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幽霊を信じているわけではないのですがナメた態度で墓地動画を撮っているヒヤカシ観光客を見ると「出てきてほしい」と思ってしまう私は日本人【アルゼンチンオバケの話#6】

私が幽霊やら妖怪やらに惹かれる理由は、

その「曖昧さ」にあります

私自身、そういうものの実在を信じているわけではないものの、だからといって、ぜんぶがインチキとも思っていない。

マンガに出てくるような絵に描いたような幽霊は信じていませんが、「不思議なものが見えてしまう心理構造とか脳現象」とかは、どうやら、あるのでしょう(つまり幽霊や妖怪の話は、物理学の問題ではなく、「主観が捉えるもののどこまでを現実とみなすか」という哲学の問題と思っています)。

何が言いたいかというと、

やはり神社とかお寺とか墓地とかいった場所は、バカにしちゃいけない、そういうところに入るときは、信仰のあるなしとは別に、礼儀と敬虔さが必要ということです!

私の場合も、悲惨な事故があったという観光地や、たくさんの死者を供養するためのモニュメントなどの前では、自然に手を合わせてしまう。この、「自然に冥福を祈ってしまう」感情、大事にしたい。

というわけでアルゼンチンの話ですが、

ブエノスアイレスには「Cementerio de la Recoleta」(レコレータ墓地)という広大な墓地があって、これが観光スポットのひとつになっています。

日本人の考える「お墓」とはずいぶん違う、墓標の町といいますか、迷路といいますか、もはや芸術の対象といってもよい不思議な場所です(ついでながら、有名人のお墓もここに集まっていて、ミュージカルで有名な「エビータ」ことエバ・ペロンもここに埋葬されています)

行ってみたいスポットのひとつなのですが、当然のようにこういう場所については、

本当に「出る」らしい

とか、

夜中に忍び込むとたいへんなことになる

とか、いろいろな噂も立っているようで。いや、幽霊が出る出ないとかの問題の前に、夜中に勝手に忍び込んじゃダメでしょう、、、!

Youtubeとかの観光客の動画を見ていても、「イェーイ!有名な墓地へ来たぜ!」とか、「こんなにたくさんの墓があって、ワオ!クレイジー!」とかノリノリで叫んでいる白人の若いカップルなんかを見ると、

神と仏の国、日本に生まれた私なんぞはイライラしてしまいます。「おまえら、ここは神聖な墓地だぞ!もっと静かに見学せんか!」と。

私自身は、信じていない。

信じていない、、、はずなのですが、

こういうナメた観光客が墓地を荒らしているのを見ると、

「いっそ、ゴゴゴッと豪快に幽霊が出てきて、このあたりのナメてる動画撮影者を心底ビビらせてこらしめてくれないかな」

などと思ってしまうのは、やはり私が、傲慢な近代人が自然に敗れる因果応報を好む日本人だからなのでしょうか。。。

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せめて自分がこちらのレコレータ墓地を訪れる時は、

「お邪魔します」と「ありがとうございました」の挨拶を忘れない、いかにも神道&仏教の国から来たという「死者への礼儀正しさ」をもって出入りしたい、と思うのですが、

アルゼンチンの地元の方々が見たらそれは奇妙に見えるでしょうか。えい、でも、奇妙に見られても構うものか。

子供の時の私を夜な夜な悩ませてくれた、、、しかし、今は大事な「自分の精神世界の仲間達」となった、夢日記の登場キャラクター達と一緒に、日々、文章の腕、イラストの腕を磨いていきます!ちょっと特異な気質を持ってるらしい私の人生経験が、誰かの人生の励みや参考になれば嬉しいです!