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behind the scenery-④プロダクトデザインを公開します!

こんばんは、コピーライターの杉浦です。
カメラバッグ開発の裏側をお届けする、「behind the scenery」第四回は、ke shi ki のディレクターでもあり、カメラバッグのデザインを手掛ける瑠璃さんから、詳しい機能や普段使いを意識したデザインについて直接お話を伺いながら、初となる scenery「camera backpack」の構造を大解剖していきたいと思います。

前回の記事はこちら。

杉浦:デザインの方向性が決まるまで、イメージマップをつくりながら幾度もミーティングを重ねていったと伺いました。
(杉浦は2021年3月入社なので、初期段階では関わっておりません)
この時、導き出されたキーワードが、「適度な素材の柔らかさ」ということで、「内側はカメラは守れる構造だけど、外側は柔らかいプロダクトの質感」をどう表現していくかが、重要な課題ということでしたが、重厚なカメラバッグっぽい印象を抑えつつも機能とデザイン性を両立させていくために、どんな工夫を行ったのかを具体的に教えていただけますか?

瑠璃:はい、ではカメラバッグの構造をひとつずつ見ていきながら説明しますね。

杉浦:よろしくお願いします!

瑠璃:まず、カメラを収納するメインの部屋(スペース)は、カメラを守るために芯材がしっかりしている必要があります。そうなると柔らかいプロダクトの質感を出せないので、フロントはなんでも入れられるトートバックのようなポケットにしました。その部分は生地本来の柔らかさが出るようにしたことで、いわゆる重厚なカメラバッグっぽい印象を抑えることができたと思います。

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瑠璃:また想像以上に収納力があることもポイントで、ipadや書類など、ちょっとしたものがなんでも入れられますし便利な隠しジッパーミニポケットもついています。

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杉浦:なるほど、たしかに。カメラが入っているとは思えないくらいシンプルというか、柔らかい印象ですよね。

瑠璃:このフロント部分のデザインによって、外見と中身を分けて考えられるようになったことで、中はしっかりとカメラを守れる堅牢な収納にすることができました。 実際のところ本体側にも工夫を施していて、カメラを守りつつ柔らかさが出せるような3層の芯材構造になっています。そして、側面には大きく開くコの字型のファスナーを付けました左右対称の作りなので、利き側で開閉できます。

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杉浦:撮りたいと思ったときに、すぐカメラを取り出せますし、収納力も凄いですね!

瑠璃:カメラやレンズもしっかり入りますし、その上でレンズ交換もしやすくなっています。カメラケースは着脱可能で、内側には好みの位置に取り付けられる2種類の仕切りが付いています。

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瑠璃:本体の下半分がカメラのスペースがあり、その上は私物を収納することができます。また、背負ったときに背中にくる側に、ノートパソコン用の部屋を作りました。16inchまで収納可能です。

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瑠璃:また、ハーネス(肩紐)は、厚みのあるクッションが肩に沿って折れ曲がるような工夫も施していて、背負い心地にもこだわりました。そして、両サイドのポケットには、三脚やマグボトルを入れることもできて、ベルトでホールド感を調整できます。

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杉浦:持つ人への配慮や、普段使いできるバックパックとしての機能面などもバッチリですね。僕はカメラを持ち歩かないですがPCは持ち歩くし、しかも荷物が多めなので、使いたくなりました。

瑠璃:ありがとうございます。…これらの形が確立するまでに何度もサンプルを作り、検証を重ねました。

杉浦:サンプルは何パターンくらい製作したのでしょうか?確か、僕が入社した時点では、もうかなり今の完成形に近い状態だったと思うのですが…。

瑠璃:実寸の模型を自作するところから始まり、依頼したサンプルは7パターンに登ります。2ndサンプルでほぼ現在の形が完成したのですが、作りが特殊なため、デザイン性とコスト面の調整に苦労しました。生産背景を探し続けるなかで、結果的に様々な工場や職人さんとやりとりさせていただき、作りのノウハウが集まって、機能性や背負い心地が良いものになりました。細かいデザインの調整も都度重ねることができました。そして最後にカメラバッグを専門的に作られている現在のメーカーに出会え、カメラケース部分の仕様もぐっと良いものになりました。また、ちょっとした裏話なのですが、最終的な局面で、わずかに縦を大きく横を小さくバッグ全体の比率を変えたら、とても見た目がしっくりきたというのが、自分でも意外でした。後半は表から見えない芯材などを追い込んでいたところだったので・・・。最後までこだわって良かったと感じています。

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杉浦:全体のバランスを変えるって、かなり大胆な決断ですね。しかし、最後にその判断ができたことで、程よく抜け感のあるデザインが実現できたんですね。とてもよく理解できました!ありがとうございます!
…最後に、これからクラウドファンデングが始まりますが、「camera backpack」の利用者になるかもしれない人たちに向けて、デザイナーとして何か一言いただけますでしょうか?

瑠璃:写真をこよなく愛する弊社のフォトグラファーたちが口を揃えて「カメラバックぽくないカメラバックが欲しい」と言ったことから、新しい視点での商品企画が始まりました。リサーチすると同じテーマのバックパックは意外となく、メンバーの思いは熱く、きっと良いものが生まれると予感しました。また、スペックの多さを競うカメラ用品がひしめくなか、皆の求める機能は絞られていました。その潔さこそが使い心地とデザイン性につながったと思います。シンプルでありながら見えないところまでこだわった構造で、自分たちも本気で欲しいと思うものが完成しました。写真が好きな多くの人の日常に溶け込むようなバックパックになれたら嬉しいです。

杉浦:本日はお忙しい中、お話いただきありがとうございました!

瑠璃:ありがとうございました!


…いかがでしたでしょうか?カメラバッグの構造や具体的な機能のお話ができたのは今回が初めてだったと思います。皆様のお手元に「camera backpack」をお届けできる日を、楽しみにしています。

2021年11月11日(木)12:00〜

応援購入サービス「Makuake」にて、sceneryの第一弾プロダクト「camera backpack」の先行予約販売がスタートします!

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それではまた、次回の記事でお会いしましょう!







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