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読書感想文「insightいまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力」②

以下の記事の続き。読んだときに心に響いたものをひたすらピックアップしていく。


第3部 外的自己認識ー迷信と真実

基本的にあなたのことはあなたより他人の方が客観的に見ている。実はまったくに他人ーつまり一度もあったことのない人すらも、戸惑うほどにこちらのことを判断できる。

まさにそう。会って間もない人の言葉でも核心を付いてくれている。

そして合わせて、自分が相手にどんな影響を与えているかを理解することだと悟った。

自分が思っている自分、相手が見ている自分、それぞれの現実はすこしずつ違っているけど、そのうちのどれかひとつが唯一の現実というわけではない。これを聞いて安心したし、より決めつけはよくないと考える。

受け止め、向き合い、行動にうつす

外からフィードバックを受ける際の流れについて

1.耳の痛いフィードバックを受け止める。まず自分の感情がどうだったか。例えば動揺している等。

2.掘り下げる、私のどんな振る舞いがそんなことを思わせたのだろうか。

3.感情に流されている状態ではい意味も分からないし、行動にも移せない。向き合うときはすぐに向き合うことは避け、時間がたってから戻ってくる。

4.自分はちゃんと理解しているのだろうか

5.このフィードバックは、長期的な意味での成功と幸福にどう影響するのか。ただしあくまでも一つの視点であり、真実ではない。

→この言葉は救われる。どうしても全否定された気持ちになるし、自分はダメな人間なんだって思っちゃう。でもそれは、たった一つの視点に過ぎないという事を認識しているだけでより耳を傾けやすいものだ

6.行動に移す

真実に真正面から向き合うと潰れてしまうメンタルの状況だってある。そんな時は目を背けたっていい。だって前を向いてみんな生きているんだもの。って言葉を友人からもらった。この言葉に救われたし、本書でも似たような言葉が記載されており、改めてうれしかった。

自己肯定

脅かされている部分とは別の重要なアイデンティを思い返してみると、自己抑制に対抗できる。

仕事に対してよい結果が待ち受けてなくても、自分が人をつなげられたとか、熱心なボランティアをしているとか思い出す事だ。

自分を支えるために戦略的に活用すれば、厳しい真実にも目を向ける助けになる。

自己肯定は恐ろしいフィードバックを受け取る前に行うことが一番効果的である。厳しいフィードバックが来そうだとわかっているときは、まず自分を強化しよう。

他で自分の良い所を認めてやること。それで立っていられるようにするのだ。

人の一部としての欠陥ー

自分では変えられない物事を受け入れる。自分の弱点を認め、オープンにする。自分の欠点を認め、自分がどのような行動をしてしまうか想定することを意味する。

既にあるものを見つけるためのサポート。自分が備えたいと願っているポジティブな性質を再確認させてくれるような外部の視点もあり、それはより自信を持った決断をする助けになる。

第4部 より広い視点

本章はマネジメントについて記載されている。
自己認識を持つチームや組織とはどのようなものか、リーダーとして何が出来るかを見ていく。

自分のマネジメントに対して部下が不満を持っているというフィードバックを受けて、

そうしたインサイトは「宝石だ」と彼は言う。それは「自分の行動を見つめ直す学び」の瞬間だ。

耳の痛い部下の言葉こそ真実なのだ、部下一人が感じている事は、他の人も同様に感じる可能性が高い。早い段階で「宝石」と認識し、自分の行動を見つめ直せば、同様の事はしないと意識し、よりよい自分へのステップとなる。

組織改革をするには

現実を直視すること。
問題を公言すること。

基本恐れてしまうが、それは、責められるのではないか?軽蔑されるのではないか?という不安から来るものだ。リーダーは、大丈夫だと思わせる環境を作るのも大切な仕事。

とあるボスのが海外の支社で働いていた時の話を思い出した。

その部署は、ミスが多く、おおざっぱ。しかもミスが起きたら隠す事が習性になっていたよう。ボスは「怒らないから、報告をしてほしい」とメンバーに伝え、報告があった分には「よく報告してくれた!」と誉めたら、あれよあれよといううちに過去のミスがどんどん出てきた。

最初は大変だったが、結果として社内表彰を受けるまでに成長した組織になったそうだ。それはメンバーに対して心理的安全性を与えているから出来た事なんだと思う。

集団的インサイトの五つの基礎

自己認識を持つチームは以下の五つの基礎を定期的に評価し対処している。

1.目的。何を達成しようとしているのか。
2.進捗。進捗状況の確認
3.プロセス。どうやって目標を実現させるのか。
4.前提。事業環境に対する前提は正しい認識か。
5.個々人の貢献。各メンバーはチームのパフォーマンスにどんな影響を与えている。

上記5つの基礎は達成するには難しい事だが、リーダーが3つの要素をもつことで、自己認識がチームにもたらされる。

1手本を示すリーダー

自身のミスを認めるなど欠点へ献身的に向き合うと同時に改善しようと努力し、感情をコントロールする手本となること。

チームがこちらの望むようなパフォーマンスを発揮していないとき、最初に点検するべきはリーダー自身だ。後ろを振り返ってみて、誰もついてきていなかったら、それはフィードバックに等しい。後ろを振り返ってみて、みんながつあてきていたら、それはきっと良い兆候だ。

2.真実を告げる安全性および期待

心理的安全性。

何でも許すということでも、ひたすらポジティブなふりをすることでもなく、声をあげたものに対して恥をかせたり、排除したり、罰したりしないという信頼感のことです。


極めて結び付きの強いチームの中では、異議を投げかけづらくなる。グループの調和を維持したいという間違った願望による事が多いが、それは有害だ。

リーダー自らが弱さを見せること、自分の欠点を進んで周りに認めることは、心理的安全性を生むのにもっとも大きく貢献すること。

正直変なプライドもあったり、公開することで舐められるんじゃないか、統制が取れなくなるんじゃないかって不安があった。だけど、部下が「この人もこんなことあるんだ」って捉えてくれると、安心するし、じゃあ自分だって晒していいんだという気持ちになる。

3継続的な努力と自己認識を持ち続けるプロセス

本章の内容は、私としては完全には理解出来なかったが、リーダーとして自己認識を常に持ち続けられるように意識していこう的な内容だった。(雑)

第10章 思い込みにとらわれた世界で生き抜き成長する

思い込みにとらわれた人は、悪意があるのではなく、その人は自分の行動や、その影響について全く思い違いをしていることがある。

1.無駄骨タイプ
自分こそが正しいのだという、怒りの混じった、揺るぎない熱い気持ちで思い込みにとらわれている。自分の考え以外の選択肢を考えられない。

・自分のイメージと実際の行動が一致していない。
・自分の考え方しかないと信じている
・インサイト不足とインサイトを欲する気持ちが欠如している

このタイプは、改善の余地があるということは考えないし、いわゆる無駄で終わる。だが、こちら側のリアクションをコントロールすることで対処する。相手をひどい人間だと見限るのではなく、別の観点から眺めてみること、自分自身が学ぶことはないか、向上させるチャンスと捉えること。

2.分かってはいるが気にしないタイプ
自分の行動と周囲へのネガティブな影響をよく把握しているが、そのうえで行動を変えない。

自分の欲しいものを手にいれるのに役立つと心から信じているため。

自分の行動を理解したうえで、異に介さないか弁護する。(怒鳴ったけど、怒鳴られて当然だなど)

周りの視点から自分の行動を理解していることが多いが、その行動が成果を生むと信じており、わざわざ労力を割いて行動を変えようとはひない。(周りがきついと感じていることがわかっていても)

対処法は、自分自身のリアクションをコントロールすること。(辛い当たりをされた時、コミカルな事を思い出す。)

それでも困難な場合は撤退。

思い込みにとらわれた相手の場合、問題が劇的に解決することはない。多くの場合、問題は大きくなっていく一方だ。こちらのマインドを変え、要求を主張し、境界線を明確にするなど、あらゆる手を尽くしてもまだ手に終えないときは、きちんと状況と、向き合って、相手のことや、相手が変わる可能性が実際どれくらいあるかを正直な心で見極めなければならない。あらゆる要素を検討した結果、どんな犠牲を払うことになっても自ら立ち上がり、体のホコリを払って、前に進んでいくことが最善の選択となる場合だってある。

よくある、何いっても、何やってもダメだというやつ。話が噛み合わないんだと思う。
これは負のエネルギーを取り巻いてるため、まさしく、ホコリを払うのが得策だろう。

3.誘導可能タイプ
心からよりよい自分を目指しており、ただアプローチを変える必要があることを知らないだけで、適切に指摘されれば、驚くほど素直に受け止める。

ただ気付いてないだけなケースが多い。しっかりと伝えれば、そうだったんだ!と素直に受け止められる。

輝く、滑らかな、傷ひとつない斧を求めていたはずなのに、それを手にするまでの努力や労力を億劫だと感じ、すっかり磨き切るのではなく、そもそも所々しか光っていない斧が欲しかったのだと言い聞かせる方が遥かに簡単なのだ。

自己認識を求めていくというのは、果てしなく、途方もなく、厄介だし、真の意味での終わりがない。

インサイトは役立てない限り無駄なものである。自己認識を手にしようと取り組んでいるだけではなく、手にした認識に基づいて行動し、見事に活用している。

まとめ

かなり分厚い本で、読むのにどれぐらいかかるかなと思ったが、気になった個所は何度も読みながら、自分のエピソードにあてはめたりと、充実した読書の時間を持てたと思う。

本記事に記載するにも、メモとして残したい項目が多すぎて、長文になり、はちゃめちゃな内容になってしまった。

自分を大切に、自分がいいと思ったらそれでいいなどが叫ばれているが、一方で行き過ぎなところも出てきていると思う。あくまで客観性も保ちながら、自己を見つめる必要性を訴えた本だった。


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