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エンジニア合宿をメタバースでやったらどうなるのか検証してみた
こんにちは! Showcase Gig の VPoE さとうだいすけ @dskst9 です。
みなさまは、オフサイトミーティングにはどのように取り組んでいますか?
パンデミック以前は、「合宿」という名のもとにオフサイトミーティングを開催する企業も多かったのではないでしょうか。 しかし、パンデミックの世界では、オフサイトに集まるという行為ができなくなり、オフサイトミーティングを開催したくても開催できないという状況が続いていました。
そこで、Showcase Gigでは、オフサイトミーティングを「メタバースで開催する」という取り組みを行ってみました。 メタバースでは「どのようなオフサイトミーティングになるのか」「オフサイトとしてうまく機能するのだろうか」と、ドキドキワクワクしながら企画を進めましたが、非常に良い体験ができました。
本エントリでは、オフサイトミーティングの内容はさて置き、メタバースでの体験をレポートします!
リモート時代のオフサイトはどこにあるのか
オフサイトミーティングは、通常のオフィスや会議室ではない「離れた場所」で行うミーティングのことです。
リモートワークが主たる時代になった今、どこでオフサイトミーティングを行えばよいのでしょうか。 本来は、社外の施設を利用したいところですが、パンデミックの状況下ではそうもいきません。 一方で、リモートでミーティングを行っても、いつものミーティングと代わり映えはしません。
そんな折、オフサイトミーティングを社内で検討していたところ、「メタバースでやってみたらどうだろうか?」という意見が出ました。 「これはおもしろそうだ」ということで、メタバースでのオフサイトミーティングを開催することが決まりました!
メタバースの選定
さて、メタバースでやると言っても、いくつかのソリューションが存在しています。 いくつか検証した結果、 horizon Workrooms を利用することにしました。
horizon Workrooms は、以下のような特徴があり、β版として無料利用ができます。
Meta Quest に対応している
VRのスクリーンに画面共有ができる (全画面共有のみ)
VRに実物のキーボードを表示できる (パススルー機能)
VRに自分のPC画面を表示できる (Oculus Remote Desktop)
VRにホワイトボードがある (手書きも可能)
PCからも参加できる
オフサイトミーティングの構成としては、 horizon Workrooms の中で、ホワイトボードツール Miro をスクリーンに投影するというスタイルにしました。 メタバースのホワイトボードは、物理的なものとは違って使いこなせなかったため、このようにしています。
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Meta Quest を持っていない方もいたので、何台かレンタルをしました。 レンタル会社はいくつかあるので、 次のように比較して、 kikito で短期間レンタルをしました。
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Meta Quest をつけていると、まるで遊んでいるように見えますか?
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いいえ、本気で仕事をしています!
メタバースでやったこと
さて、メタバースで何をやったかというと、「エンジニアの行動指針を作る」というテーマでミーティングを行いました。
テーマから察する通り、かなりタフなミーティングです。これを、朝から晩までメタバースで行うのです。 そんなチャレンジを、ダイジェストでお届けします!
オフサイトミーティングダイジェスト
ミーティング開始
まずは、 horizon Workrooms の中で、オフサイトミーティングのアジェンダの説明をしました。
このようなプレゼンテーション形式で、参加者に向けてお話をしています。
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参加者からみると次のように見えています。
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声も話している人の方向から聞こえてきます。 まるで、本当の会議室にいるみたいです。すごい没入感です。
お、ここで、現実世界で朝会の時間が来ました。 せっかくですので、メタバースから参加してみましょう。
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「メタバースから現実世界のリモート会議に参加する」という行為で、早くもゲシュタルト崩壊してきました…!
メタバースでディスカッション
メタバースで実際にディスカッションをすると、その真価を感じます。
話している人から声が聞こえ、ジェスチャが伝わり、まるでオフラインの会議みたいです! ディスカッションがとても捗ります。
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微妙な動きもアバターに反映されるので、コミュニケーションの精度がとても高くなります。
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ディスカッションは続く
休憩を入れながら、ディスカッションを続けていましたが、首が痛くなってきたという方が出てきました。 ヘッドセットを数時間つけていると、その重みで首に負荷がかかります。
そこで、 horizon Workrooms の機能を使って、PCから参加してみました。
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しばらくすると、PCからの参加者が言いました。
「疎外感を感じてしまう」
そうなのか!PC(現実世界)から参加すると、そう感じるんですね。
私も試してみると、たしかに話の輪に入れない感覚がありました。 文字通り、VRにある話の輪に入りづらいのです。 感覚としては、リモートでオフライン開催の会議に参加するのと近いものがありました。
メタバースならではのトラブル
メタバースだからこそ起きるトラブルにも見舞われました。
そして、このトラブルが非現実的で、笑ってしまうものばかりでした。
体が変になる問題
Meta Quest が身体状態を誤検知して、メタバースで体が変になってしまった方がいました。 この状態が数分間続いてしまい、周囲は大爆笑!
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ネットワーク切れる問題
ネットワークの調子が悪く、たまに切断されてしまう方がいました。 切断されてしまうと、アバターが真っ黒になってフリーズするのですが、その演出がまたおもしろいのです。
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物を落とすとパニックになる問題
VRゴーグルをした状態で、机の物を落とした方がいました。
「あ!なんか落とした!こぼした!?」
VRゴーグルで周りが見えないので、パニックになります。周りから見ると、アバターがパニックになっているのが見えて、これがまたおもしろい。
物を拾おうとVRゴーグルを外すと、アバターに「体が変になる問題」が起きて、さらにアバターから悲痛な声が聞こえてきます。もう、笑わずにはいられません…!
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ミーティング終了
いろいろありましたが、オフサイトミーティングは無事終了しました。 ミーティングの成果もさることながら、新しい経験からさまざまな学びを得ることができました。
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メタバースでの気付き
よかったこと
オフラインと同等のミーティングができる
VRが現実のようになって、ミーティングに没入できる
リモートにいながらオフサイトに行ける
ミーティング風景に飽きたら、会議室のレイアウトや風景を変更できる
座席位置変更も簡単にできる
ときどきアバターが変な動きをして爆笑できるので、和やかな雰囲気でディスカッションできる
VR内で現実世界のPCを操作できる
現実世界でスタンディングデスクを上げても問題はなく利用できる
わるかったこと
Meta Quest の電池消費が早いので、充電しながらの参加が必須
接続が安定しない人のアバターがクレイジーで笑ってしまう
首が痛くなる (ヘッドレスト欲しくなる)
頬あたりが痛くなる (調整で頬にあまり当たらないようにもできる)
VR酔いをしてしまう
Oculus Remote Desktop の画質は劣るので、コーディングには向いてなさそう
休憩時間が10分程度では休憩にならないほど疲れる
隣の人にちょっかいだしたりして、小学校の教室みたいになる
現実世界で物落とすと、何も見えないのでパニックになる
まとめ
メタバースでのオフサイトミーティングは、オフサイトミーティングを行う上で、十分な機能を提供してくれることがわかりました。
パンデミックになる前は、オフサイトミーティングとして合宿などをやっていましたが、メタバースの世界が新しいオフサイトとして確立されていくことでしょう。
「オフサイトミーティングをしたいが、どこでやったらよいのだろうか」と悩んでいる方がいれば、ぜひメタバースを検討してみてください!
Showcase Gigでは、現実世界/メタバースで一緒に働く仲間を募集しています!
Showcase Gigって何をしている会社?と思った方は、下記をエントリを見ていただけると嬉しいです!
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