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ウクライナ侵攻に抗議するデモ@ベルリン (2022年2月27日)

2022年2月27日日曜日、ドイツの首都ベルリン。

ロシア軍によるウクライナ侵攻に抗議するデモ、"Stoppt den Krieg! Frieden für die Ukraine und ganz Europa"(戦争を止めよ ウクライナとヨーロッパに平和を)に参加した。どんな様子だったか簡単ではあるが、書き留めておこうと思う。

デモは国会議事堂から戦勝記念塔に続く「6月17日通り」で行われた。比較的大きな通りだが、警察により封鎖され車の進入が禁止された。私は戦勝記念塔を軸として国会議事堂の反対側に位置する、Sバーンのティアガルテン駅方面から公園を歩いて会場を目指した。

開始時刻の13時数分前、公園内の歩道を歩いていたが既に道には人があふれていた。自転車で向かう人も多い。戦勝記念塔を背に簡易ステージが設けられており、その前は特に混雑していた。

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ステージでは次々戦争反対のスピーチが行われていく。登壇者は難民としての経験を持つ方、今もなおウクライナに家族がいる方、東欧を中心とした政治のアクティビスト、ベルリンの環境活動家などだ。それぞれ切り口は微妙に異なるが、この侵攻が不当なもので罪なき人が困難を強いられていることへの悲しみ、怒り、憤りは共通していた。力強い発言がある度、参加者から大きな拍手が起きた。

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多くの人がウクライナ国旗の色である明るい青と黄色のものを身に着けたり、自作のプラカードを掲げている。中にはヨーロッパ政治により厳しい制裁を求めたり、ドイツのショルツ首相に行動を起こすよう求めるメッセージも見られた。

熱のこもったスピーチの連続で終始騒がしくなりがちだったが、今この瞬間にも命を落とし、故郷を追われ、危機にさらされている人々を思い、一度黙祷が捧げられた。正直に言うとこの瞬間が一番、デモ参加者の連帯が感じられた瞬間だったように思う。10万人が一堂に会しているにもかかわらず公園は沈黙に包まれ、公園の鳥のさえずりだけが響き渡った。実質2分程度の時間だったと思うが、澄んだ青空の下人の感情の重みと時間の永遠性のようなものが感じられた。決して美化したくはないのだが、残念ながらとても美しい瞬間でもあった。

しかし、そんな美談としてただこの話を消費するわけにはいかない。デモは人々の意志を示し、政治と国を動かしていく。闘っていかなければならない。

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