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褪せることなく

私は、音楽が好きだ。

どの時代が、どのジャンルが、と自分の好みをうまくカテゴライズは出来ないが
物心ついた時から常に自分の人生の傍には音楽があった

ただ、目新しく煌びやかな音楽というよりかは

少し歳を歳を重ね、深みのある方々の音楽が好きだ

周囲の方々からすると
「若い時に聴いていたな」「親が聴いていたのを覚えているな」
ぐらいの位置にいるであろう音楽である

「THE FIRST TAKE」

真っ白なスタジオで行う、一発撮りのセッション

若いアーティストだけでなく、少し懐かしいアーティストも出演する企画である

最近、あるアーティストが企画を揶揄したりと
賛否両論ある企画だ

個人的に、ピッチ調整などは
より良く魅せるために必要な要素ではあると思うし

ありのままの姿を魅せたい
見て欲しいというアーティスト側の意見も理解できる

(画面を通した上での)純粋な音楽鑑賞として
人によって様々な認識があるだろう

個人的には、生でない限りは、できる限りベストの状態で
音楽を届けていただけた方が嬉しい

生で鑑賞する際とのギャップは、それはそれで味として捉えていきたいし
生演奏で好きになれない場合は、画面及びイヤホン越しの鑑賞に留めるなど
受け取り方は多様にあるのだ

そりゃ数十年前の曲となれば声質も変化するし
昔同様のキーも出せなくなることもある

ただ、ヴィンテージという言葉があるように
リリース当時とは違う声質、技法、演奏を愉しむことができれば
それはとても有意義なことではないか

新しい音楽に触れることも出来る
懐かしい、変わらない音楽に触れることも出来る

思い出の輪郭は少し変われど、その色は褪せるわけではなく

私たちの感覚というレンズに知らず知らずのうちに
フィルターがかかっていることだってあるのだ

それを自覚できるか、そしてそのフィルターをどう捉えるかが視聴者
かつ受信者たる私たちに求められていると

この大量消費時代に感じている



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