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【温泉】湯ノ岱温泉「上ノ国町国民温泉保養センター」(北海道上ノ国町)

今日ご紹介する温泉は、北海道檜山郡上ノ国町にある公共の温泉施設「上ノ国町国民温泉保養センター」

函館から西へ、車で60キロ超。山あいの盆地の一角に、湯ノ岱温泉がある。こちらに極上のお湯があると知り、2022年夏に、日帰り入浴に訪れた。

館内には、広い休憩スペースがあった。

浴場へと進む。

女湯のドアを開けると、脱衣所があった。とても多くのお客さんでにぎわっていた。地元の常連さんらしき、シニアな方が多かった。

浴場に入ると、ため息が漏れた。

そこは、赤茶色の空間だった。

檜山振興局サイトよりお借りしました
同上

写真からは分かりにくいが、石造りの湯船の縁や床には赤褐色の析出物が広がっていて、波のような、あるいは千枚田のような模様を形成している。

浴場の配置は、以下のとおり。

温度の異なる3つの湯船と、うたせ湯がある。源泉は2つ。いちばん奥の湯船は、1号泉(含二酸化炭素ーナトリウム・カルシウムー塩化物泉、源泉温度34.5度)。そして、手前の2つの湯船は、2号泉(ナトリウム・カルシウムー塩化物・炭酸水素塩泉、源泉温度38.5度)。そのうちひとつはぬる湯で、もうひとつは、加温・加水により適温に調整されている。

1号泉
2号泉

奥の1号泉の湯船は、最も狭く、2~3人用のサイズだ。湯口からは豪快に源泉がかけ流されていて、ざぶざぶと湯船の縁からオーバーフローしている。お湯からは、強い金気臭とともに、炭酸ガスを感じて、ゲップが出そうになった。色は黄緑色に濁っている。浸かってみると、温度が34.5度と低いため、一瞬冷たく感じたが、すぐに慣れた。味は複雑で、お出汁に鉄さびと炭酸を混ぜたような独特のものだった。この湯船は、なぜか人工的な泡風呂でジャグジーのようになっていた。できれば、人工的に泡立てない形で、天然の炭酸泉を楽しみたかったなあ・・・。

それから、手前のふたつの2号泉の湯船に移動した。どちらの湯船のお湯も、1号泉と同じく、黄緑色に濁っており、金気臭がする。味も複雑で、しっかりと炭酸を感じた。そして、ふと気が付くと、いつの間にか身体全体が、泡に包まれていた。ものすごい泡付きだ。

山あいの田舎の赤茶色の不思議な空間で、地元の常連さんたちに交じって、全身で個性的な炭酸泉を味わった。なんとも言えない不思議で贅沢なひとときだった。上ノ国町が、町営でこれだけの施設を維持されているのは素晴らしいことだ。末長く存続させてほしいと心から願っている。

いいお湯でした。お世話になりました!

こちらの施設の上ノ国町公式サイトはこちら。

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