださった方がいて、地域も年齢も超えて参加いただける場が創れることを実感できたことなどがありオンライン企画を考えるきっかけとなりました。

▼note記事はコチラ!
フィンランドの学校や先生の”チームとしてのあり方”を支える二つのものとは?
https://note.com/cokowill/n/n932714131045

対面で行うチームを考える学校をそのままオンラインにすることは難しく、オンラインだからこそできる学びをは何だろう?と考え、それまでにいただいた先生方の声などもふまえた結果、少人数でお互いに学びあえる場にすることにしました。

チームを考える学校オンライン初回となった2/18は、
かえつ有明中・高等学校 副教頭 佐野和之さんによる
「対話する授業、対話する学級」でした。(佐野先生のプロフィールはこちらの記事をご覧ください)

自己紹介を全員で行ったあとは、佐野先生の話題提供に。

この場にわざわざ集まってくださったみなさんは、「対話が大事」と思って集まられているみなさんであるからこそ、対話を継続的に行っていくときの大事な前提を、佐野さんの経験をもとにお話くださいました。

①(こうしたい!という)想いが強すぎる状態でもなく、「これくらいになったらいいなー」、「混沌な状態も受け入れよう」と中庸な状態でいること
②自分を癒すこと、自分の弱さに許可を出すこと

少し補足をすると、①については願いを強く持つこと自体は良いことなのですが、そこに固執してしまうと相手の様子をちゃんと見ることができなくなり、うまくいかないというお話でした。
未来を描き、現状をできる限り評価判断せずに見つめることで、自分自身が対話を通じてどのように相手(学生さん、先生など)と向き合えばよいのかが自ずと見えてくるということです。

②は、対話をしていたとしても相手に伝わらないことがあったり、自分が望んでいることとは異なる事がおきたりすることはあるということ。そのときに、傷ついたり落胆するのは当たり前で、そんな自分を癒したり、許したりすることが大事というお話でした。

これらのお話をきっかけに、参加されているみなさんからご自身の経験が共有されたり、実際に今試行錯誤されていること、今回のテーマである授業や学級での対話についての話が出たりしました。

佐野さんの学校での実践、試行錯誤の中で葛藤がうまれたときに佐野さん自身はどうやって内省しているか?などの質問なども交えながら、あっという間の1時間でした。

最後の振り返りでは、参加者のみなさんからは、
・”聴く”ことを佐野さんがとても大切さにされていると思った。
・教員同士や生徒と教員の関係性も対等であることの大切さを感じた。
・少しずつ立ち止まりながら考えていきたい。
などの感想が寄せられました。

参加していただいたみなさま、本当にありがとうございました!

画像1

平日夜の短い時間での対話でしたが、様々な地域にいらっしゃる先生方がそれぞれの場でより良い状態のために模索されていることを互いに知り、応援しあえる時間となりました。

▼最新イベントのお知らせ!
\5/2(土)オンライン読書&対話会  学び合う職場が生まれる「校内研究・研修」とは?/
https://www.facebook.com/events/213656900059056/

読む本はコチラ!
「校内研究・研修」で職員室が変わった!
https://www.amazon.co.jp/dp/4761926252

皆さんと一緒に読んで、対話することでより深めていきたいと思い、イベントを企画しました。
cokowillが先生方とご一緒する仕事であり、テーマである「チームとしての学校」がこの本の中にはあります。
学校が変化するプロセスというのはどのようなものなのでしょうか?
そしてそのプロセスで起きる様々な出来事に目を逸らさずに丁寧に進んで行った時、描いていた以上の未来を作り出すことができるということを知ることができる一冊です。
本を読んだ後には、対話を通じての皆さんの中にある問いやモヤモヤを話す時間を設けます。
そして、その結果として、それぞれの「したい」に一歩踏み出してみようと思う読書&対話会になったらいいなと思っています。

よろしければサポートをお願いします。いただいたサポートは学校や先生とともにさせていただく活動の費用として使わせていただきます。