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実話怪談「見通しが良いのに死亡事故が多発する交差点」


Fさんが幼い頃住んでいた町の
駅から徒歩10分程度のところに
見通しが良い交差点がありました。

なぜ見通しが良いかというと、
交差点に接する土地が
全て空き地だったからです。

この町は駅からかなり遠いところまで
びっしり家が立っていました。

駅から遠くなくバス停もある。
にもかかわらず
交差点を囲む土地は
なぜかずっと売れず空き地でした。


その交差点は
長く平坦な直線道路の
途中にありました。

そのせいか信号無視したり、
減速しない車も多かったようです。
昼夜をを問わず
死亡事故が起こりました。

赤黒い流血の跡が車道だけでなく
歩道にまで何ヶ月も
残っていたことがありました。

昭和時代は、死亡事故が起こる度に
遺族が交差点脇の緑地に
石地蔵を建立していました。

市道脇の緑地帯って
市の土地だと思うんですけどね(笑)

一時は3体くらい
お地蔵さんが並んでいて、
そこで何が起こったかを
無言で語るかのようでした。

このような状況が
10年以上続きました。

交差点を囲む土地を所有していた
不動産会社は、地面を舗装し、
花壇を作りベンチを置いて
そこを小さな明るい公園にしました。
その時にお地蔵さん達も撤去しました。

それ以来、死亡事故は
起こっていないようです。

事故がよく起こっていた頃に
地元の古老から
Fさんが聞いた話では、

そこは昔、集落の
処刑場だったということです。

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