わたしのおとうさんのりゅう 〔第4回〕
ドリトル先生アフリカゆき1
私の父は縁側の籐の寝椅子に横になり、私はその足元に座りました。父が手にしていたのは新書版サイズの「ドリトル先生アフリカゆき」で、父は、私に、それを読みはじめました。
それはあずき色で、細かい井桁模様がちりばめられた表紙だったという記憶があります。岩波少年文庫の古い版ではなかったかと思います。新書版だったと思っていましたが、その古い版の少年文庫を持っている人に聞いてみましたら、今の岩波新書より縦横数ミリずつ大きいそうです。箱に入っていたはずと