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初めましてのキミと腕を組む

ほっこりした話を集めている企画があると知った。
なんて、なんて素敵な企画なんだろう。

ほっこりって、まず語感がいいよね。ほっこり。
ほっこりして、にっこりして、ゆっくりしよう。

今日あったこと。

スーパーで買い物をしてたの、1人で。
そうしたら、小学生かなと思う男の子が走ってきて、わたしと腕を組んで歩き出したんだ。
あれあれ?あれ…?
あっけにとられてしまったのと、人違いしてるんだろうななんて声をかけようかなと思っているうちに、何歩か歩みを進めるわたしたち。
そのとき、うしろから「違う!違うよ!!」と聞こえてくる。
だよね、違うよね男の子のお母さん。知ってる知ってる。
でも男の子は全然気づかないで、嬉しそうに歩いていくの。
「今日の夜ねー、僕あれが食べた…」
目が合うわたしたち。
一瞬の間。
なんかもうさ、ごめんねの気持ちでいっぱいのわたし。
膝から崩れ落ちる男の子。
「間違えたぁぁぁあごめんなさいいい…」
大丈夫、大丈夫よ、おばちゃん全然大丈夫。
むしろ本当にごめんね、スマートに指摘できなくて。
そのあとお母さんに抱き着いて恥ずかしそうにしていたね。

男の子にとっては全然ほっこりじゃあないのだけれど、なんだかとっても可愛くて、そしていつもお母さんと腕を組んで歩いているのかなと思ったら、にっこりしちゃうんだ。

うちのおちびは女の子だけれど、いつまで一緒に買い物してくれるかな。
いつまで一緒に腕を組んで歩けるかな。
そう考えると、今のこの時間を大切にしなきゃと思う。
そんな今日の出来事。
他愛もない、そんな出来事。



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