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【毎日note271日目】人の期待に応えなくとも。(『無能の鷹』感想)

昔から自己肯定感がめちゃ低いくせに、「自分のことを傷つける何か」の存在にはものすごく敏感で、話し合いを避け、誰とも向き合ってこなかったのが私です。

こんばんは。さゆです。


…初っ端からどうしようもない自分のダメな部分を書いてしまいましたが、「自己肯定感」。大切ですよね。

自分で自分のことを認められたら、他者から何か耳の痛いことを指摘されようとも、「自分のダメな部分はここなんだな」と思えて、素直に反省し、他の部分は好きなままでいられるような気がします。


私は誰かから何か指摘されると「ああ私って生きる価値ないんだな…」と思い込み、自分の悪い部分を治すどころか、生きる気力そのものが無くなってしまう…という非常に面倒なタイプの人間です( ̄▽ ̄;)


人間ってやつは、気づけばすぐ他人の顔色を伺ってしまい、やりたいことをなおざりにしてしまう生き物のように思います。


「他人がどう思おうと私は私。やりたいことをやるのみよ!」



…と、そんな風に胸を張って生きれたらどれだけ素敵なのだろうーー。


そんな風に祈るように思っていた時、私は、最近2巻が発売されたばかりの…はんざき朝未さんのマンガ『無能の鷹』(講談社)というマンガに出会いました。


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本作は、鶸田(ひわだ)くんという、気弱そうな男性が、ITコンサルティング会社の最終面接で、いかにも「デキる」オーラを纏う、鷹野ツメ子と出会うところから始まります。


鷹野さんは、人徳にあふれた顔立ち、スマートな身のこなし、公共放送のアナウンサーのようなきれいな発声、板についた落ち着きが感じられる女性。

後に、2人は縁あって共にその会社に入社することになるのですが、1年半後、誰もが有能だと信じた女・鷹野ツメ子は、社内ニートになっていたのです――。


実のところ、有能に見える女・鷹野さんは、シンプルにアホすぎる女性でした。

記憶力もないし、「燃費」を「もえひ」と読むレベルで漢字が読めない。算数すら苦手で、普段は、職務中に動画サイトを観ながらホチキス留めを悠々と行っています。

逆に、無能に見えた鶸田くんは、分析センスもあり、提案内容も良いと社内では評価されているのですが、その弱々しい容貌ゆえに、客先では説得力に欠け、契約がとれない。

そこで鶸田くんは、上司からクビを検討されはじめた“有能に見える女”鷹野を誘い、“無能に見えるが仕事はできる”自分とタッグを組ませ、契約を取りに行くことにするのですが…!?  というマンガです。

(●´ω`●)(●´ω`●)(●´ω`●)

もうですね、このマンガ読むと、無能の鷹野姐さんが強すぎて、お腹を抱えて笑えるのはもちろん、「どんな人でも適材適所というか…活躍する場所はあるし、自分のことそんなに責めなくても、笑って生きていて良いのだな」とすごく励まされました。

だって、マンガでは、皆どんどん無能の鷹野さんのペースに巻き込まれてゆくのです。


鶸田くんは“出来る女風"の鷹野さんをそばに置くだけでお客様に安心感を与えることができ、契約を取ることができるように。

鷹野さんがずれた発言を連発しても、良いように解釈され、彼女の評価が短時間で急速に上昇していくシーンは何度も笑ってしまいました。


また、鷹野さんはクビを宣告されそうになっても

「私がこの会社を必要としてるから 会社に必要とされてるかは考えないようにしてる」

と飄々としているし、

2巻でも「鷹野さんITは苦手?」と尋ねられると

「ITは私のことが苦手みたいです」

と、シレッと答えていました(笑)。


「仕事出来るオーラ」だけはすごいのに、実際は社内ニートの鷹野姐さんからは学ぶことがたくさんありました。

鷹野さんは、そもそも「誰かの期待に応えよう」なんて発想が皆無だし、そもそも人って、別に人の期待に応えなくとも生きていけるのだなと気づきました。

「出来る女オーラ」を振りまく彼女が、今後どんな活躍をするのかすごく気になります。

とても面白いのでドラマ化するのでは…✨✨と期待もしております。


読後、自己肯定感が爆上がりするのでおすすめです✨


さゆ


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