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ゴールに向かう前進を感じるとモチベーションが高まりやり遂げる意欲が増す!?『エンダウド・プログレス効果』


■『エンダウド・プログレス効果』とは?

ゴールに向かって進捗が生じると意欲が増す

エンダウド・プログレス効果とは、やり始めたことの目標やゴールに近づくほど、よりゴール達成に向けてモチベーションが高まるという心理事象を指します。

◆『エンダウド・プログレス効果』の発祥・由来

2006年の論文で発表された心理事象

このエンダウド・プログレス効果は、アメリカの行動経済学者であるジョセフ・C・ヌネスとザビエル・ドレーズによって研究され、2006年に『The Endowed Progress Effect: How Artificial Advancement Increases Effort』という論文で発表されました。

エンダウド=Endowed:与えられた、プログレス=Progress:進捗という意味で、進捗が与えられると目標に到達したくなる、という心理事象を指します。

◆『エンダウド・プログレス効果』が発生する原理・メカニズム

エンダウド・プログレス効果の3つのトリガー

エンダウド・プログレス効果とは、「進捗」という情報を与えられることで、最後まで目標を達成しようというモチベーションが高まる、というものですが、モチベーションが高まる要因には、①進捗情報が与えられる=目標達成が目に見える形で近づくとモチベーションが高まる心理②それまでに得たモノを無駄にしたくない心理③未完成な情報などの続きが知りたくなる心理、の3つがあります。

①進捗情報が与えられる=目標達成が目に見える形で近づくとモチベーションが高まる

この「目標に近づくことを感じて意欲が増す」ことを『目標勾配効果』と呼びます。

②それまでに得たモノを無駄にしたくない

この「それまでに得たモノを無駄にしたくない」という心理は、『損失回避の傾向』(※1)が働くことで、目標達成に向けての意欲を高めています。

※1『損失回避の傾向』については、こちらの記事をご覧ください。

③未完成な情報などの続きが知りたくなる

少しでも知ることで、その続きが知りたくなる、知的探求心がくすぐられるという『ザイガニック効果(ツァイガルニク効果)』(※2)が働くケースがあります。

※2:『ザイガニック効果』については、こちらの記事をご覧ください。

■日常生活での事例

◆シーン①:勉強

『エンダウド・プログレス効果』の日常シーン例:勉強

学校や受験、資格試験のために勉強をしなければならないのに、なかなか手が付かない。

そんな時は「勉強するために教材を机の上に置く」「教材の最初の導入段落までは読む」「最初の3問を解く」など、ハードルを下げて勉強の準備をする・開始することで、これらをクリアすることで①『目標勾配効果』が働く、意欲が高まれば③『ザイガニック効果』が働く可能性が高まります。

◆シーン②:ダイエット

『エンダウド・プログレス効果』の日常シーン例:ダイエット

ダイエットのために運動をしたいけれど、なかなかやる気が起きない。

そんな時は「ランニングウェアを買う」「ランニングするために靴を履く」「ランニングしようとしている場所まで歩いてみる」などをすることで、運動するための準備が整えば①『目標勾配効果』が働く、せっかく準備したから・ココまで来たからと②『損失回避の傾向』が働く可能性が高まります。

◆シーン③:スマホゲーム

『エンダウド・プログレス効果』の日常シーン例:スマホゲーム

スマホゲーム内のチュートリアル(基本操作を解説する部分)を進めていくと、あっという間にクリアでき、レベルなどが上がります。
そうすると、①『目標勾配効果』が働き、ユーザーがゲームの世界にスムーズに入り込むことになります。

◆シーン④:スマートウォッチと連動するアプリ

『エンダウド・プログレス効果』の日常シーン例:スマートウォッチと連動アプリ

健康管理アプリなどが挙げられますが、アプリから指示されるアクションを行うとゲージが上がり、その経過状況をスマートウォッチで逐一確認できる。
1日ごとや週ごと、1か月ごとなどの期間でミッション達成状況が視覚的に表示されることで、モチベーションが高まる①『目標勾配効果』や、「ここまで続けたから」と②『損失回避の傾向』が働く可能性が高まります。

■ビジネスシーンでの事例

◆シーン①:スタンプカードやポイントカード

『エンダウド・プログレス効果』のビジネスシーン例:スタンプカードやポイントカード

店舗で配られるスタンプカードやポイントカード。
スタンプがついた・ポイントが付与されたカードを購入時にもらうことで、スタンプやポイントを増やそうと次回の購買行動を促すというもの。

売り手の目線で考えると、初回の購入時に次回の「目標」をスタンプカードやポイントカードで視覚化させることで、「スタンプやポイントを増やす・貯めきる(=割引)」という目標を達成するために、購入を継続するモチベーションを維持させリピーターになる、という効果が促されます。

これは、スタンプやポイントが増えるという進捗が感じやすくなる①『目標勾配効果』が働く、スタンプやポイントを無駄にしたくないという②『損失回避の傾向』が働くことが期待できます。

ポイント活動=ポイ活

最近では、オンラインショッピングやサービスの利用時に貯めたポイントを利用して生活に役立てる「ポイ活」と呼ばれる活動が活発になっています。
こういった活動もあり、アナログのカードから、スマホ(アプリ)やWebブラウザというデジタルへシフトしています。

この続きに関しては、こちらのページをご覧ください!

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