「笑える~こわい話」第38号
メルマガ 2015年 2月11日
笑える~こわい話 第38号 発行 アメージュ
ブログでは語れない真実をお届けするメールマガジンです。
目 次
(1)紗依のここだけの話「母の弟(叔父の話)」
(2)編集後記
紗依のここだけの話 第38回「母の弟(叔父の話)」
あれは、叔父がまだ生きていた頃のお話。
叔父の車で母の実家に行くことになった。叔父と私といとこの3人で向かう途中、近道をするために山道を走っていると、叔父が突然言い出した。
「あっ!! ガソリンないわ」
「えっ? ウソでしょ?」
叔父はよく冗談を言うので(またか)と、聞き流した。
数分後、
「あ~あ~ガソリンないわあ、ハハハ~」と、またジョークを言う叔父。
「こんなところで止まったら車も来ないし最悪ねえ。アハハ~」と、私たちも話を盛り上げていると、ちょっとずつ車のスピードが落ちてきた。
「またまたあ、叔父さんやめてよ~」
笑いながら話していると、ガタン、ガタン、プシュ~と車が止まった!
「えっ? マ、マジ?」
叔父は何も言わず考え事をしている様子。
そしておもむろに一言、
「止まったわ」
「え、えええ~、そ、そりゃ、見りゃわかるよ! でも、まあ叔父さんのことだからジョークよね?」
叔父無言……。
「どうするのよ、こんなところに止まって!誰もこないよ!」
「そうだよね、これじゃ遭難だ」と他人事のように言う叔父。
思わず、
「そうなんだあ」とつぶやく私に叔父は笑いながら、
「うまい!!」と大笑い。(笑ってる場合かよっ!!)
「どうする? どうする?」
って考えた挙げ句に出した答えは、叔父が民家まで歩いていって助けを呼ぶことになった。しかし真夜中。暗闇のなか車に残された私といとこは、すごく不安だった。
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