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【温泉】会津東山温泉「東山ハイマートホテル」(福島県会津若松市)
今日ご紹介する温泉は、最近閉業してしまった名湯、福島県の会津東山温泉にあった「東山ハイマートホテル」さん。私が訪問したのは、2022年秋のことだ。
河北新報さんのネットニュースによると、運営会社の「親交産業」さんが、2023年12月に破産してしまったらしい。
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閉業されたのはとても悲しいが、その前に訪れることができて幸運だった。素晴らしいお湯の思い出を記録として残しておくことにする。
外観
坂の中腹にある7階建てのホテルだった。2022年とは思えない、昭和の鄙び感を醸し出していた。創業は1978年だったそうで、その頃の建物をそのまま使っていたのかもしれない。
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館内
館内も、レトロ感いっぱいだ。カーペットやエレベーターの色使いが、昔風だ。
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お風呂
階段を下ると、お風呂のフロアへ。手前が男湯「河鹿風呂」で、奥が、女湯「子宝の湯」。
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女湯
まずは、女湯へ。誰もいなかった。
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浴室へ入ると、鮮やかなコバルトブルーの湯船が。
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女湯の源泉は、東山伏見ケ滝源泉。川向いから引いてきている共同源泉ということだ。泉質は、ナトリウム・カルシウムー硫酸塩泉。Ph値7.8。無色透明で少しキシキシ感があり、シャキッとする良いお湯だった。お湯加減もちょうどよく、ゆっくりと湯浴みを楽しませていただいた。
男湯
明らかに誰もいない気配だったので、こっそりと男湯を覗かせていただいた。
というのも、このお宿の売りは、男湯の源泉であったからだ。会津東山温泉にはたくさんの温泉宿があるが、そのなかで、自然湧出源泉を持つ4軒のうちのひとつがこちらだったのだ。川沿い上流のわずか200メートル先から引湯していたとのことで、新鮮さは折り紙つきだ。
ただ、残念なことに、この源泉は男湯にしか供給されておらず、女湯は共同源泉だった。だから、温泉を勉強している温泉ソムリエとして、どうしてもその源泉を見てみたかったのだ。女が男湯に忍び込むのがクレイジーであることは承知していたが、欲望が抑えられなかった。
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黄色のプレートに手書きの文字で、源泉の良さを猛烈にアピールしていた。
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新鮮な源泉。いいなあ。浸かってみたいなあ・・・。
美しいお湯の流れを眺めているうちに、さらに、見るだけではなく、浸かってみたいという欲望が沸き上がってきた。
よし! 誰もいない間に、少しだけ!
男性のお客さんがいつ現れるかとびくびくしながら、少しの間、足を浸してみた。熱めでシャキッとして、足から全身にミネラルが浸み込んでくるような感覚を受けた。落ち着かないので、数分で引き上げてしまったが、この源泉を少しでも味わうことができて良かった。
こちらが、男湯源泉の温泉分析書。
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こちらの源泉の名前は、「丸井荘源泉」。丸井荘というのは、こちらのお宿の旧社名だったそうだ。泉質は、ナトリウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物泉。Ph値は7.5。泉温57.4度、湧出量14.8リットル/分の源泉が自然湧出していると書かれていた。
ああ、このお湯に、全身で浸かってみたかったなあ・・・。
このような名湯が閉業してしまっで、残念で仕方がない。全国にも廃業に瀕した温泉は多いと思うが、是非、少しでも長く営業を続けていただけたらと願うばかりだ。
いいお湯でした。ありがとうございました!
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