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【温泉】Kılıç Ali Paşa Hamamı(クルチ・アリ・パシャ・ハマム)(トルコ・イスタンブール)

(マガジン分類上【温泉】というラベルを付けていますが、温泉ではない公衆浴場の体験記です。)

2018年のことだが、トルコ・イスタンブールで、トルコの公衆浴場「ハマム」を体験したことがある。今日は、そのときのことを思い出してまとめてみる。

ハマムとは、どのようなものか。トルコ専門の旅行会社さんである「ターキッシュエア&トラベル」さんのサイトが詳しい。

ハマムは、ローマ帝国の公衆文化を起源とする、長い歴史のあるトルコの入浴文化だ。蒸気でムシムシとした空間のなかで、大理石の上での岩盤浴で身体を温め、同性の垢すり師に身体を洗ってもらうというものだ。

私が訪れたのは、Kılıç Ali Paşa Hamamı(クルチ・アリ・パシャ・ハマム)という施設。イスタンブール市街にあり、交通アクセスが良く、Tophane(トプハネ)駅から徒歩圏内にある。

こちらの施設については、「オリコン」さんのサイトで詳しく紹介されていた。

なんと、こちらの施設は、オスマン帝国時代からの歴史あるハマムであるという。設計者は、世界遺産に登録されているトルコの数々のモスクを生みだしたミマール・スィナン氏。同氏は、トルコ史上最高の建築家だという。

そんな格調高い建物のなかで、身体を洗ってもらって綺麗になり、岩盤浴でリラックスできるとは。なんという贅沢!

期待に胸をふくらませながら、現場へ向かった。

いかにも歴史ある佇まいの建物。オスマン帝国時代の風格が感じられる。

こちらが、入り口。この施設は、男女で入場可能な時間帯が分かれている。ドアの前に女性専用の時間帯であることの表示が出ていた。

中に入ってみると、広い空間が現れ、思わず、上を見上げる。広さも、形も、装飾も、イスラムのモスクのようだ。

テーブルや椅子のほか、何とも居心地の良さそうなソファがあちらこちらにセットされている。そして、入浴を終えた現地の方と思しきおねえさま方が、ソファに寝そべり、うっとりとした表情を浮かべている。

ここは、天国か・・・。

料金を払って、説明を聞く。

ロッカールームで、着替え。指示されたとおり、脱衣所で、紙パンツをはく。なんと、その色は、ショッキングピンクだった。

タオルを巻いてスリッパをはき、洗い場に移動する。

わお。そこには、白い神秘の空間が広がっていた。壁に沿って洗い場が並び、真ん中には大理石の台が鎮座している。

写真は以下のサイトからお借りしました。
https://www.architectsjournal.co.uk/practice/culture/finding-enlightenment-in-a-turkish-bath

各洗い場では、お客さんひとりずつに、ケセジと呼ばれる垢すり師さんがつき、全身をアワアワにしながら身体を洗ってもらうセッションが行われていた。

私にも、担当のケセジさんがやってきた。小柄な女性だった。この方に、生まれたままの姿で、身をゆだねるのだ・・・。少し、緊張する。

まず、身体をざっと洗い流される。そして、大理石の台に横になるように指示され、身体を温める。岩盤浴のようだが、日本の岩盤浴ほど温かくはない。

その後は、ケセジさんが、頭のてっぺんから足先まで、身体をくまなく洗ってくださった。

さすがはプロ、手際が良い。泡立ちもよく、そして、なんともいえない官能的な香りもする。

おお、これは、気持ちが良い!

最初は恥ずかしかったが、もう「なされるがまま」の状態。力を抜き、身を任せた。小さい子供の頃、お母さんに身体を洗ってもらっていたときのことを思い出した・・・。

全身を洗い終わると、タオルでぐるぐるに包まれた。

元の休憩エリアに戻る。ソファーにトドのように横になり、ドリンクをいただきながら、ゆっくりと休憩した。異国の地にあって緊張続きだった身体が心地よくほぐれ、心身ともにリラックスできた。

歴史あるイスラム建築物で経験できる、オスマン帝国時代から続くハマム文化。素晴らしいエンターテインメントであり、リラクゼーションだ。施設は清潔で、外国人にも親切だった。トルコを訪問される方には、是非、チャレンジしていただきたい。

素晴らしい施設でした。お世話になりました!

こちらの施設の公式サイトはこちら。

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