「じゃ、いくらですか?」と聞かれて困るのがクリエイター。見積もりの話。
(この記事は無料で読むことができます。)
こんにちは、スキャット後藤です。フリーランスで作曲の仕事してます。
今日は見積もりのお話。業界歴24年になりますが、関わった数だけギャラ交渉してます。30案件/年 x 20年と考えても600回は交渉してることになります。フリーランス2、3年じゃ経験できない数ですね。
ギャラが安いと嘆くも、「じゃ、いくらですか?」と聞かれて困るのがクリエイター。僕も毎度困ります。自分の仕事に値段をつけるのは難しいです。デザイナーのnaoyaさんがこんなツイートしてたのですが、ふと思い出したので引用リツイート。(naoyaさんは、このドーナツのロゴの作者)
「おいくら?」ってクライアントに聞かれた時は、自分が別の人に発注するのをイメージすることが多いです。すると、途端に金額が見えてくるんです。正確には作業量とか、そういうことですね。自分と同じくらいの作曲家に依頼するとしたら、、、この金額じゃ失礼よね、、、とか。
自分の値段を考えるのは難しいけども、設定を変えることで、他人事として値付けできます。自分の価値が見えてきます。
ちなみに僕は自分のギャラを決めてません。一曲単価が変動するということです。つまり、100万円でもいいし0円でもいい。なんなら足が出てもいい。
これはフリーランスの強みでして、会社には出来ないのです。金額を決めてしまったがために受けられない仕事が出てきます。制作費ないけど面白そうなので参加したいプロジェクトなんて沢山あります。会社だと「給料払ってるんだから金になる仕事を取ってこい!」ってなりますよね。
フリーランスの強みは、人件費0円で仕事ができるところ。
どれだけ有能なプロデューサーでも、自分の手を動かしてものが作れない人はお金を支払って発注することになります。でも、自分で作曲したり、デザインしたりできる人は人件費0で作品が作れます。これはむちゃくちゃ大きな財産です。クリエイターはタダで働くなってツイートをよく見かけますけども、タダで働いてもいいと思ってます。(まぁ、よくあるのは発注側がタダはやめてって話ですね。)
で、見積もりの件です。
フリーランスの場合、金額をいくらに書いてもいいのです。自由に設定できます。あとは相手がその金額を見てどう思うか。100万円の見積もりを書いて「半分になりませんか?」って言われることもあるし、20万円って書いて断られることもあります。相手によっていろいろです。案件によっても違います。ルールなんてわかんないのです。そして、タダでもやりたい仕事があれば、すごく安くしたって構わないのです。
とはいえ、まわりから聞く話では、提示する額が少なすぎると不安がられるということ。なので、しっかりとした値付けが必要です。
ということで、ちょっとは参考になりましたか?
今回の話はおしまいです!
----------
【告知】
3/1から、「フリーランスの作曲家のためのケモノミチ講座」がはじまりました。気になる方は下記アドレスから詳細をご覧ください。クリエイターのお金の話などもしてます。知識をつけることが大きな武器になる。
「フリーランス作曲家講座 6期生募集」(2019年 4〜6月受講) https://scatgoto.exblog.jp/27691572/
----------
スキャット後藤 (作曲家)
欅坂46「徳山大五郎を誰が殺したか?」AKB48「豆腐プロレス」私立恵比寿中学「君は放課後、宙を飛ぶ」「青春高校3年C組」「きらきらアフロ」などの番組の音楽制作に関わる。Eテレ的、脳内ループなキャッチー楽曲をあつめたソロ作品「妄想音楽図鑑」シリーズ。https://www.cutecool.jp/
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?