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「決める力」を養う

寒い時期が終わり、春が訪れる頃、だいたい毎年のように「ひとり経営会議」と題して旅に出る。役員は僕だけなので致し方ない。視察しておくべきホテルや宿、レストラン、施設を目掛けて出来るだけ今まで足を踏み入れてない土地に向かうことが多い。

たとえ役員がいたところで決めるのは自分だ。会社じゃなくても人生でも他者から決められたことにあまりいいことはない。社員に相談こそするが、判断材料として決める責任は自分にあるのだ。決めたところでその日に何かが変わるのではなく半年後、一年後、場合よっては遠い未来で結果がでることだってある。

「自分で決める」ということが、とても大切なように思う。
決定には結果が伴う。自分で決めない限り、その決定の責任は曖昧だ。うまくいくことも、うまくいかないこともある。それ以上に決めると言うことは行動が変わることの意味がでかい。その成功も失敗も経験に変換できるのが「決める」の効果だ。

そして、経営に限らず仕事においても「決める力」は大切になる。
ディレクションする側にしても、複数のデザイン案を決めるにしても、どの言葉を選ぶにしても、誰を担当責任者にするのかも、すべて決める力が問われる。決めるには裁量が必要だ。ぬえは僕の会社だし、この人生は僕のものだし裁量はマックスだ。最高も最低も自分次第。

この「決める力」を社員にも教えるにはどうしたらいいだろうと昨年悩んでこの1年、案件を任せ続けた。どうしても経験値的に「こうじゃない?」とか「根本がずれてない?」とか口を挟むことはあれど、粒度様々な決定すべき瞬間を社員たちは抱えたように思う。それが昨年の松倉の決めたことであり、その結果が今の日常にある。

たった1年の預けた裁量で、仲間たちは大いに育った。
感服するばかりである。自らがその機会を奪っていたのだなと言う自覚とともに去年の決定は間違っていなかったことを証明できたように思う。
預けているプロジェクトのクライアントがスタジオに遊びに来て、嬉しそうにその結果を社員に伝えている風景を見て、感動したのだった。

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