【徹底解説】「ボブは訝しんだ」の元ネタ調べてみた【超決定版】
Q,ボブは訝しんだって何?
「ボブは訝しんだ」とは、ネット上で何かを訝しんでいる人がしばしば口にしている、インターネットスラング/ネットミームです。
「〇〇は✕✕なのでは?ボブは訝しんだ」と急にボブになりきりだす人をネット上で100人は見たことがあるかと思います。
さらに略して「ボブかしんだ」、「ボ訝」などと略す方も見受けられます(訝しんだの読み方がわからない方はご家族に訊いてみてくださいね)。
ボブを別のキャラに置きかえて使用する例も見られますね。
しかし、このスラングは過去の新語・流行語大賞やネット流行語大賞には採用されていません。見るのはネット上ばかりで、テレビや漫画で聞いたこともありません。
発祥はいったいどこなのでしょうか?ボブとは一体誰なのでしょうか?
調べてみました!
Q,ニンジャスレイヤーが元ネタって本当?
Q.ボブって誰?
ニンジャスレイヤーが元ネタであると聞いたことがある方も多いかと思います。
しかし、ニンジャスレイヤー本編の書籍のどこにも「ボブ」というキャラクターは存在しません。疑っている方は電子書籍版の合本巻を全文検索してみてください。髪型のほうのボブしかヒットしないはずです。
コミカライズ1巻に登場する彼はボブっぽいですが、彼の名はスミスです。
それではニンジャスレイヤーが元ネタとはいえないのか?というのもまた違います。
ニンジャスレイヤーのTwitterアカウントをみると、確かにボブが登場します。
これはどういうことなのかというと、
ボブはニンジャスレイヤーの本編には登場しないものの、
ニンジャスレイヤーアカウントの翻訳チームが本編の間に連載していた、
ニンジャスレイヤー読者向けのガイドラインショートストーリー(通称「与太話」)の中にのみ登場するキャラクターだからなのです。
要するに、ニンジャスレイヤー原作者のブラッドレー・ボンド先生とフィリップ・N・モーゼズ先生は、ボブに一切関わっていないので、ニンジャスレイヤー本編のキャラではないのです。
ボブははた迷惑な読者を戯画化した、反面教師となる憎めないキャラクターとして登場していました。
ボブの初登場は、おそらく2012年3月22日の以下のツイートです。
つまり、「ニンジャスレイヤーが元ネタ」は誤りですが、
「ニンジャスレイヤー公式アカウントのツイートが元ネタ」は正しいものになります。
Q,それで「ボブは訝しんだ」はどこから出てきたの?
ではニンジャスレイヤーアカウント内でボブは訝しんだを検索してみましょう。from:njslyr コマンドを使うことで、ニンジャスレイヤーアカウントの発言のみに絞り検索できます。
なんとありません。
検索を「from:njslyr ボブ 訝しんだ」「from:njslyr ボブはいぶかしんだ」「from:njslyr ボブ いぶかしんだ」に変更しても同様です。センシティブな内容から保護する設定にもしていません。
「ボブ」単体や「訝しんだ」単体ではヒットするものの、セットにした途端登場しなくなります。
「ボブは訝しんだ」という文はニンジャスレイヤー本編はもちろん、ニンジャスレイヤー公式アカウント上にも存在しないのです。
公式にボブが訝しんだことはありません。
しかし、ボブが登場していた時期のニンジャスレイヤー実況タグ「#njslyr」ではすでにこのスラングが使われています。
つまり、ニンジャスレイヤー公式からではなく、ファンから発祥したスラングなのです。
Q,いつから使われ始めたの?
ニンジャスレイヤーファンの読者が集まる場であり、かつ現在でも当時のログの確認が可能なサイトには、Twitterと5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)がありますので、これらから初出を追ってみましょう。
Twitterの場合
Twitterでは、2012年9月29日にツイートされたひらがなで書かれた「ボブはいぶかしんだ」が類似の内容として最も古いようです。ニンジャスレイヤーの翻訳チームは急にひらがなでコメントしだすため、その影響が見て取れます。
「ボブは訝しんだ」表記としては、2012年10月14日のツイートが最古です。特に誰からひろまったとも言い切れないようです。
2ちゃんねるの場合
2ちゃんねるのログサイトhttps://kakolog.jp/から、現在も続くニンジャスレイヤーの本スレ「◆忍◆ニンジャスレイヤー総合#xx◆殺◆」を最初から古い順に探していきましよう。「ボブは」から始まる類似記載を探していきます。
ほぼ10年前のスレですね。
10スレ目の589レス目に、「ボブは訝しがった」が登場しました。
多少表記が異なるものの、2012/09/26と現在まで見つかっている日付で最古のものとなるため、こちらがすべての原形と言えるでしょう。
ちなみに、この日は直前にニンジャスレイヤーアカウントで小説物理書籍1巻の写真初公開企画が行われており、ボブも登場していたようです。強い因縁を感じますね。
【実況】ニンジャスレイヤー翻訳チームアジトに忍び込んだボブの潜入レポート
すぐ下の857レス目2012/10/07にて、ついに「ボブは訝しんだ」が登場しました。
以上の日付から、「ボブは訝しんだ」の初出は、初期の原形と現在主流の完成形ともに「◆忍◆ニンジャスレイヤー総合#10◆殺◆」スレと言えそうです。
しかし、2ちゃんねるは匿名掲示板であり、またTwitterも半匿名であるため、「ボブは訝しんだ」が2ちゃんねるから広まったものであるとは断言できません。スレ住人がTwitterに持ち込んだのかもわかりません。
インターネットスラングとはだれかが言い続けているうちに面白がられて自然と広まり、元ネタも知られず定着していくものなのです。
結論
いかがでしたか?
「ボブは訝しんだ」のネット上に現存する初出はわかりましたが、ネットスラングになるまでの流れはわかりませんでした!
「ボブは訝しんだ」は"ニンジャスレイヤーが元ネタなのに、ニンジャスレイヤーで使われたことは一度もない"意味がこれで判明したかと思います。
本記事よりも「ボブは訝しんだ」について詳しい記事はネット上に存在しないと断言できますので、
今後他所で「ボブは訝しんだ」について疑問を持っている方を見かけたら、是非この記事を教えてあげてくださいね😊
さらに語源に詳しい方や当事者の方はコメント欄への情報提供といいね❤️をよろしくお願いします!
補足
Q,アークナイツが元ネタじゃないの?
なぜかアークナイツ界隈でも「ボブは訝しんだ」が使用されがちのようですが、上記のとおりこちらのほうが先であり、以下のアークナイツ有志wikiの俗語集でもニンジャスレイヤーが元とされています。
https://arknights.wikiru.jp/index.php?%C2%AF%B8%EC%BD%B8#haho
最近のボブ
ボブは一時期登場しない期間がありましたが、最近ではニンジャスレイヤーTRPGを遊んでいるようです。
ニンジャスレイヤー本編の「訝しんだ」
ボブ以外のキャラクターが訝しむ「~~は訝しんだ」はニンジャスレイヤー本編にも頻出しています。全編でおそらく数百回以上は確認できます。
ボブはやたらと疑心暗鬼になるキャラクターだったため、ボブにぴったりなこれを合わせて使いたがった人々が同時多発的に生まれた結果スラングになったとも推測できますが、真相は不明です。
▼最古▼
▼2022/08/19 現在最新▼
ボブの写真素材元
ボブの写真素材元は以下になります。
バスケットボールを持つ外国人7
https://www.photo-ac.com/main/detail/407105?title=%E3%83%90%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%92%E6%8C%81%E3%81%A4%E5%A4%96%E5%9B%BD%E4%BA%BA7&searchId=500141760
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