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「お手伝いしたい!」に面倒くさがらずに向き合ってあげるということ

「お手伝いしたい!」

すごく嬉しい言葉ではあるのですが、忙しくてチャチャっとこなしたいときに限って言われるのでつい、「また今度ね」と言いたくなっちゃいます。現に、私も申し出の半分くらいは断ってしまっている気が…

せっかくの子供の厚意なのに、無下にしたくないと思いつつ、なかなかバランスが難しいと感じる日々です。

でも時間があるときや、その気持ちに応えてあげる心の余裕があるときには、積極的にやってもらうようにしています。今回は我が家のお手伝い事情について綴っていきます。

初めてのお手伝いは2歳

初めてお手伝いしたいという気持ちが芽生えたのは2歳になる少し前だったと思います。まだほとんどおしゃべりもできない頃でしたが、私が掃除機をかけているのを見て「あだ!あだ!」と明らかに「僕もやりたい!」と主張していました。

たまたまそのとき心に余裕があったのでしょう。試しにやらせてみることにしました。「やってみる?」と聞くと嬉しそうに掃除機を私から奪い取っていきました。

もちろん、2歳児にとってはめちゃくちゃ重いし、思うように動かせません。それでも「やりたい!」という気概で、倒しても何度も起こしてまた頑張る姿には頼もしささえ覚えました。

初めてだったけど、とくに「こうやるんだよ」と説明をしたわけではありません(正確に言うと、説明する間もなく奪い取られたので見守るポジションに入らざるを得なかった)。でも、見よう見まねでちょっとできている。一見出来ていないように見えるけど、動かし方のコツが掴めていないだけで、やることは理解している。

何も教えていないのに、私のやっていることをいつも見てくれていたんだな、と嬉しい気持ちになったのを覚えています。

どんなお手伝いをしてくれるか

その後、掃除機やりたいが続いたので、徐々に「お部屋をきれいにする役割がある」ということを教えていきました。多分、最初は目的は分かっていなくて、ただスイッチを押すことと動かすことを楽しんでいたんだと思います。それって、すごく理想的な家事への興味関心だと思いました。

何事も、「なんか、楽しそう!」というのが最初のきっかけのほうが良いに決まっています。そんな息子の気持ちを大事にしつつ、「ここにゴミがあるから吸い取ってごらん」「ほら、ゴミがなくなったね」「お部屋がピカピカになったね」などと目的を教えていきました。

その後、3歳になると洗濯物ブームが来ました。最初は、畳む方に興味を持って、「お手伝いしてあげる~」とやってきました。よくよく聞くと、保育園で自分の着替えを畳むようになって、それができることを自慢したかったようです。保育園の先生たちには感謝してもしきれません。

もちろん、最初はぐちゃぐちゃです。それでも、「もうそんなことできるんだね」などと声掛けして、やる気を引き出しつつ、簡単な小さいタオルなどから教えていきました。

その後、干す方にも興味を持ったので、ハンガーにかけるのを教えました。最初は一つかけるだけでもすごく時間がかかっていたのに、やっていくうちに素早く、そしてきれいにできるようになりました。子供の成長スピードは速いです。

その後、料理に興味を持ち始めました。最初は卵を割るのをやってみたいと言ったので、夫が試しにやらせてみたところ、センスの塊すぎてびっくり。ぐちゃっとなっちゃうこともあったけど、力加減が絶妙で、きれいに割っています。これには私たちもびっくり。やらせてみないと分からないものです。

あとは玉ねぎの皮むきや、フルーツのカット(指が切れる心配がないように大人用の食べるときのナイフを使っています)など、できそうなことから徐々にやらせてみています。

たまに、一緒にフルーツゼリーを作っています。ゼラチンとかしてフルーツ入れて冷やすだけなのですごく簡単です。クッキー焼くとか絶対無理と思っている方(私です)におススメです。結構手伝ってもらえるポイントもあるので、子どもも満足してくれるし、週末の時間つぶしになります。

くどいくらいに褒め倒す

お手伝いをしてくれた時に一番大事だと思うのは、とにかく褒めること。「初めてなのに頑張ったね」「こんなこともできるようになったの、すごいね」など。次もまたやりたいという気持ちにつながります。

そして、私が意識して伝えるようにしているのは「○○が手伝ってくれたからママ助かったよ、ありがとう」です。たとえ、お手伝いに来たことで普段より時間がかかったとしても、余計な仕事を増やされたとしても、です。

この「助かったよ」「ありがとう」という言葉は、一番子供の自己肯定感を上げると聞いたことがあります。自分が存在していたからママが助かった。自分はなくてはならない存在なんだ。子供には常にそんな気持ちを持っていてほしいと思います。

どうしても無理な時の断り方

冒頭でも書いた通り、そうは言っても毎回対応してあげられるわけではありません。時間は有限だし、どうしてもできないときもある。

そんな時は、素直に断ってよいと思います。ただし、断り方も工夫があったほうがよいです。「今ムリー」「また今度ー」などとつい言ってしまうこともあるのですが、頭ではわかっています。そんな言い方ではだめだと。

では、どんな言い方なら良いかというと、今お手伝いはできない理由を必ず添えることです。「ごめん、今日は急いでご飯作りたいからまた今度にしてくれる?」「明日なら時間作れると思うよ」などと、理由といつなら良いかまで言うのが良いと思います。

まだ完璧にはできないし時間がかかることを子供自身に自覚させることも大事だと考えています。今はまだ完全な戦力ではないけど、今後どんどんできるようになっていくという展望も持たせた方が、子どもも「こうなりたい」という自分の未来像を描いてくれるのでは、と思ったり。

未来への投資という考え方

今は確かに時間がかかる。下手したら大人の5倍、10倍の時間がかかる。でも、当たり前ですがやらせてみないと上達しません。なかなかできるようにならないこともあるだろうし、逆に大人の予想を上回ってものすごい成長を遂げることも。お手伝いをしてもらうことで、子供の個性を見つけやすくもなる気がします。

今はまだたくさん時間がかかるけど、これをやっていくうちに最終的には自分ひとりでなんでもできるようになるはず。今「手伝わせるのめんどくさい…」という気持ちでも、「これは未来への投資だ」と自分に言い聞かせてそのめんどくさい気持ちをぐっとこらえています。

小学生くらいになったら私の代わりに洗濯とか、掃除とかをやってくれるようになるのでは?という期待も込めて。

自分も家族の一員であるという自覚

4歳になって出来ることも増えてきて、お手伝いをやり始めた頃から比べるとかなりの戦力になってきました。息子自身も、両親が日々こなしている家事の歯車の一部となることで、自分も家族の一員としてこの家を動かしているんだ、という自覚も芽生えるのではないかと考えています。

こうして、子どもの頃から当たり前のように家事をやることで、「家事は絶対にやらなければならないこと」というものになるのではないかと思っています。将来一人暮らしをするときに困らないためにも、今からやっておいて損はないはず。そして4歳男子のほかに0歳男子もいて二人とも男子なので、もし結婚することがあれば、お嫁さんに大変な思いをさせないためにも今からみっちり仕込んでおかねば…

近い将来の目標設定

年明けに、息子に今年の抱負を聞いてみたところ、ちょっと考えた後に「目玉焼き作れるようになりたい」と言っていました。今の彼に見合った、すごく良い目標だと思いました。日ごろから、夫も私も「もう少しお兄さんになったら火を使ったお料理もできるようになるよ」と言っていたことも影響しているのかもしれません。

今年はその抱負をぜひ叶えてもらうためにも、一人だけで最初から最後まで目玉焼きが作れるようになるよう、サポートしていきたいと思います。

わが子の成長は嬉しい反面、もう甘えん坊赤ちゃんから卒業しかかっていることに寂しさも覚えます。成長してほしいけどずっとこのままでいてほしい。成長しても「何歳の息子に会いたい」と思ったときに引き出せるシステムがあったらいいのに、と言ったらちょっと夫に引かれた私。結構本気だったんだけどな。

sayu


お読みいただきありがとうございます!近い将来、sayuの育児エッセイを出版したいと考えています。サポートしていただけると大変励みになります!!今後ともよろしくお願い致します♡