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[re:view] DONGKIZ -CRAZY NIGHT-

今年もコロナのせいで、なんとなく”夏だ!!”みたいな弾ける曲が少ない印象で少し寂しさはあって。(K-POP側の話)外に出たら溶けるほど暑いのに曲でスパークリングすることも少ないモヤモヤする夏になりそうで怯えている。

そんな中、Twitterでフォロワーさんが騒いでいたDONGKIZの「CRAZY NIGHT」を聴いて、『待って!?もしかして夏来てる!?!』と嬉しくなって思わず周りの友達にリンクと紹介文まで添えて、おすすめしまくった。

正直この曲を聴くまでDONGKIZがどんなグループでコンセプトか知らなかったけど、ちょっと公式MVの再生回数にびっくりしている。もったない、もったいなさすぎる。みんなストリーミングで聴いてるのかな。

ピアノから始まる”夏らしくない夏曲”

イントロが絶妙なピアノでワクワクする。最高の掴みだと思う。音楽やメロディ自体はバチバチの夏ではないのに、彼らの歌声がすごくいい味を出していて一気に楽曲の世界観が決まっている。歌詞も夏を歌ってる訳ではないのに。

DONGKIZの他の曲を聴いても、この曲に合わせて歌い方変えているんだな〜と思うしそれがすごく心地よくてすっと入ってきていい。そして、イントロのSkrr_Ai_Bruが本当に良くてだな、、。聴くたびに「夏始まっちゃうんじゃないの!?」ってさせてくるインパクト。


ことわざを用いたタイトル・リリック

못된 송아지 엉덩이에 뿔_悪い子牛のおしりにツノ

タイトルにも歌詞にも頻出するこの言葉は韓国のことわざみたいで、『身分に合わない偉そうな顔をしたり生意気で礼儀正しくない行動をしたり、悪いことばかりをすること』という意味があるよう。

今や世界を前提に考えることが多くなったK-POPの歌詞でここまで”韓国”を全面に出していることに驚いている。音楽は文化や伝統を知る一つの切っ掛けという役割を持つと思っているので、こういうアイデンティティが私はとても嬉しくなる。

『今この瞬間しかない、自分の姿を隠さずに開いてよ』というメッセージと認識している。(ざっくりだが)DONGKIZ、彼らの年代がこのメッセージをことわざを交えて、解像度下げて伝えていることに素晴らしさを感じていて。年を重ねて、忘れかけていたキラキラしていた頃を振り返りたくなる機会を与えてくれる。


キャッチーでコミカルな目が離せないダンス

まずは何も言わないから、このDance Practice動画を観てほしい。※キャラクターについては触れません。※

スタジオ的にはヨンジュン先生がコレオグラファーなのかな。相変わらず緩急が素晴らしい。「못된 송아지 엉덩이에 뿔」のフレーズでツノを両手で表現する振りや、お尻をこっちに見せつけてくる(言い方)振りがとてもキャッチーで印象的。

なのに、上記のコミカルな動きをしたあとに拍数が早くなってスイッチが入ったように”かっこよく踊る”。その緩急の差から目が離せない。こちらに油断させてくれない。相変わらず忙しい。

その緩急の差がMVではあまり出てなくてとても悔しくなった。キャッチーなコンセプチュアルな”緩”のフレーズのダンスシーンが使用されていて、”急”な部分があまり使われていない。間延びしている印象になりかねなくてもったいないと感じた。


そして私はMVとDance Practice動画のギャップの差にやられた。韓国では注目されているグループみたいだし、他の年次の近いグループとあまり被らさそうな楽曲が多いからもっと個性的なコンセプトを消化していただきたいと思った次第。

今年の夏は至るところでこれを流したいと思う。

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