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【3】今年85冊を読み終えた私のおすすめ本

こんばんは、読書大好きさざんかげしです。

前回からタイトルが80冊→85冊に変わっていることにお気づきでしょうか。
少しずつ本を読み進めています。
今年中に100冊読み終えるのが目標です!
頑張るぞ〜。

#読書の秋2022 開催中ということで、私の3冊目のおすすめ本を紹介をしたいと思います!

前回の記事はこちら。

たくさんのいいねを頂きとても嬉しいです。
これをきっかけにフォローしてくださった方、ありがとうございます。

「オーダーメイド殺人クラブ」辻村深月

今回のおすすめは辻村深月さんの「オーダーメイド殺人クラブ」です。

「オーダーメイド殺人クラブ」集英社 (2011/5/26 発売)

今年のはじめに本をたくさん読もうと決めた時、友人におすすめの本ない?と聞いたらこの作品を教えてくれました。

辻村さんの作品はこれが初めてで、手に取るとなかなか分厚いし、「殺人」という危うい言葉を見て、病んじゃう感じの作品なのかな、と気後れしそうだったのですが、読み始めると面白い面白い。

376ページの長編を3日ほどで読み終えてしまいました。

ジャンルは、ノスタルジック、切ない、青春時代、感動、情動。といったところでしょうか(キーワードだけ抜き出すとなんか違うな)。

中学生のお話で、同級生を無視するとか、リストカットの話、動物虐待の表現も出てくるのでその辺は少しご注意を。

あらすじ

中学二年生の四月、小林アンは突然友人たちから無視される。同級生の昆虫系(イケてないキャラ物男子)、徳川の言葉をきっかけに仲直りするが、「リア充」の、クラス内ヒエラルキー上位の女子グループの“世界の狭さ”に違和感をおぼえる。
実は、死の香りがする「退廃的な美」に強く惹かれ、独自の世界観に誇りを持っているアン。美術部の徳川が書いた絵「魔界の晩餐」にも強く惹かれていた。ある日、その徳川が河原で動物をふみ殺しているような現場を遠くから目撃。気になったアンは徳川に近づき、話をするうちに、お互いの中に共通するセンスを感じる。
母親の無理解、友人たちとの関係に、絶望にも似た閉塞感を抱くアンは、自分の美意識を理解できるのは徳川しかいないと確信、ついには「自分を殺してほしい」と依頼する。
普通の中学二年生とは違う、「特別な存在」となるために、今までになく斬新な、人々の記憶に残る殺人事件を計画するふたり。クラス内階級を超えて密かに相談を繰り返す。
アンと徳川の不思議な関係の行方は、そして二人で作る事件の結末とは…。

集英社 文芸ステーション

見どころ


長野の田舎が舞台なのですが、そんな場所での閉塞感、中学生特有の感情の揺れ動きが見事に表現されています。

青年期に孤独感や希死念慮を感じたことがある人、自分のことを誰かに理解してほしいと感じたことがある人には特に刺さるのではないでしょうか。

未熟者たちの初々しさや青臭さが文章から漂ってきて、アンたちの感情描写は見事で、心にダイレクトに響いてきます。

ラストスパートは、わだかまりがだんだんとほぐれ、昇華されていく爽快感や高揚感で読む手が止まらなくなりました。

ぜひラストの展開はご自身の目で確かめてみてほしいです。

まとめ

好きな一節

嫌なことがあったり、自分を不幸だと感じる時ほど、世界が美しく感じるのは、何故だろうか

流れに逆らいたい、私はほんとはこうなのに、私はここにいるのに、他の子とは全然違うんだから一緒にしないで、なのに自分の生きる世界はこんなに狭いのかという息苦しさ。

何も知らないが故になんでもできるし、やらなきゃいけないことよりも、やらない方がいいことに目が向いてしまう。
身近な大事なものになかなか気づけない、自分を見つけてくれている人に気づけない。気づたくない。気づかないふりをしている愚かな自分。

あのどうしようもない孤独感を抱えて生きていた学生時代の私を抱きしめたくなりました。


職場の人間関係や、日常につまらなさを感じる人にぜひ読んでいただきたい。


この作品もいい


辻村さんの「かがみの孤城」が今年の12月末に映画公開されます。
「かがみの孤城」は2018年に本屋大賞を受賞した作品。
こちらも今年読んで非常に感動しました。

「かがみの孤城」今年12/13にロードショー。
楽しみ。


よかったらこちらも是非読んでみてください。

「オーダーメイド殺人クラブ」
「かがみの孤城」

おすすめです!


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