見出し画像

映画分析①博士と彼女のセオリー「二人を構成していたのは、○○の方程式?」※ネタバレ有

こんにちは🌸 今回私が分析したのは、「博士と彼女のセオリー」です。博士役を演じた、エディ・レッドメインさんがアカデミー賞主演男優賞を獲りましたね!本当に素晴らしい演技でした。

私が分析をするにあたって、3つの見出しに分け分析をしました。①主題は何か?②主題が作品にどう活かされているか?③自分の作品にどう活かすか?①と②では、私の本当に主観的な解釈を書きました。主題を決め、それがどう作用しているかを述べます。③に関しては、学校から1年を通して行う課題がありそれを今回活かすためです。

↓↓以下、分析

天才物理学者として将来を期待されるスティーヴン・ホーキングはケンブリッジ大学院に在籍中、詩について勉強していたジェーンと出会い、恋に落ちる。その直後、彼はALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症し余命は2年だと宣告された。治療法はない。スティーヴンはショックのあまり、寮の自室に引きこもり、ジェーンとの連絡も絶ってしまう。それでもスティーヴンと共に困難を乗り越えることを決意したジェーンは彼を支え、彼と結婚する道を選ぶ。(https://luckynow.pics/the-theory-of-everything/ より引用)


Q主題は何か(自己観点、かなり抽象的)


主題は、「愛の方程式」と名付けたい。なぜなら、二人をつないでいる糸が本当に複雑に絡み合っておりそれを解いて一直線の糸にすることが難しいからである。
二人は理系、文系という対照的な二人であるが互いを深く知っていくにつれて彼らは互いにひかれあっていく。しかし、天才物理学者は余命2年だと宣告される。ここまでくると、よくあるドラマや映画の展開である“感動系”の彼と彼女の純愛ラブストーリーに思える。しかし、この作品は「愛」だけではない。「愛の方程式」なのである。「愛」とは、愛そのものであるが方程式には、愛の答えが必要なのである。

Q主題が作品にどう活かされているのか。 

彼らの複雑さというものを強調し表した技法として…博士が病気になるほんの少し前、対照的な二人が手を取り有ってぐるぐると回るのである。手を軸に、別々の性質を持つ物質である二人が一つの軸を中心に回ることは“彼らが愛し合っている”ことと“彼らが手を離せば振りほどけてしまう”ということを表しているのではないか。これは決して、彼らの愛が薄いわけではない。彼らの“円”を壊してしまう、“答え”がそこにあるからである。つまり、彼らの円が一直線になった時である。(方程式の解法)


その答えというのが、上手い具合に主題を強調しゆっくりと彼らの円が解かれていく。彼の病気、彼女が教会で出会った男性、出会ってしまった彼の理解者、失われていく二人の時間。一つの要因がまだ違う要因を生み出す様子が鑑賞者に刺激を与える。声も出ない、体も動かせない博士を日々介護するジェーン。結局彼らは離婚してしまうのだ。お互いを思いあってこその決断を二人はするのである。だからこそ円は崩れてしまったとしても、彼らはずっと一直線の糸で結ばれている。決してその糸が切れないということは、映画の前半で効果的に鑑賞者に分からせている。


博士の言葉で、「時間には始まりがある。」という言葉がある。それを言ってなのか、映画の最後のシーンでは、二人の時間が始まった“始まりの場所”まですべてが巻き戻される。二人が二人で居られた時間、円が徐々に形成されていくそのシーンの効果的な表現が鑑賞者の核心に迫り、震えさせる。方程式が解かれてしまっても、その答えを受け入れ前向きに生きていくことを決めた二人の姿と左図のような円を形成していた二人の姿の対比が強く印象に残った

Qどう、自身の作品に活かすか。 ・彼らの愛を描いていくために、互いの性格を全面的に出す方法がいいと思う。恋愛のみならず、友達や家族などもそう。鑑賞者は、彼らについて観る前は何も知らないわけだから恋愛面において…例えば博士はジェーンをデートに誘うのが本当に下手。女性の気持ちを理解できていないのは、彼がそれほど勉強熱心であることを強調?ジェーンは、言語を勉強しているからそれなりに言葉が上手い。互いに自然な関係でいる、だからこそ惹かれあい恋が生まれるのだというのを鑑賞者に伝える。

最初のシーンと最後のシーンをつなげること。実は、この映画は最後のシーンの一部分が最初のシーンなのである。実際に活かすかは未定だが、こうすることで作品に一貫性を持たせる。だから鑑賞者は、すっきりと見終えることができるのである。一体これはなんだ?何が始まるんだ?と、興味を引き付けることであ~!そういうことか!と思わせる。鑑賞者に革新的な答えを分からせる。この技法は、他の作品にもかなりつかわれている‘気がする。・
主題の活かし方 主題の受け取り方はそれぞれであるため、いろんな見方ができるようにするといい(起承転結の要素)しかしレパートリーが増えすぎて広く深いと一貫性が薄まるためこれだ!という主題は決めて、あとは流れで小さな主題?副題的なものを思わせられるようにするといいのかも。実際、この映画内ではその問題(服主題)が彼らの円を壊す要因になっていたり。)
対比を細かく。 対比表現は、その違いを強調することでどう変化したかを効果的に表す。今回の映画では、彼らの愛のカタチの変化というのを(私は方程式で表したが)対比していてそのシーンを切り刻んで対比していく(彼らの心情がよくあらわれるような)ことが主題や場面を伝えるのに必要である。

数々の偉業を残し、旅立ったスティーブン・ホーキング博士のご冥福をお祈りいたします。

ヘッダーの画像は、https://www.bing.com/imagesより引用しました。

2020.4.6

この記事が参加している募集

#おうち時間を工夫で楽しく

95,586件