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両親への挨拶

2人で決めた物件への引っ越し日まで3ヶ月以上あったので、一気に色んな準備が始まった。
まずは、お互いの親への挨拶だ。

彼の方は付き合った当初から家族に私の写真を見せて報告していたようだったが、
私はというと家族はおろかほぼ誰にも彼の存在を知らせていなかった。
とりあえず家族の司令塔的存在の母親にlineで報告した。
無理もないが最初は嘘だと思ったようだ。
嘘ではないことが分かると、そこから20通くらい、結婚に対する自身の不満が一気に連投で送られてきた。
内容は、「親戚が怖かった」とか「お父さんが日曜ずっと寝てた」とか様々。
リアルタイムで隣でそれを見ていた彼も苦笑いだ。
結婚を反対されたわけではないが、手放しで喜んでくれるかと思っていたのでこれは予想外だ。

「1年くらい同棲してからにしなさいぴょん」

というなるべく軽い感じに静止しようという意図を感じるLINEがきた。
でも私自身が結婚前同棲は覚悟がない気がして嫌だったので、そこは納得してもらった。
翌朝改めで電話で話して「いい人が見つかってよかったね」と言ってもらえた。
後日、父親と妹弟も含め家族の食事会を催し、母以外の家族にも結婚報告した。食事後に報告したが、数分後に閉店時間がきてしまった。(コロナの関係で閉店が早まっていた)
当然そのまま解散させてもらえるはずもなく、
車の中で家族5人ぎゅうぎゅう状態の中記者会見が行われた。子供3人誰も結婚しないだろうという雰囲気だったので、まあまあ衝撃的だったらしい。父は手放しで喜んでくれ、姉弟は面白がっている感じだった。
一週間後、私の家族への挨拶が行われた。家族が揃って仕出し料理を準備して迎えてくれた。
私の家族5人は、仕事や進学の関係で長いこと離れ離れで生活していたので、一同に集まる非常に珍しい光景に私もちょっと緊張した。
普段は専ら母が喋って父が隣でおとなしくしているというのが両親の構図だったが、今回は彼の前に父が座り、父が指揮をとって乾杯や家族の自己紹介などが行われた。
笑顔で会話を先導する父も、涙ぐんだ母も初めて見た。両親とも、彼に良い第一印象をもってくれたようだ。
母はというと、彼の隣に座った私のさらに隣に座り、会話に相槌を打っている感じだった。(父の隣には姉弟が座った。)
昔から子どもが決めたことなら静かに応援してくれる両親だったので、終始和やかな食事会だった。
知り合いの中には初回は1回突き返されたという話を聞いたこともあったので、非常に有難い。

数日後、彼の家へご挨拶へ向かった。
予想外に、挨拶日の前週くらいからずっと内心落ち着かなかった。職場の女性の先輩方に何回も弱音を吐いていたと思う。
私の両親と違って付き合った当初から私の存在を知っていたので、「もう全然大丈夫だから!」と彼は言っていたが、そうはいっても緊張するもんは緊張する。
無難な白と黒の服を着て、髪はハーフアップにし、馴染みのあるお店で菓子折りを手配した。
当日、彼のご家族は私の両親と同じように仕出し料理を準備して迎えてくださった。
私も緊張していたが彼のお母様も若干緊張しているようにみえた。
こっちが緊張してたらそりゃ相手もしちゃうよな~と反省…。
ただ結婚のお許しに関しては「いやもうどうぞどうぞ」と言ってくださって安心した。
ただこの日は3時間以上お話させていただいたので、途中から正座が不可能な状態になってしまった。お母様が用意してくれた彼のアルバムで若干視界を塞ぎながら、机の下で少し足を崩させていただいた。

顔を合わせて初日ではさすがにどんな方なのか分からないので、これから仲良くやっていけたらいいな〜と思っている。
この日私は「さん」付けで呼ばれていたので、いつか「ちゃん」付けになったらいいな~と思いながらおいとました。

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