2週間ほど前、好きだった人はデート当日に連絡がつかなくなった。ブロックされているとわかった次の日、涙が出るよりも先に私の頭は空っぽになった。そうなってしまった私の恋の理由が知りたかった。 理解が出来なくなって、泣くことさえも出来なかった。ああ、彼が隣にいるうちに、手を伸ばしておけばよかった。何度もそう後悔した。何度も思い出を反芻して徐々に立ち直りかけていた。 今日だった。 夢であの日のままの彼に会った。夢の彼は片思い中の相手がいると言っていた。自分には手が届かない
もう、何もかもどうでもよくって、捨てたかった。そんな夜だった。学校でも、バイト先でも、家でも無能な僕はいないようだった。僕は独りだった。 ここら一帯で一番高いビルは某有名ショッピングセンターだった。屋上が駐車場になっている田舎によくあるタイプのショッピングセンターではここら一帯が見渡せることで地元の人達には有名だった。 僕は用もなくショッピングセンターに入った。 1人の僕とは対照的に、夕飯の買い物をする親子連れや幸せそうなカップル、フードコートでテスト勉強をする女子高校
春の日差しが優しい日だった。私は異性愛者なのか、同性愛者なのか、はたまた人を好きになれないのかそんなことをぼんやりと考えていた。 この頃自宅にこもって昼過ぎまで寝ていた。 起きてから映画を1.2本観てぼんやりしながらshort動画を消費する。気がついたらもう空は薄暗くなっていって、空虚な夜が始まる。いわゆるニート。自分は何のために生きているのか。わからなかった。 時間だけ消費していく毎日に嫌気がさしたある日。自宅から電車に乗って上野公園まで足を伸ばした。季節はもう春が近