11ページ目 母音イの発声

「韓国人はみんな歌が上手い」と昔からずっと思ってて。それはキムチばっかり食ってるからだ、とか勝手に思ってました。
辛いものを食べると体が温まるので無関係とは言い切れませんが、実際に韓国人が歌が上手いと仮定した時、大きな要因は母音だそうです。

韓国語は母音がスゲェいっぱいあるらしいです。つまりどういう事かと言うと、それだけ発声・発音において発達してる人達って事ですね。

まぁこれは割愛しますが、我らが母国語の日本語は残念ながらあまり良い言語では無いと思ってます。……こと歌に関して言えば、ですが。
日本語は口先で「あいうえお」を作るわけです。が、それを日常的にやっているから歌の発声の時も口先で言葉を作ってしまうんです。

その結果、口の中(喉)が広く保てない。響きが足りない。高音で締まりやすいんじゃないかな、と。普段の生活で使用している言語が、悪い方向に作用していると思います。

じゃあどうすれば!
……昔読んだ本に「普段から喉頭を下げ、深い声で話すように心がけましょう」ってありました。うーん、それは間違いじゃないと思うんだけど、ずっとボビーオロゴンみたいな喋り方してたらキモくね?と思うんですよ。

なので、深い声で歌うように心がけるのは歌の時だけで良いと思う。何度も繰り返している内に、身につきますし。

で、タイトルの母音「イ」に関して。

日本語のイは、母音の中で最も口の中が狭くなります。つまり、さっき言ったように口の中が広く保てず、響きが出せず、締まりやすく……みたいな事になるんです。が
あちこちのスクールで教えている解決策は大体「母音エに近づけてOK」です。に近いで歌うという事ですね。

特にヘッドボイスだと、イよりもエの方が出しやすい筈。
英語の歌詞のアーティストを聞くと、(英語ですが)みんな母音をエに近づけて歌ってます。

例えばレガシー(legacy)という歌詞の高音があった時、「レガスィー!」ではなく「レガセーィ!」と彼らは歌います。理に適っているのでしょう。
プロも皆やってるんだから、それで良いってことですね。