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医薬分業を頑張って考えてみました。医薬協業の時代へ

先日、薬局で働いていた時に「医師会の会長が変わって、医薬分業バッシングが起こる」と先輩が話していました。

改めて聞いてみると「医薬分業って何なんだろう」って思いました。

もちろん目的は医師の処方内容をチェックして、医薬品の適正使用を促すだと思います。

日本薬剤師会ホームページには、このように書いてあります。

医師は医学の専門家であり、薬物療法を熟知している半面、複数の薬を服用した際の相互作用や用量を増やした際に起こる副作用等の安全性については、薬という化学物質に精通している薬剤師のようには詳しくありません。それでも、目の前の患者さんが複数の病気や症状に悩んでいれば、医師は3剤、4剤と処方する薬を増やして助けようとするのが道理です。また、明治時代の開業医が診察料よりも薬剤料で生業を立てていたことも、過剰投薬と薬害を助長する土壌となりました。医薬分業を廃止し、薬学の専門家である薬剤師が医療の場から消えれば、今日においても、明治時代と同じ状況が起こりえます。
(日本薬剤師会ホームページ)

この文章を読んでみて、正直に書くと「もう時代がちがうんじゃないかな…」と思いました。医師も多剤を使うのがスタンダードでなっているわけでもないし、病院薬剤師が実際にいるわけなので…

またインターネットが普及した今は不祥事がすぐに取り上げられて拡散される世の中です。明治時代と同じ状況が起こり得るとは思えないんです。

また「医」薬分業なので、「医師 医薬分業」と検索したら

医薬分業の現状と課題
今一度、原点に立ち返り、効果の検証を (大阪府医師会ホームページ)

こちらに反対の意見が書かれていていました。しかも、医師会全体のホームページでなく、大阪府医師会のホームページであり、医師会全体としても賛成していないんじゃないかな…と思ってしまいました。

もし、日本薬剤師会「だけ」の主張で考えるならば私は医薬分業について賛成ができないなと…

個人的な意見ですが、そもそも喧嘩する必要性はなくて、折り合いをつけることがゴールだと思ってます。日本薬剤師会も前提の時代背景が違うことを認めて、ある程度の妥協、そして譲れないところを話していくのが大事だと感じます…。

まずは医師会ときちんと話して「医薬協業」という言葉を造り、話を進めていくべきではないでしょうか。協力するのは当たり前なので、このような言葉自体に違和感を覚えますが、言葉にするとわかりやすく意識できるため、医薬協業という言葉をわざと作り、医師会と本気で話し合う姿勢を見せて、お互いの落としどころを探すのが最初の一歩じゃないかなぁと考えています。


「医薬分業の時代は終わって、医薬協業の時代に」


これを医師会、薬剤師会が協同で発信し、新しい時代の病院、薬局の役割を患者さん向けに伝えたら、凄く素敵だなと思いました。

小池都知事(2020年7月2日現在)がクールビズ、3密という言葉を造っただけで、人々の行動が変わりました。

確かに、医科歯科調剤の報酬まで考えちゃうと難しくなって、折り合いがつかなくて進まなくなる気がします。まずは、簡単な言葉造りから始めてみて良い方向に進めば面白いなと思いました。

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