見出し画像

今後、作曲家としてどうしていくか(結論出した)

こんにちは、スキャット後藤です。フリーランスの作曲家です。

作曲の仕事をはじめて30年という区切りで、自分のこれからを考え直してます。たくさんいろんな仕事をしてきて、特にここ数年は好みの仕事ばかりで充実してるし満足してます。それに、「遊びながら働いてる」みたいな30年も最高です。なので人生の満足度は高いです。

が!!

そうは言っても、実は働くことに関しての不満は沢山あります。めちゃくちゃ満足してますが、めちゃくちゃ不満で日々悩んでることもあります。今回はそのことについて書きたいと思います。今後の作曲家人生において、30年という節目に、今何を考えてるのかを記録しておきたいと思います。

あくまで個人的な考えや好みの話だったりするので、それを前提に読んでいただけると助かります。(誰かを攻撃するつもりはないです)



「劇伴に興味ないのに、劇伴の仕事をしている」



僕がしょっちゅう言う言葉です。誰かにとってはすごく失礼な言葉かもしれません。劇伴作曲家になりたい人たちが聞くとイラっとするかもしれません。

僕はそもそもテレビドラマとかアニメ、映画を観る習慣がほとんどないです。テレビ番組といえばバラエティと歌番組ばかり熱心に見てました。映画館に行くこともほとんどないです。

劇伴作曲家になりたいと思ったことはないけど、なりゆきで20年以上劇伴やってます。流れに身を任せてたら知らぬ間にテレビの連ドラをやることになり、いろんなプロデューサーに知ってもらうことになり、去年なんかテレビ東京のドラマを3本担当しました。「劇伴向いてないなー」という本人の評価も無視、やってみたら実績ができてしまって、また呼ばれることになったり、テレビ局周辺にいるという環境のおかげで仕事が舞い込んできたりという状態。やりたい仕事より求められることを優先した結果です。もちろん劇伴やっていくうちに奥深さが面白くなってきました。

音楽もJ-POPとか歌謡曲が中心で、たまにインスト曲を聞くことありますが劇伴を聴くことはまずないです。ただ、昔の映画のサントラはすごく好きです。「ロシュフォールの恋人たち」「シェルブールの雨傘」などミシェル・ルグランの華麗で優雅なサントラは大好物ですし、ガトー・バルビエリの「ラストタンゴ・イン・パリ」とか、ジャック・タチ映画の「プレイタイム」とか、ニーノ・ロータとか、ヒッチコックの音楽とか、マンシーニとか、「サウンド・オブ・ミュージック」とか、そういう古いサントラは大好きです。「ニュー・シネマ・パラダイス」なんて大好物すぎます。オーケストラに興味ないですが、このあたりの音楽は管弦のフレーズの美しさにうっとりします。「アメリ」のヤン・ティルセンのも最高ですね。出てくるタイトルが全部古すぎてすみません…

ここから先は

3,770字 / 1画像

¥ 1,000

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?