- 運営しているクリエイター
#海外
【海外マンガ事情】西欧各国での日本マンガ・ご当地コミックの売れ筋ランキング分析(2019.09.16~2019.09.22)
今週分の「海外市場での日本マンガ売れ筋データ」の公表と考察を行いたいと思います(※集計に時間がかかった為、今回は二週間前(9/16~9/22)のデータを基盤としています。最新データも近日中にアップします)。 ■amazon.comでのアメリカご当地コミック売れ筋トップ20:バットマン系列の好調ぶりは『ジョーカー』の話題の影響?!まずはアメコミの売れ筋状況から確認していきましょう。 Batman:The Complete Hushが一位を占めているのは、もしかしたらヴェネツ
【海外マンガ事情】西欧各国での日本マンガ・ご当地コミックの売れ筋ランキング分析(2019.08.12~2019.08.18)
先週の記事に引き続き、今週分の「海外市場での日本マンガ売れ筋データ」の公表と考察を行いたいと思います。(※データの収集方法はこちらの過去記事を参照ください) ■amazon.comでのアメリカご当地コミック売れ筋トップ20:先週に続き『ペルセポリス』が順調!! 相変わらずの「事件」は、アメコミ市場のランキング10位内にイラン出身作家による作品『ペルセポリス』が先週に続いて入っていること。 緊張の度合いは違うかもしれませんが、あくまで比喩としては、日韓関係が険悪になってい
【海外マンガ事情】西欧各国での日本マンガ・ご当地コミックの売れ筋ランキング分析(2019.07.08~2019.07.14)
先週の記事に引き続き、今週分の「海外市場での日本マンガ売れ筋データ」が揃いましたので、以下7/8~7/14分データの公表と考察を行います!(※データの収集方法はこちらの過去記事を参照ください) ■amazon.comでの日本漫画売れ筋トップ20(2019/07/08~2019/07/14) 先週と同じ集計方法で、7日間での売れ筋ランキングをスコア化し、ランキング上位20までを出力しています。 銃夢(Battle Angel Alita)と同率1位に出現したのが、Teen
【海外マンガ事情】西欧各国での日本マンガ・ご当地コミックの売れ筋ランキング分析(2019.07.01~2019.07.07)
先週の記事に引き続き、今週分の「海外市場での日本マンガ売れ筋データ」が揃いましたので、以下7/1~7/7分データの公表と考察を行います!(※データの収集方法はこちらの過去記事を参照ください) ■amazon.comでの日本漫画売れ筋トップ20(2019/07/01~2019/07/07) 今回からは、7日間あのランキング推移ではなく、「7日間のランキングの総合スコア」を出して、20位までをリスト出力してみることにしました。 ・日ごとに推移を追っても、上位に動きが少なくて面
【海外マンガ事情】西欧各国での日本マンガ・ご当地コミックの売れ筋ランキング分析(2019.06.24~2019.06.30)
先週の記事に引き続き、今週分の「海外市場での日本マンガ売れ筋データ」が揃いましたので、以下6/24~6/30分データの公表と考察を行います!(※データの収集方法はこちらの過去記事を参照ください) ■amazon.comでの日本漫画売れ筋トップ10(2019/6/24~2019/6/30) あれ?先週まではヒーローアカデミアの独壇場だった状況が、少し変わっていますね。 今週強かったのは、Battle Angel Alita。『銃夢』がハリウッド映画化された影響で、原作の英
【海外マンガ事情】南米で『風の谷のナウシカ』の非営利自主映画がつくられている話。このクオリティは凄いが著作権まわりは大丈夫だろうか、、、!?
ラテンアメリカの有益な情報を伝えてくれるので私が熱心にフォローしているThe South(アフリカ、ラテンアメリカ専従)さんのnoteに、私のテーマ「海外へのマンガ展開」に絡む面白いものがあがっていたので、紹介します。 細かいことは上記のリンク先のThe Southさんのnoteを是非読んでください! メキシコのギレルモ・デル・トロ監督が日本のサブカルにめちゃくちゃ詳しかったりと、最近の中南米から伝わってくる日本マンガ・日本アニメへの愛は熱くて、嬉しいかぎりですね! 同
【海外マンガ事情】日本のマンガがアメリカ市場で売れたのは「売る努力」をしたこの人たちがいたから!一橋ビジネスレビューのこの本が参考になります
日本マンガをどのように海外に売っていくか、というテーマをいろいろな切り口で掘ってきましたが、強力な参考文献を見つけましたので、紹介します。 一橋ビジネスレビューが出している、サンフランシスコに拠点を置く会社ビズメディアさんの企業分析レポートです。 ビズメディアというのがどういう会社かというと、この書籍の「北米マンガ市場の開拓者」というサブタイトルがもうすべてを語ってくれていますが、 ・1980年代からアメリカの書店に日本のマンガを売ってもらう活動を続けていた ・今でこ
スペインのマンガ事情と歴史がすべてわかる究極の書籍を発見!その名も”Gran catálogo de la historieta”、よくぞまとめてくれました!
以前の記事で、スペインの非営利団体TEBEOSFERAがネット上でスペインのマンガの総攬データベースを公開している、という話をさせていただきました(⇒https://www.tebeosfera.com/catalogos/)。 その同じ団体のサイト内にて、このような出版物の紹介がされておりました。 ちょっとこの仕事ぶりは、素晴らしくないですか?! 1880-2012までにスペインで出版されたマンガ作品の一大カタログ、とのことです! 内容としては、この130年間に発行さ
【漫画の海外展開の話のつづき】日本で書店をやるなら取り分は20%というのに、アメリカの起業サイトには「専門書店は取り分40%」と書いてあるのがどうしても気になる件
これまで何回か、書店経営という観点から日本マンガの市場の苦しさについて考えてきました。 その中で、欧米のコミック専門店というのはオーナーが店舗デザインに取り組むデザイナー思考であり、日本でもそういう人が立ち上げる個性的な専門書店が増えていけば面白いのでは、みたいなことも書きました。 でも、調べれば調べるほど、どうやら日本と欧米では書籍販売の経営土壌がそもそも違う、ということがわかってきました。私の調査の中間報告として、今回はその見解をまとめます。 結論を先に書くと、アメ
なるほど「日本漫画をもっと海外で売らなければ」というテーゼにどこか持っていた違和感の正体はこれか!皆さんのnote記事から学んだこと
こちらのマガジンで、日本マンガ海外展開についてのさまざまな事情や、可能性や、絶望感を語り続けておりますが、 いっぽうで、私が追っているテーマに似ているnote上の記事を読んでいて、開眼するような思いをしてしまいました! その記事を、今回は紹介させていただきたいと思います、2つあります! ひとつめ:リアル書店こそ最強のメディア?!まずひとつめが、こちらの記事です。 こちらの記事では、嶋浩一郎さんの『なぜ本屋に行くとアイデアが生まれるのか』を参照しつつ、「リアルな書店」と