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怒ってる人を笑顔にするダンス?

私は長く子供にダンスを教えているインストラクター。習い事を習わす保護者の想いや子供の想い、それは実に多種多様。

そんな中改めて、複数人数がレッスンの1時間程一緒に同じ動きをする。これはなかなか難しいことだなと長くインストラクターをやっていても感じている。

私は生徒一人一人の発言や表情や行動からその子の性格やダンスに対する想いや悩みいろんな事を1時間ずっと頭の中でぐるぐる考えている。

先日の低学年クラスのレッスンが実に楽しかった。今の世間の状況下、発表会を一度も経験せず数年習ってくれている子もいる。私たちの時代は発表会のために練習をし、発表会を終えては、また練習し次の発表会を迎えていた。

『せんせー!誰かの発表会があるの??』『発表会ごっこしたーい!!』一年生の生徒が笑顔で目を大きく開いて言った。入門クラスだけはミニ発表があるそうで、ミニ発表会の為の装飾がレッスンするスタジオ内に飾られてあった。

『ほんとだね!発表会いいね!今日レッスンの最後に発表会ごっこやろっか♪』
『うん!』満面の笑みで彼女や周りは頷いた。

ストレッチ→リズムトレーニング→振付とレッスンは続く中、一つの動きの区切りがいいタイミングで彼女は何度も言う。

『これ終わったら発表ごっこするぅー?』その姿は冗談ではなく、目をキラキラさせて本気の言葉だと感じた。

私は言う。『ははは!楽しみなんだね!でもねしってる?発表会って、何をしたら出れるんだろう?』

横にいた生徒が言う『練習!!』『そう!練習沢山して、発表できるくらい素敵なダンスになったら最後に発表会ごっこをしようね』

彼女はハニカミながら頷いた。
練習後、いよいよ発表会"ごっこ"の時間となった。ママパパが前に座って披露する発表会ごっこ。

そこで私は質問した。『発表会って何の為に発表するのかなあ??』ここからがとても楽しかった。

今の実力を発揮する!

大きな声で2年生が言った。私は驚いた。

 怒ってる人をニコニコにする!


これまた驚いた!この考えはなかった。人をニコニコ笑顔にする!はレッスンで何回も言っている事だけど"怒っている人"をニコニコに出来るほどのパワーを持って踊れたら最高じゃないか。
純粋な子供達の意見から、ハッとさせられることが度々ある。

発表会"ごっこ"が、いつかごっこじゃなく実現される日を願いながら、また楽しくレッスンしよう。

目標は大事で、チャンスを作るのは大人達。ちょっとの工夫を惜しまない様にしていかなくては。

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