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2021.01.21.(プラスの一言)


心が温かくなることが2つ起きた。


1つ目、知らない人に褒められたこと。

今日は朝からバイトだったけど、開店45分前に起きるという大やらかしをした。寝坊にも程がある。
それでも間に合った自分すごすぎてちょっと褒めたい。15分で人は支度できるんだね。


開店。
お客さんはパラパラ来るくらいでゆるーく仕事してた。暇だといいな、と窓から見える富士山を見てぼんやりする。



12時ごろ。
日本人のおじさんと綺麗な外国人のお姉さん(日本語話せる)がいらっしゃった。
二人ともすごく品がある、そして"丁寧"な方なんだと注文受けた時にすぐわかった。

私のバイト先は客単価が高いのもあって、基本的にお金に余裕のあるお客さんが多い。
でもこの二人からはそれだけじゃなくて、心の余裕と丁寧に生活してるところまで感じた。直感だけど。

彼らがどんな関係で、どういう経緯でこの店に来たかはわからない。
けど、「注文お願いします。」の一言だけで、この方達にいい接客をしたいと心から思えたのは初めてだった。

料理とお酒を次々運んでいく。

「お待たせしました、グラスの白ワインです。」
「ありがとうございます…え!こんなに入れてくれるんですね、すごく嬉しいです。」

「お待たせしました、豆もやしの和え物です。」
「これこれ!大好きなんだよなあ…ありがとうございます。」

グラスワインの量も、もやしの和え物の味も私にとっては普通のことだ。
なのに、「ありがとうございます。」のあとに一言、プラスな思いを一緒に伝えられると普通じゃなくなる。

自分が作ったわけじゃないのに舞い上がるくらい嬉しかった。


蒸し物を運ぶ。

「お待たせしました…」
「ねえお姉さん!お姉さんの髪型すごくいい、素敵!かっこいい!」
私の声を遮って、急に話しかけてきた外国人のお姉さん。

びっくりした、こんな唐突に思いもよらない形で褒められるなんて。
目をしっかり見て、心から言った。
「ありがとうございます!!!」伝わったかな…この嬉しさ。
あー、マスク邪魔って心底思った。



13時すぎ。二人は帰る支度を始めた。

最後に何か、個人的に言葉をかけたかった。
マニュアルにある「ありがとうございました〜またお越しくださいませ」じゃなくて、私の言葉で今日お店に来てくださったことへの感謝の気持ちを伝えたかった。

でもちょうど私はほかのお客さんの注文を受けていた。あー間に合わないかあ。

その時、レジに向かってたお姉さんが
「ねえねえ、髪型ほんと似合ってる😉」と一言。

ほんとにこの絵文字みたいにウィンクまでされた。なにこの気持ち、軽率に惚れたんだけど、やば!!!

でも私はやっぱり「ありがとうございます、、、!!!」しか言えない。
ほんとは、「すっごい嬉しいです!あんまり言われないので!」や「ありがとうございます!お姉さんのお洋服もとても素敵ですね。」とか何か一言伝えたかった。

バイト中だし、割と敷居高めな雰囲気ある店なのも相まって、テンプレみたいなことしか言えなくてちょっと後悔した。



14時すぎ。湯のみを割る。
幸せなこと起きたら次は不幸が起きる、かー。帳尻合わせてきたな、人生よくできてるわ。
って冷静に対処した。いつもだったらもっと凹むけど、今日はちょっと違う。(反省はしてる)

あったかい気持ちのまま、15時にバイト終わった。




2つ目、最高の接客を受けたこと。

バイト終わり。そういえば今日なんも食べてなかった。
それに気づくとめちゃくちゃお腹空き始めたから、久々に1人ランチすることにした。

駅ビルのレストランフロアをうろうろする。
お腹空きすぎると、何でもいいって気分になるから困る。

どうしよーって放浪してたら、ある中華料理屋さんに目が止まった。

昼ごはんにしては遅い時間帯、しかもどこの店もスカスカで店員さんも休憩してる雰囲気ある中、一際このお店には活気があった。


「いらっしゃいませーどうぞー!」
「今のお時間だとセットでお安くお召し上がれまーす!」

アパレルかな??ママかな??って思うほどみんなの母感ある威勢のいい女性店員さん(以下、おカミ)の声がけに惹かれた。

個人経営の飲食店ならまだしも、チェーン店(しかもレストランフロアで)かつ、人もまばらなのにこんな元気のいい接客は初めて見た。

店の前をふらーっと通ってみる。
すると、待ってましたと言わんばかりの笑顔で「いらっしゃいませー!中華料理いかがですか?これとかオススメですよ、セットもあって…」というマシンガントークを浴びた。

絶対店に入れてやるって圧を若干感じつつも、フランクな接客トークは心地いい。

正直、中華の気分じゃなかったけどもっとおカミの接客を受けてみたい、そう思ってここに決めた。

通路の一番奥の真ん中の4名がけの広い席に案内された。
「いらっしゃいませー!」

もう1人の女性店員さん(多分大学生)も威勢がいい。ホールは2人だけだった。
後ろは一面窓ガラスで景色が一望できる。お客さんはカップルのみ。

ほかにも席あるのになんでこんな中途半端な席なんだ…?って思ったけど、あーなるほどね。
通路の真ん中に案内することで、外を通りがかった人に店にお客さんがいることを間接的に伝えられるからか。
人がいるとわかると入りやすいもんね、納得。


メニュー見てるとだんだん中華の気分になってきた。

悩んだあげく、ハーフ&ハーフのセットにした。麻婆豆腐かけご飯と坦々麺、餃子のセット。どんだけ食べるん???

絶妙なタイミングで注文を伺いに来た。
お客さんは私含めて2組しかいないけど、二人の店員さんはいつでも対応できるようホールに出て、こちらに気を配ってくれている。
こういうの、大事だよね…(自戒)


それにしても大学生の店員さんの姿勢と声がめちゃいい。
よく通る声と背筋がシャキッとしていて、清潔感あるショートカットが何より素敵。

プロ意識高くてめちゃくちゃ好き。人材教育がしっかりされてるお店なんだろなあ。


料理きた!
写真撮り忘れたけど、全部めっっちゃくちゃ美味しかった。

坦々麺、ピリというよりビリ辛のほうがしっくりくる辛さだったけど、汁全部飲み干しちゃった。舌ヤケドしたけど。

あー、この店にしてよかったな。
心もお腹も大満足ってこういうことだわ。
最後に絶妙なタイミングで水のおかわりをついでくれるおカミ、最高!!

会計する。
「○○円です。お口に合いましたか?」
「はい!ごちそうさまでした。」
「またぜひ食べに来てくださいね、お待ちしてます!」
満面の笑みでおカミは見送ってくれた。


あ。

また一言、言い忘れた。

「はい、すごく美味しかったです!先ほど声かけてくださったおかげです、ありがとうございました。また来ます!」

って。


あの外国人のお姉さんみたいに、何か一言やっぱり伝えたかった。
絶対言うチャンスあったのに。また悔しい思いしてしまった。




ポジティブな言葉ほど、素直に伝えられないし受け取れない。

なんでこうも伝えたい言葉を、伝えたい時に出てこないのか。

単純に語彙力の問題もあると思うけど、それ以前に目の前の人とちゃんと向き合えてないのかもしれない。と、思った。


((こんなこと言う人いないよね、初対面だし、周りに人いてちょっと恥ずかしい、今は言えない状況だし、言わなくても雰囲気で察してくれないかな、ありがとうで十分だよね))

結局今日の自分の本心を辿ったらこれなんだもん、はーー。向き合ってるつもりなだけ。


全ての人に向き合う必要はないけど、せめて"今"好意を向けてくれてる人には素直に正直ででいたいよね。


抱いた好意は素直に伝えて、もらった好意には感謝とプラスの一言を伝える。

相手を喜ばせるため、とかじゃなくて私がこう思ったから伝えただけってサラッと言葉を与えられる人になりたい。

シンプルに、たったそれだけでいい。
だって、それだけで人はこんなに幸せな気持ちになるんだから。


「また来てください」と言われる前に、「また来ます」と言える人になろう。

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