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「暮らしの音楽」をつくっていこう

久しぶりの更新となりました。3月末からしばらく歌う人格モードに入ってしまい、まったくnoteを更新出来ずにおりました。

2週間前に自分の里程標となるプログラムの演奏を終えて、ようやく言葉を綴っていけるような心持ちになってきました。でも、今週末と来週の本番がおわるまでは、心と体をいま取り組んでいる作品に受け渡しているような感覚で、どうにもモゾモゾしてしまいます。

《つなぐ》も《ハナニラの咲く頃に》の制作も、いまはいったんお休み中。5月になったら、作品に潜って集中していこうと思います。

自分の中には歌う人格と制作する人格、あと企画/マネジメント系人格の三人がいると感じているのですが、このうちいちばん素の自分でいられるのが制作する人格だということが、四十数年かけてようやくわかりました。これから十年かけて、この三人の人格が仲良くバランスよく、幸せに仕事が出来る環境を作り上げていくのが目標です。

その十年の中で中心に据えて育てていきたいのが「暮らしの音楽」活動です。

いま制作している《つなぐ》も《ハナニラの咲く頃に》も、これまで作ってきた万葉集を基にした無伴奏の歌曲もヒーリングミュージックのようなピアノ曲も、これから制作する宮沢賢治の無伴奏朗読モノオペラも、すべて「暮らしの音楽」です。

日々の暮らしに根差し、寄り添った優しい音楽──ときにはモノオペラ、歌曲、童謡、ピアノ曲──を生み出し、奏で、広げていきたいと願います。

もしかすると「暮らしの音楽」の精神は、俳句と似ているのかもしれません。俳句を始めておよそ一年、非常に居心地の良さを感じるのは「俳」に共感をおぼえるからなのかもしれません。

自分の庭は、自分にしか育てられません。これまで外にばかりあてどなく探し続けてきましたが、この場所にとどまって、庭の手入れをして、腰を据えて「暮らしの音楽」を育てていくことにしましょう。

これからの十年が、とても楽しみです。

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